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訪問看護ステーションからの訪問リハビリの状況などを詳しく調査―介護給付費分科会・研究委員会

2016.9.23.(金)

 2015年度に行われた介護報酬改定の効果・影響を調べるため、例えばリハビリについては訪問・通所リハビリ事業所のみならず、訪問看護ステーションで実施されている訪問リハビリの実態を調べるほか、介護療養病床(病院・診療所)の入所者のADLや医療内容の実態について調査する―。

 こういった調査票案が、23日に開かれた社会保障審議会・介護給付費分科会の「介護報酬改定検証・研究委員会」に厚生労働省から提示されました。

 10月中旬に開かれる予定の介護給付費分科会での了承を待って、10月下旬に調査対象となる事業所に調査票が郵送される見込みです。

9月23日に開催された、「第12回 社会保障審議会 介護給付費分科会 介護報酬改定検証・研究委員会」

9月23日に開催された、「第12回 社会保障審議会 介護給付費分科会 介護報酬改定検証・研究委員会」

2015年度の介護報酬改定の効果・影響を調査

 介護報酬改定では、「前回の報酬改定の効果・影響調査の結果」」が基礎資料の1つとなります。2018年度の次期改定(17年度にも介護従事者の処遇改善に向けた臨時改定が行われる)に向けて、厚労省は2015・16・17年度の3回に分けて「2015改定の効果検証調査」を行うことにしています。

 16年度には、既に次の7項目について調査を行うことが決定しており(関連記事はこちらこちら)、23日の研究委員会には各項目に関する具体的な調査票案が提示されました。

(1)通所・訪問リハビリテーションなどの中重度者などへのリハビリテーション内容など

(2)病院・診療所が行う中重度者に対する医療・介護サービス

(3)介護老人保健施設における施設の目的を踏まえたサービスの適正な提供体制など

(4)介護老人福祉施設における医療的ケアの現状

(5)居宅介護支援事業所および介護支援専門員の業務など

(6)認知症高齢者への介護保険サービス提供におけるケアマネジメントなど

(7)介護保険制度におけるサービスの質の評価

リハビリマネジメントの強化などの状況はどうなっているのか

 (1)のリハビリについては、2015年度改定で▼リハビリテーションマネジメント加算を組み替え、「リハビリの管理」を強化・充実する▼リハビリ機能の特性を生かした「短期集中個別リハビリテーション実施加算」「認知症短期集中リハビリテーション加算」「生活行為向上リハビリテーション実施加算」を創設する―などの大きな見直しが行われました(関連記事はこちら)。

 そのため、今般の調査では▼各種加算の算定状況と、算定していない場合にはその理由▼リハビリテーション計画(作成にあたり厚労省の様式を活用しているか、支援ソフトを活用しているかmなど)▼地域との交流活動の実施状況▼リハビリ会議の実施状況(短期・長期の目標を設定しているか、それをケアプランに反映しているか、など)▼リハビリマネジメント(本人・家族の希望を確認しているか、目標達成後のサービス移行予定はどうなっているか、など)―を中心に詳しく調べることになります。

 また2016年度に行われた診療報酬改定では、「要介護被保険者の維持期リハビリについて介護保険への移行を促進する」ことを目的とした見直し(目標設定等支援・管理料の新設など)も行われており、2016年4月以降に▼医療保険のリハビリからの移行者が増えたか▼医療機関からの利用開始前の相談が増えたか▼医療ニーズの高い利用者が増えたか―という点も、調査項目に盛り込まれました。

 さらに、今般の調査で特筆できるのが、「訪問看護ステーション」を調査対象に加えている点です。理学療法士などのリハビリ専門職が配置されている訪問看護ステーション(1000事業所程度)を対象として、看護師とリハビリ専門職との協働の実態などが明らかにされることが期待されます。

介護療養の入院患者について、その実態を詳らかにする

 (2)の介護療養病床における医療ニーズについては、すべての介護療養型医療施設はもちろん、訪問看護ステーション、さらに訪問看護を実施している医療機関も調査対象に含まれます。

 具体的な調査項目を見ると、▼療養機能強化型の算定要件の状況(重篤な身体疾患の保有状況、喀痰吸引などの実施状況)▼退院支援、指定訪問看護の実施状況▼地域に貢献する活動の実施状況▼入院患者のADL・医療的ケアの内容▼患者の「入院(棟)前の状況▼患者の退院(棟)の見通し▼訪問看護について土日・夜間の対応状況(24時間体制をとっているか)▼訪問看護と医療機関との連携状況―などが目立ちます。

 厚労省では、「今般の調査を通じて、介護療養にどのような状態の人が入院しているのかを詳らかにしたい」と述べており、そこから例えば「中・重度者の患者像」なども明確になるかもしれません。

特養ホームから医療機関に搬送された後の死亡について実態を明らかに

 (4)の特別養護老人ホームにおける医療的ケアでは、「訪問看護ステーションとの連携」や「死亡退所」の状況について詳しく調べることになります。

 特に後者については、「施設内での死亡」と「病院・診療所に搬送後の死亡」に分けて調べる構えです。特養ホームでは、「病院に入院しても3か月以内に退院が見込める場合には退所と扱わない」旨が厚労省令(指定介護老人福祉施設の人員、設備及び運営に関する基準)で定められているため(病院に入院して死亡した入所者も死亡退所者にカウントされる)、「病院・診療所に搬送後の死亡」については、搬送からどの程度の期間で死亡したのかも把握することになります(関連記事はこちら)。

ケアマネの特定事業所集中減算についても実態を調査

 さらに(5)のケアマネジメントについては、▼管理者の役割と管理の状況▼ケアマネジャーの育成(研修の実施状況など)▼医療機関との連携(特に在宅患者のケアマネジメントにおいて)▼インフォーマルサービス(ボランティアなど)の活用状況―などを調べることが明らかにされました。自身の業務に不安感を感じているケアマネが少なくないことも踏まえ、「育成」状況について詳しく調べる考えです。

 また、ケアマネの負担感に関する調査も行われます。ケアマネに多くの業務が集中し極めて多忙となっている状況に鑑みたものと言え、どういった業務に負担感を覚えているのかを詳しく見ていきます。

 なお、今般の調査では「特定事業所集中減算」に関する調査も行われます。介護現場からは「良質なサービスを提供する事業所をケアプランに組み込みたいが、減算があるため苦労している」との強い指摘があり、調査結果も踏まえて、今後の報酬改定で是非も含めた検討が行われる模様です(関連記事はこちら)。

 

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