OTC類似薬、「薬剤料の4分の1」を患者全額負担(特別負担)とし、残りを3割給付する新たな仕組みを創設へ―社保審・医療保険部会
2025.12.26.(金)
高額療養費制度については「医療費負担が重くなる長期療養者や低所得者」への配慮を十分に行ったうえで、月額の自己負担上限引き上げなどを行う。これにより「負担増」となる者も出るが、逆に「負担減」となる者も現れる―。
OTC類似医薬品については、「OTC医薬品(一般用医薬品)でも代替可能」なものについて「薬剤費の4分の1」を患者の特別負担とする(通常の3割負担と合わせて47.5%が患者負担となる)「新たな仕組み」を創設する(2027年3月施行を目指す)。まずは77成分・1100品目程度(詳細は今後、専門家の意見を踏まえて詰めていく)からスタートし、徐々に「対象医薬品の拡大」や「患者特別負担の引き上げ」などを検討していく―。
12月25日に開催された社会保障審議会・医療保険部会と、その下部組織である「高額療養費制度の在り方に関する専門委員会」(以下、専門委員会)との合同会議で、こうした点も含めた「医療保険制度改革」の内容が了承されました。今後、必要な法令改正(法律改正が必要と思われる事項も少なくない)に向けた準備を厚生労働省で進めます。

12月25日に開催された「第209回 社会保障審議会 医療保険部会」と「第9回 高額療養費制度の在り方に関する専門委員会」の合同開催
目次
医療保険制度改革案を了承、今後、必要な法令改正に向けた検討が厚労省で進む
Gem Medで報じているとおり「医療保険制度改革」論議が社会保障審議会・医療保険部会を中心に進められており、これまでに例えば「正常分娩について『現物給付化+現金給付の新設』を行い、妊婦の負担を無償化する」などの方針が固められています(関連記事はこちら)。
ただし、例えば「高額療養費の自己負担限度額をどう見直すべきか」「OTC類似医薬品の保険給付の在り方をどう考えるか」「医療上の必要性がないにもかかわらず長期収載品を希望した場合の選定療養費をどう見直すか」などは、医療保険財政(現在は国25%・地方12.5%・保険料50%で負担)にも大きく影響するため、来年度(2026年度)の予算案編成に向けた上野賢一郎厚生労働大臣と片山さつき財務大臣との折衝を待つ必要がありました。
そうした中、12月24日の上野厚労相・片山財務相との折衝で次のような方針が固められていますこちら)。
【OTC類似薬を含む薬剤自己負担の見直し】
▽OTC医薬品の対応する症状に適応がある処方箋医薬品以外の医療用医薬品(いわゆるOTC類似品)のうち「他の被保険者の保険料負担により給付する必要性が低いと考えられるときには、患者の状況や負担能力に配慮しつつ別途の保険外負担(特別の料金)を求める新たな仕組み」を創設し、2027年3月に実施する(健康保険法等を改正し、新たな仕組みを設ける、関連記事はこちら)
▽まず77成分(約1100品目)を対象医薬品とし、「薬剤費の4分の1」にあたる特別料金を設定する(この部分は患者自身が、3割負担と別に負担する)
▽セルフメディケーションに関する国民の理解や、OTC医薬品に関する医師・薬剤師の理解を深めるための取り組み、医療品医薬品のスイッチOTC化(医療用医薬品→一般用医薬品への転換)に係る政府目標の達成に向けた取り組みなどの環境整備を進める
▽将来、OTC医薬品の対応する症状の適応がある処方箋医薬品以外の医療用医薬品の相当部分にまで対象範囲を拡大することを目指し、新たな仕組みの施行状況等について把握・分析し、2027年度以降にその対象範囲を拡大していく
▽あわせて、特別料金の対象となる薬剤費の割合(当初は上記のように4分の1)の引き上げも検討する
▽ただし、子供、がん患者や難病患者など配慮が必要な慢性疾患を抱えている者、低所得者、入院患者、医師が対象医薬品の長期使用等が医療上必要と考える者などへの配慮を検討する(特別料金を徴収しないなど)
【食品類似薬の保険給付の見直し】(関連記事はこちら)
▽医療保険給付の適正化の観点から、栄養保持を目的とした医薬品のうち「代替可能な食品が存在する医薬品」について、経口による通常の食事から栄養補給可能な患者に対する使用は保険給付外とする(全額患者負担)
▽手術後の患者、経管により栄養補給を行っている患者などについては、引き続き保険給付の対象とする
【長期収載品の選定療養の拡大】
▽後発医薬品の更なる使用促進の観点から、患者の特別負担を「後発品と先発品(長期収載品の価格差の2分の1」へ引き上げる(関連記事はこちら)
【長期処方・リフィル処方箋の活用】
▽症状の安定している患者に係る一定の医薬品の投与について「長期処方・リフィル処方箋を原則化する」ことを視野に入れ、長期処方・リフィル処方箋に対応している旨の院内掲示を必須要件とする医療機関を、こうした患者が通院する医療機関が対象となるよう拡大する
▽長期処方・リフィル処方箋の活用を阻害している要因を精査し、処方箋様式などの運用を改善する
▽実効的なKPIを設定し、医師と患者の双方の理解の下で、安定した症状の下で定期的に通院している患者に対する長期処方・リフィル処方での対応が一層普及するよう、必要な対応を図る
【金融所得の反映などの応能負担の徹底】(関連記事はこちら)
▽年齢にかかわらず公平な応能負担を実現するための第一歩として、まずは後期高齢者医療制度の窓口負担割合や保険料等への金融所得の反映を実現するため、2026年通常国会に「金融所得に係る法定調書のオンライン提出義務化等のための法案」を提出する
→具体的には「確定申告をしていない場合」でも、確定申告をした場合と同様に、上場株式の配当等の金融所得を反映する
▽このため関係省庁と協力の上で、税制における金融所得に係る法定調書へのマイナンバー記載を徹底しつつ、「法案成立後3年程度で保険者への法定調書のオンライン提出義務化が確実に履行できる」よう、金融機関や自治体等の関係者の事務負担等に留意しながら調整を進め、事務の性格を踏まえ法定調書データベース運営法人の調整を進める
【高額療養費制度の見直し】
▽専門委員会の議論などを踏まえ、下表のように段階的に見直す

高額療養費制度の見直し案(2026年8月より段階実施)
【高齢者の窓口負担の見直し】
▽世代間・世代内の公平性を確保する観点から、その在り方について2027年度予算編成過程において具体的な制度設計の検討を行い、結論を得る
▽その中で、高額療養費制度における「外来特例の対象年齢のあり方」や「自己負担を3割とする対象者(現役並み所得者)の適切な判断基準のあり方」なども併せて検討する
12月25日の医療保険部会には、こうした内容を盛り込んだ「議論の整理」案が厚生労働省保険局総務課の姫野泰啓課長から提示され、大筋で了承されました(厚労省サイトはこちら、今後、文言修正の可能性あり)。
高齢者が増加し、その一方で、支え手(財源面、サービス提供面)となる現役世代は急速に減少していくため、医療保険制度も「常に見直していかなければならない」状況にあります。その見直し論議を行う際に重要となるのは「負担を分かち合う」(皆で少しずつ負担増を受け入れる)という視点です。この視点を忘れて「自分の負担増は嫌だ、だれか別の人に負担してもらってくれ」という主張を各委員が続けていたのでは、議論が成立せず、医療保険制度が崩壊してしまう点に留意が必要です。
医療保険部会委員からは、例えば▼「能力に応じた負担」(より経済的に恵まれている者が、より多くの負担をする)という考え方で改革を進めるべき(横本美津子委員:日本経済団体連合会社会保障委員会医療・介護改革部会長)▼改革の効果・影響を検証できるようにすべき(中村さやか委員:上智大学経済学部教授)▼出産費用の無償化について「全国の産科医療機関が経営を維持できる」「地域の周産期医療提供体制が崩壊しない」内容とする必要がある(城守国斗委員:日本医師会常任理事、島弘志委員:日本病院会副会長)▼国民に改革の必要性を理解してもらうために、関係者(行政、医療提供者、医療保険者)による広報活動が重要である(藤井隆太委員:日本商工会議所社会保障専門委員会委員)▼医療保険者(健康保険組合、協会けんぽ、国民健康保険など)のシステム改修に向けた十分な準備期間を確保し、早期の情報提供をしてほしい(内堀雅雄委員:全国知事会社会保障常任委員会委員長/福島県知事、原勝則委員:国民健康保険中央会理事長)—といった注文がついています。
こうした声も参考にしながら、改革案の詳細を厚労省で詰めていくことになります。
医療費負担が重くなる長期療養者や低所得者に配慮した「高額療養費」見直しを
12月25日の医療保険部会では、上記の「高額療養費見直し」案に関して、次のような詳細な説明が厚生労働省保険局保険課の佐藤康弘から行われています。
▽高額療養費制度の「セーフティネット機能」の重要性に鑑みて「長期療養者や低所得者の経済的負担の在り方に配慮した見直し」を行うとともに、「高齢化の進展や医療の高度化等により増大する医療費への対応」を図る(両者のバランスを考慮)
【セーフティネット機能の重要性に鑑みた「長期療養者や低所得者の経済的負担の在り方に配慮した見直し」】
●長期療養者への配慮(下図の(1))
▽多数回該当(療養を受けた月以前の1年間(12か月)に「3か月分以上、高額療養費の支給を受けた」場合には、4か月目から「自己負担限度額をさらに軽減」する仕組み)の金額を据え置き
▽「年間上限」の新規導入
・多数回該当に該当しない長期療養者の経済的負担にも配慮する観点から、新たに「年間上限」を導入する
・これにより、月単位の「限度額」に到達しない場合でも、「年間上限」に達した場合には、当該年においてそれ以上の負担は不要となる
●低所得者への配慮(下図の(2))
▽住民税非課税ラインを若干上回る年収層である「年収200万円未満」の者の多数回該当の金額を引き下げる
▽外来特例の限度額を引上げるが、新たに「住民税非課税区分」に外来年間上限を導入することで、年間の最大自己負担額(12か月限度額を負担される者の負担額)を現在よりも増加させない
【高齢化の進展や医療の高度化等により増大する医療費への対応】
●自己負担上限額の引き上げ(下図の(3))
▽1人当たり医療費の増加を踏まえた自己負担限度額の引き上げを行う
●所得区分の細分化(下図の(4))
▽応能負担(より所得の高い者に、より多くの負担を求める考え方)を強化するために「所得区分の細分化」を行う(現在は区分が大括りすぎるとの指摘が強い)
●外来特例の引き上げ(下図の(5))
▽70歳以上に設けられている「外来の自己負担限度額」(外来特例、高齢者では医療機関受診が多く、一般に収入が少ない点を踏まえて、自己負担上限額をより低く設定している)の見直し
▽住民税非課税区分について、現在の「1か月あたり8000円」を、来年(2026年)8月から「同1万円」に、再来年(2027年)8月から「同1万3000円」に引き上げる(ただし、新たに導入される「年間上限」により、最大負担額は増加しない)
▽一定所得以下では据え置き(8000円のまま)とする

高額療養費見直しのイメージ(社保審・医療保険部会1 251225)

高額療養費制度の見直し案(2026年8月より段階実施)
佐藤保険課長は、この見直しによって実際の患者負担がどう変化するのかも例示しています。「上図(3)から(5)」によって負担が増加するケースもあれば、「上図(1)(2)」によって負担が減少するケースもあります。いくつか眺めてみましょう。なお患者の収入や病態、治療内容は千差万別であるため高額療養費制度見直しの影響を一言で述べることは困難な点に留意が必要です。
【自己負担が減少するケース】
▽現行制度では「多数回該当」が適用されない(年に4回以上、高額療養費の基準に達しない)人でも、新制度では「年間上限」が適用され、年間の自己負担が軽くなるケースが出てくる
→現行制度では多数回該当に当たらず「年間の自己負担が76万7000円」の者が、新たな年間上限により「53万円」に自己負担が軽減される

高額療養費見直しで負担減になるケース1(社保審・医療保険部会2 251225)
▽「多数回該当」が適用されていたが、新制度により自己負担限度額の基準引き上げ(上記(3))が行われ「多数回該当」が適用されなくなってしまうものの、「年間上限」が適用され、かえって年間の自己負担が軽くなるケースが出てくる
→下図とは異なるが、所得区分510-650万円の人で1か月「9万円」の医療費がかかった場合には、現在の高額療養費の基準は「8万100円+医療費の1%」であるため、高額療養費が適用され、回数が増えれば「多数回該当」が適用される。しかし2027年8月から、この者の高額療養費の基準は「9万8100円+医療費の1%」となるため、高額療養費が適用されず、多数回該当も適用されない。しかし、「年間上限53万円」が新設されるため、結果、年間の自己負担がかえって軽くなることがある)

高額療養費見直しで負担減になるケース2(社保審・医療保険部会3 251225)
▽年収約200万円の乳がん患者について、現在は「多数回該当」が適用され年間の自己負担は「約44万7000円」であるところ、新制度では200万円以下の者の多数回該当の月あたり上限額を引き下げる(4万4000円→3万4500円)ため、年間の自己負担が「約34万8000円」に軽減されるケースがある

高額療養費見直しで負担減になるケース3(社保審・医療保険部会4 251225)
【自己負担が増加するケース】
▽年収約410万円の患者が胃がん治療を受け「年間の自己負担が約36万円」であったが、新制度では、高額療養費の基準額が引き上げられるため「年間の自己負担が約36万6000円」に増加するケースがある

高額療養費見直しで負担増になるケース1(社保審・医療保険部会5 251225)
▽年収約770万円が年3回高額療養費の適用を受け「年間の自己負担が約42万6000円」であったが、新制度では、高額療養費の基準額が引き上げられるため「年間の自己負担が約51万4000円」に増加するケースがある

高額療養費見直しで負担増になるケース2(社保審・医療保険部会6 251225)
こうした見直し案に対しては、▼「月額の自己負担引き上げ」が抑制的ではない(引き上げ幅が大きすぎる)。患者が治療を中断しないよう、月額の自己負担をさらに抑制すべき(天野慎介専門委員会委員(全国がん患者団体連合会理事長)、大黒宏司専門委員会委員(日本難病・疾病団体協議会代表理事)▼能力に応じた適切な負担水準が設定されており、長期療養者や低所得者への配慮もなされている。今後、外来特例の廃止も見据えた見直しを継続していくべき(佐野雅宏委員:健康保険組合連合会会長代理)▼わずかな収入の差で「大きな負担の差」がまだ出てしまう部分があり、改善の余地がある。年間上限の細分化を検討することも考えられる。外来特例は過剰受診を誘発する危険があり問題である。また「亡くなる直前に高額医薬品を使用する」ケースについては、内容を精査していく必要がある。また扶養者の有無(負担能力は異なる)に応じた自己負担上限なども検討していくべき(中村委員)▼将来的には「完全に所得に比例した仕組み」とし、区分の境界線に近い者の問題(わずかな所得の差で自己負担上限が大きく変わる。例えば2027年8月以降で見ると、所得区分が770万円を超えるかどうかあたりで、自己負担上限が月あたり「11万400円+医療費の1%」となるか「17万9100円+医療費の1%」となるかの差が出てくる)を解消すべき(城守委員)—といった意見が出ています。
患者目線では「自己負担は低い方が良い」となりますが、医療保険財政の厳しさに鑑みれば「皆で少しずつ負担増を分担しあう」ことが重要でしょう。その際、今般の高額療養費見直しの方針である「長期療養者(医療費負担が非常に重い)や低所得者(負担能力が低い)に配慮する」ことをより重視する必要があります。
なお、高額療養費の見直しにより、医療給付費が年間2450億円減少し、国民1人当たりの保険料が年間1400円減少するとの試算結果も佐藤保険課長は示しています。

高額療養費見直しによる医療保険財政への影響(社保審・医療保険部会7 251225)
OTC類似薬、「薬剤費の4分の1」を患者全額負担(特別負担)とする新たな仕組み創設
また、上記の「OTC類似医薬品の保険給付の在り方」案に関しては、姫野総務課長が次のような詳細な説明を行いました。
【新制度の創設】
▽OTC類似医薬品について、通常の3割負担とは「別途の保険外負担」(特別の料金)を求める新たな仕組みを創設する
→「医療用医薬品(OTC類似医薬品)の給付を受ける患者(3割負担)と、OTC医薬品(一般用医薬品)で対応している患者(10割負担)との公平性の確保、現役世代の保険料負担抑制(患者特別負担の分、給付費が減少し、保険料負担も抑制できる)を図る
▽新たな仕組みは、「他の被保険者の保険料負担により給付する必要性が低い」と考えられるときに、患者の状況や負担能力に配慮しつつ、長期収載品で求めているような別途の保険外負担(特別の料金)を求めるもの
▽施行時期は2026年度中を目指す(2027年3月からを想定)
【特別の料金の対象となる医薬品の範囲】
▽OTC医薬品と成分・投与経路が同一で、1日最大用量が異ならない医療用医薬品を機械的に選択すると77成分・約1100品目となる
→今後、専門家の意見を踏まえて対象医薬品を具体化していく

患者特別負担の対象となるOTC類似薬品の候補1(あくまで機械的な選定で、今後、専門家の意見を踏まえて決定する)(社保審・医療保険部会8 251225)

患者特別負担の対象となるOTC類似薬品の候補2(あくまで機械的な選定で、今後、専門家の意見を踏まえて決定する)(社保審・医療保険部会9 251225)

患者特別負担の対象となるOTC類似薬品の候補3(あくまで機械的な選定で、今後、専門家の意見を踏まえて決定する)(社保審・医療保険部会10 251225)

患者特別負担の対象となるOTC類似薬品の候補4(あくまで機械的な選定で、今後、専門家の意見を踏まえて決定する)(社保審・医療保険部会11 251225)
【特別の料金】
▽対象薬剤の薬剤費の4分の1とする
→OTC類似医薬品に関する患者負担は「薬剤費の47.5%」となる(薬剤費の4分の1(25%)の特別負担+残りの部分(75%)の3割)
▽セルフメディケーションに関する国民の理解、OTC医薬品(一般用医薬品)に関する医師・薬剤師の理解を深めるための取り組み、医療用医薬品のスイッチOTC化に係る政府目標の達成に向けた取り組みなどの環境整備を進めるとともに、2027年度以降に「対象となる医薬品の範囲の拡大」「特別な料金の引き上げ」を検討する
【配慮が必要な者】(特別の料金を求めない者)
▽以下の者に対する配慮(特別料金を徴収しない)を検討する
・子供
・がん患者や難病患者など配慮が必要な慢性疾患を抱えている者
・低所得者
・入院患者
・医師が「対象医薬品(OCT類似医薬品)の長期使用等が医療上、必要である」と考える者
など

OTC類似薬品の保険給付の在り方見直し案(社保審・医療保険部会12 251225)
こうした内容に対しては、▼一般用医薬品(OCT医薬品)と医療用医薬品(OCT類似医薬品)との違いを踏まえたうえで、新制度(患者特別負担)の対象薬剤の範囲を拡大していくべき(佐野委員)▼子供すべてを新制度(患者特別負担)の対象外とすることに違和感がある。軽減はあってしかるべきだが、除外(対象外)は好ましくない。また「将来的には、OTC類似薬品は保険給付外(全額自己負担)とすることを検討する」とのメッセージも打ち出すべき(中村委員)▼新制度も含め、選定療養費などの保険外併用療養の整理を行うべき(伊奈川秀和委員:国際医療福祉大学医療福祉学部教授)▼医療提供に支障が出ないかをチェックしていくべき。また「医療用医薬品から一般用医薬品(OTC医薬品)へのシフト」について、両者の違いを患者は判断できない。医師による診断・診察がベースとなる点に最大限留意すべき(城守委員)▼新制度ではOTC類似医薬品の半分近く(47.5%)が患者負担となるため、薬局窓口でのトラブルも想定される(長期収載品の選定療養でも相当のトラブルが発生したとの指摘もある)。早期に国民へ情報提供し、理解促進に努めてほしい(渡邊大記委員:日本薬剤師会副会長)—といった意見が出ています。
今後、健康保険法などを改正して新制度を創設し、その後、詳細(対象医薬品、要配慮者の設定など)を詰めていきます。姫野総務課長は「2027年3月の施行」(3月診療分よりOTC類似医薬品を使用する場合に患者が特別負担を支払う)を想定しています。
【更新履歴】新制度導入で患者負担が「42.5%」と記載しておりましたが、「47.5%」の誤りです。申し訳ございません。お詫びして訂正いたします。記事は訂正済です。
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