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2022年度材料価格制度改革の骨子固まる、プログラム医療機器の評価、外国価格調整の見直しなど―中医協総会(3)

2021.12.24.(金)

12月22日に開催された中央社会保険医療協議会・総会およびそれに先立つ保険医療材料専門部会で、「2022年度保険医療材料制度改革の骨子」が固められました。

今後、厚生労働省が詳細を詰め、年明け(1月下旬)に材料価格制度見直し案が中医協に示されます。

調整幅・中間年改定ルールは「継続検討課題」に

薬価制度改革の骨子と同様に、材料価格改革の骨子は、材料専門部会等での議論や業界団体からの意見などを踏まえ「2022年度材料価格改革」の柱を整理したものです。次のような改革が行われます(関連記事はこちらこちらこちらこちらこちら)。

【A:新規の機能区分等】
(1)チャレンジ申請(使用実績を踏まえた再評価の申請)の見直し
(a)チャレンジ申請の権利付与に係る審議について、メーカーが提出すべきデータ収集・評価計画に係る事項について整理し、申請様式を定型化する

(b)「技術料に一体として包括して評価される医療機器」も、次のような仕組みでチャレンジ申請を可能とする
▽メーカーから保険適用後に収集されたデータ・その評価が提出され「使用実績を踏まえた再評価に係る申請」(チャレンジ申請)がなされた場合には保険医療材料等専門組織で再評価の妥当性を検討する

▽保険医療材料等専門組織で「再評価が妥当」と判断された場合には、具体的な評価を医療技術評価分科会で検討し、直近の診療報酬改定で評価を見直す

(2)プログラム医療機器の評価
▽メーカーから保険適用希望書が提出された場合、他の医療機器と同様に保険医療材料等専門組織で製品の特性を踏まえて評価する(▼技術料に平均的に包括して評価する▼特定の技術料に加算して評価する▼特定の技術料に一体として包括評価する▼特定保険医療材料として評価する―)

▽プログラム医療機器には「医師の診療をサポートし、より少ない医療従事者で同等の質を確保できる」ものなどがあり、評価に当たっては医師の働き方改革の観点を念頭に置きつつ「施設基準等への反映」も含めた評価を検討する

▽チャレンジ申請の対象に含める

▽診療報酬の【医学管理等】の部(いわゆるBコード)に「プログラム医療機器を使用した場合の評価」に係る節を新設する(例えば【投薬】(Fコード)に「第1節 調剤料」「第2節 処方料」「第3節 薬剤料」といった「節」が設けられており、【医学管理等】にもこうした「節」を設けることになる)

▽プログラム医療機器を使用した医療技術も「先進医療」として保険外併用療養費制度の活用が可能であること、保険導入を前提としておらず「患者の選択による」ものについては選定療養の仕組み(個室料金などと同様に実費徴収を可能とする仕組み)の活用がありうる旨を明確にする

プログラム医療機器の評価イメージ(中医協・材料専門部会1 211111)



(3)先駆的医療機器・特定用途医療機器の評価
▽補正加算(先駆的加算・特定用途加算、いずれも10%)を新設する

▽機能区分の特例の対象とする(革新性の高い新規医療機器について「2回の改定を経るまで、同様の機能を持つ他の製品と区別して、価格改定・再算定を行う」仕組み。低価格類似品の価格下落の影響を受けず、「償還価格の下落を一定程度免れる」ことが可能)

▽「新規収載品に係る外国価格調整の比較水準の緩和」の対象とする

先駆的医療機器・特定用途医療機器について加算等の対象とする(中医協総会(3)2 211222)

機能区分特例の概要(中医協総会(3)1 211222)



(4)外国価格調整
▽引き続き「外国価格相加平均の1.25倍を上回る場合に1.25倍価格」とする。ただし▼ニーズ検討会における検討結果を踏まえ厚労省の開発要請・公募に応じて開発された▼希少疾病用医療機器として指定された▼先駆的医療機器として指定された(新規追加)▼特定用途医療機器として指定された(新規追加)▼画期性加算・有用性加算(10%以上)を受け新たに機能区分を設定した―製品は「外国価格相加平均の1.5倍を上回る場合に1.5倍価格」とする

▽外国平均価格については、▼外国価格が2か国以上あり、うち最高価格が最低価格の2.5倍を上回る場合は、最高価格を除いた外国価格を相加平均した額(変更なし)▼外国価格が3か国以上あり、うち最高価格がそれ以外の価格平均の1.6倍を上回る場合は、最高価格を「それ以外の価格平均の1.6倍に相当する額」とみなして各国価格を相加平均した額(従前の「1.8倍」を「1.6倍」に見直した)―を外国平均価格とみなす



【B:既存の機能区分】
(1)再算定にかかる外国価格調整

▽「当該機能区分に係る市場実勢価格の加重平均が外国価格平均の1.25倍を上回る場合」に再算定の対象とする。ただし、小児や希少疾病のみを対象とする機能区分は対象としない

▽再算定における外国平均価格は、「当該機能区分の既収載品と最も類似する医療材料の外国価格の相加平均値」であるが、「直近2回の材料価格改定を通じて保険償還価格の下落率が15%以内である場合」には新規収載品に係る価格調整と同様に計算する(上記参照)

(2)機能区分の見直し等
▽供給が著しく困難で十分償還されていない特定保険医療材料に係る機能区分の価格改定に当たっては、「小児や希少疾病を対象とする医療機器」等、「対象患者が少ないが医療上の必要性の高い医療機器」等について配慮を行う



【C:その他】
(1)保険収載の手続き見直し

▽A3(既存技術・変更あり)またはB2(既存機能区分・変更あり)の医療機器について、E2(既存項目・変更あり)の体外診断用医薬品と同様に「決定された月の翌月の保険適用」とする

▽改正医薬品医療機器等法における変更計画確認手続制度に係る届け出を行った製品について、メーカーが希望する場合には保険適用希望書を提出可能とする

A2・B3区分となった新規医療材料の保険適用が、場合により1か月遅くなってしまう事例の解消を行う(材料専門部会5 211015)



(2)「プログラムのソフトウェア上の必要な機能が揃っておらず保険適用が保留された」事案が生じたことを踏まえて再発防止策を検討する

(3)医療機器の安定供給に支障がでるおそれがある場合には遅滞なく厚労省へ報告することとされているが、当該報告に係る書類の記載内容について記載項目を整理し様式を定型化する



こうした見直し方向に異論は出ていませんが、中医協委員からは▼A(1)(b)の「技術料に一体として包括して評価される医療機器」のチャレンジ申請について「技術」と「物」との慎重な見極めを行える仕組みとすべき(支払側の松本真人委員:健康保険組合連合会理事)▼B(1)の「既収載の外国価格を踏まえた再算定」について、メーカーサイドから「歪みを生む」(医薬品と異なり同じ機能区分の中に複数製品が含まれ、その一部が外国価格調整を受けたことにより全体の価格が引き下げられてしまう)との指摘がある。今回の見直しでこの歪みが大きくなる(上述した「1.8倍」を「1.6倍」とすることで再算定対象が広がる)可能性があり、検証等を十分に行ってほしい(林利史専門委員:エドワーズライフサイエンス株式会社ガバメントアフェアーズ部長)▼C(3)について薬事担当部局と連携し、しっかりした再発防止策を立ててほしい(長島公之委員:日本医師会常任理事)▼今後、医薬品における「基礎的医薬品」に相当するような不採算品目の価格を下支えする仕組みを検討してほしい(堀之内晴美専門委員:東レ株式会社理事(医薬・医療担当))―などの注文・要望が付いています。

こうした声も踏まえて、今後、厚労省で「改革案」を作成し、年明けの中医協総会で最終論議をすることになります。





なお、12月22日の中医協総会は、12月1日の費用対効果評価専門部会で固められた「2022年度費用対効果評価制度改革の骨子(案)」も承認しています。薬価・材料価格制度と同様に、今後、厚労省で「費用対効果評価制度の改革案」が詰められ、年明けの中医協総会で改めて詰めの議論を行います。



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