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後発品割合67.5%に上昇したが、2016改定後に伸び率鈍化―協会けんぽ2016年7月

2016.11.10.(木)

 主に中小企業のサラリーマンとその家族が加入する協会けんぽでは、ジェネリック医薬品(後発品)の使用割合が今年(2016年)7月時点で67.5%(数量ベース、新指標)となり、政府の掲げる「70%以上」の第一目標まで2.5ポイントとなった―。

 こういった状況が、協会けんぽを運営する全国健康保険協会が9日に公表した医薬品使用状況から明らかになりました(関連記事はこちら)(全国健康保険協会のサイトはこちら)。

 ただし2016年度の診療報酬改定以後、協会けんぽのジェネリック医薬品使用割合の伸びは明らかに鈍化しています。

協会けんぽの後発品使用割合、政府目標達成は見えたが、伸び率が明らかに鈍化

 医療保険制度の持続可能性が我が国の大きな課題となる中で、医療費の増加そのものを抑える(医療費の適正化)ことが重要テーマとなっています。そこでは、そもそも病気にならないこと(予防)や、仮の病気になっても軽症のうちに治療すること(早期発見や重症化予防)などのほか、「効果が同じで費用が安い」とされるジェネリック医薬品(後発品)の使用促進が具体的の手段となっています。政府は後発品の使用促進について、「2017年央に後発品の使用割合を数量ベースで70%以上とし、18年度から20年度末までのなるべく早い時期に80%以上とする」という目標を設定しています。

 協会けんぽを運営する全国健康保険協会でも、「後発品の使用促進」を重要施策に位置付け、「後発薬に切り替えた場合の自己負担額の軽減効果通知」を行うほか、毎月、後発品の使用割合を公表しています。今年(2016年)7月の状況を見ると、数量ベースで67.5%(新指標、調剤分)となり、過去最高記録を更新しました。

協会けんぽ全体の後発品使用割合(数量ベース、調剤分)は、2016年7月に67.5%になった

協会けんぽ全体の後発品使用割合(数量ベース、調剤分)は、2016年7月に67.5%になった

 ただし、2016年度の診療報酬改定以後、後発品割合の伸び率は明らかに鈍化しており(2016年4月:66.8%→5月:67.1%→6月:67.3%→7月:67.5%)、原因の分析が待たれます(関連記事はこちらこちらこちら)。

 ちなみに、2016年度以降の伸び率(毎月0.23ポイント増)が続いた場合、11か月後の来年(2017年)6月に70.03%となり、政府の第一目標「後発品割合70%」を期限(17年央)内に達成できる見通しです。

沖縄(79.1%)など9県ではすでに70%以上を達成、一方、徳島では55.8%

 都道府県別に後発品使用割合を見るとバラつきがあり、若干の心配も残ります。

 今年(2016年)7月の後発品割合が高いのは、沖縄県(79.1%)、鹿児島県(74.5%)、岩手県(73.7%)、山形県(70.9%)、長野県(70.8%)、宮崎県(70.4%)、富山県(70.3%)、青森県(70.2%)、宮城県(70.0%)といったところで、これら9県ではすでに目標達成しています。一方、徳島県55.8%、山梨県59.4%、高知県61.9%などでは、目標達成までの道のりは険しく、推進策を練り直す必要がありそうです。なお、徳島県では前月よりも2ポイント悪化しており、「さらなる頑張り」が期待されます。

都道府県別に見ると、後発品使用割合には大きなバラつきがある

都道府県別に見ると、後発品使用割合には大きなバラつきがある

薬効別の後発品使用割合(数量ベース)、血管拡張剤は75.3%、去たん剤は71.8%

 主な薬効分類別に、後発品使用割合が高い医薬品を見ると、数量ベースでは血管拡張剤の75.3%、去たん剤の71.8%、消化性潰瘍用剤の65.1%など、金額ベースでは血管拡張剤の61.8%、去たん剤の55.2%、抗生物質製剤(主としてグラム陽性菌、マイコプラズマに作用するもの)の38.6%などとなっています。

 逆に後発品使用割合が低いのは、数量ベースでは代謝拮抗剤の1.5%、ホルモン剤(抗ホルモン剤を含む)の9.9%、金額ベースでは代謝拮抗剤の1.2%、抗ウイルス剤の2.2%などです。

主な薬効別に見た、後発品使用割合(数量ベース)。血管拡張剤や去たん剤で後発品の使用が進んでいる

主な薬効別に見た、後発品使用割合(数量ベース)。血管拡張剤や去たん剤で後発品の使用が進んでいる

主な薬効別に見た、後発品使用割合(金額ベース)。血管拡張剤や去たん剤で後発品の使用が進んでいる

主な薬効別に見た、後発品使用割合(金額ベース)。血管拡張剤や去たん剤で後発品の使用が進んでいる

 

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