「頭蓋内損傷リスクが低い小児、CT推奨しない」等のガイドライン遵守を診療報酬で評価すべきか―中医協総会
2019.10.23.(水)
学会のガイドラインでは、医療被曝の低減に向けて「頭蓋内損傷のリスクが低い小児患者では、CT撮影等を推奨しない」などのガイドラインを定めている。これらを遵守してCT撮影を行った場合(逆に、患者・家族に丁寧な説明を行いCT撮影を行わなかった場合)に、診療報酬で評価を行うべきか―。
10月23日に開催された中央社会保険医療協議会・総会で、こういった議論が行われました。
「医療被曝の低減」は非常に重要ですが、CT撮影等を控えた場合に「隠れた病変や損傷を見いだせないリスクも高まる」という問題点もあり、非常に難しい検討テーマとなります。中医協ではまだ結論・方向性は固まっておらず、今後も検討が継続される見込みです。
目次
CT・MRIの共同利用をさらに推進するために、診療報酬にメリハリを
2020年度の次期診療報酬改定に向けて、個別具体的な第2ラウンドが中医協総会で行われており、10月23日には(1)CT・MRIの共同利用(2)ポジトロン断層撮影の共同利用(3)ガイドラインに基づく画像検査の利用(4)超音波検査の活用―の4点を議題としました。第1ラウンドでも一度議論されていますが、極めて難しいテーマを含めた重要論点であることが最確認されています。
まず(1)のCT・MRIについては、従前より▼我が国では諸外国に比べて機器配置数が多く、また人口当たりの検査数も多いが、機器1台当たりの検査数は少ない▼機器配置は地域でバラつきがあり、機器配置が多い地域では1台当たりの検査数が少ない―ことなどが分かっており、「機器の利活用が非効率となっている可能性がある」と指摘されます。
このため「CT・MRIの共同利用」が重要テーマとなっており、共同利用推進に向けた様々な取り組みが行われています。例えば、2016年度の診療報酬改定では「64列以上のCT、3テスラ以上のMRIといった高額機器では、共同利用を行った場合の撮影料を高くする」といった見直しが行われました。
また医療提供体制の面では、▼「高額医療機器の配置状況を可視化する指標」を設定する▼高額医療機器ごとに、医療機関が購入する場合は、その機器の『共同利用計画』を作成し、定期的に、地域の協議の場(地域医療構想調整会議などを活用)で計画の妥当性などを確認する―といった仕組みを導入し、さらに「共同利用を推進する場合の全身用CT・MRIの購入費用について、一定割合を特別償却する」ことが2019年度税制改正で認められました。
2020年度次期改定でも「CT・MRIの共同利用推進」が重要テーマの1つになると考えられ、第1ラウンドに続き、第2ラウンドでもこの点が議論されました。
考えられる方策としては、▼共同利用を行った場合のCT・MRI撮影料をさらに引き上げる▼共同利用を行う場合の要件である「共同利用率10%以上」を緩和する▼共同利用を行わない場合のCT・MRI撮影料を引き下げる▼64列未満のCT、3テスラ未満のMRIについても共同利用する場合としない場合で撮影料に差を設ける―などが考えられますが、支払側委員は「CT・MRI撮影料にさらなるメリハリをつける」ことが必要とし、これらを組み合わせた見直しを求めていく考えです。なお、幸野庄司委員(健康保険組合連合会理事)は「我が国では64列未満のCT、3テスラ未満のMRI配置がほとんどであり、ここをターゲットにした見直しを行うべき」と要望しています。
また診療側の猪口雄二委員(全日本病院協会会長)は、「共同利用の推進」方向には異論を唱えないものの、推進手法としては「高額なCT・MRI撮影を他医療機関で実施した場合の『入院料減額措置』(後述)の緩和が必要である」と訴えています。
このように「共同利用の推進」方向には診療側・支払側ともに賛成しており、今後、具体的な「推進手法」を検討していくことになります。
なお、CT・MRIについては「保守点検」を診療報酬の要件とする(施設基準に盛り込むなど)ことを検討してはどうか、との論点が厚生労働省保険局医療課医療技術評価推進室の岡田就将室長から提示されました。2015年の調査によれば一部医療機関でCT・MRIの定期保守点検が十分に実施されておらず、「適切な検査」に支障が出る可能性もあることを踏まえた論点です。
ただし、診療側・支払側の双方ともに「保守点検は必ず適切に実施しなければならない」という点で一致したものの、「診療報酬算定の要件というよりも、購入・リース時の契約の問題ではないか」(松本吉郎委員:日本医師会常任理事)、「保守点検はCT・MRI利活用の大前提である。診療報酬算定要件とすることには違和感を覚える」(吉森俊和委員:全国健康保険協会理事)との意見が出ており、今後「どのように保守点検実施を担保していくか」の手法をさらに検討する必要がありそうです。
入院患者がPET検査で他院を受診する場合、入院料減額措置を「緩和」する方向
また(2)のポジトロン断層撮影(PET)は、「通常細胞に比べて多くのブドウ糖を取り込む」というがん細胞の性質を利用し、目印(ポジトロン核種、陽電子放出核種)をつけた18-FDG(ブドウ糖類似物質)を患者に投与し、どこにがん細胞があるのかを撮影し、確認する検査です(がん細胞に目印のついた18-FDGが集まる)。
がんの検査として非常に優れていますが、▼実施可能な施設は限られている▼18-FDGは使用可能時間(寿命)が非常に短い―ために、「PET検査が可能な施設での共同利用」が非常に重要となります。
PET検査の共同利用は、「共同利用率が低い施設での報酬減額」という診療報酬算定要件も手伝って進んできていますが、「A病院に入院している患者が、PET検査が可能なB病院で検査を受ける場合には入院料の減額が行われる(A病院の減収になる)」というルールが、さらなる共同利用推進のハードルとなっているようです。
そこで岡田医療技術評価推進室長は、2018年度改定で導入された「高額な放射線機器による治療等を他医療機関で受診する場合の、『入院料減額の緩和』ルール」を、PET検査にも拡大してはどうかとの考えを示しました。この考えには、診療側委員・支払側委員共に明確に「賛意」を示しています。
「医療被曝リスク」と「病変等見逃しの医療安全リスク」とをどう両立させるか
一方(3)は、医療被曝を低減させるために、例えば学会のガイドライン等を遵守することを診療報酬で評価すべきか否か、という論点です。
我が国では諸外国に比べて医療被曝が多いことが問題視され、厚労省は「医療機関において被曝量を記録する」ことなどを求めています。また日本医学放射線学会では、不要な医療被曝を防ぐため、例えば軽度の頭部損傷児においては、頭蓋内損傷リスクを評価し、低リスクの場合には「CT撮影は推奨されない」ことなどを盛り込んだ「画像診断ガイドライン2016」をまとめています。
岡田医療技術評価推進室長は、こうしたガイドラインに沿ってCT撮影等を行った場合(逆にCT撮影を行わないことを、患者・家族に丁寧に説明した場合)に、診療報酬で評価すべきかどうかを検討してほしいと中医協委員に要請しました。
この点について診療側の松本委員や城守国斗委員(日本医師会常任理事)委員らは、「診療報酬へのガイドライン導入は時期尚早である」との考えを示しています。具体的には、▼被曝量の軽減も重要であるが、病変や損傷等を早期に発見しなければならないという医療安全確保の問題もある▼CT撮影等をせずに、後に病変や損傷等が明らかになった場合、医療機関には「不作為による不法行為責任」が問われる可能性がある(訴訟を提起されるだけでも医療機関にも大きなリスクである)―などの問題点を指摘しています。
一方、支払側の幸野委員と吉森委員は、「医療被曝のリスクについて患者や家族に説明することは、医療者として当然の責務ではないか」と指摘。とくに幸野委員は「抗菌薬適正使用でも同じことだが、診療を行わないこと(抗菌薬を使用しないこと、CT等を撮影しないこと)を診療報酬で評価することには大きな違和感を覚える」との考えを示しています。ただし、「抗菌薬を使用しないこと、CT等を撮影しないこと」を、医療の専門家でない患者や家族が理解し、納得できるように説明するには、相当の苦労が伴います。単に「診療を行わない」わけではなく、こうした時間をかけた説明について診療報酬で評価するという視点は決しておかしなものではないでしょう。
こうした意見を受けて、岡田医療技術評価推進室長は「医療被曝低減と医療安全確保は、いずれも重要なテーマである。これを診療報酬でどう考えるかは非常に難しいテーマである」とし、さらなる検討を要請しています。この点、両者はトレードオフの関係にはなく、「両立」を目指す必要があります。それを診療報酬でうまくサポートできれば良いのですが、難しい議論が続くと思われます。
なお、これに関連して「上手な医療のかかり方」を患者・国民に普及啓発していくというテーマもあります。こちらは、まず保険者(健康保険組合や協会けんぽ、国民健康保険など)や行政などが積極的に推進していくべき事項と考えられます。
超音波検査、領域を細分化して診療報酬を設定する方向を検討
また(4)は、侵襲の少ない超音波検査をどう推進していくかというテーマです。
現在、D215【超音波検査】は、検査方法と検査部位とを組み合わせた点数設定になっていおり、「同一の部位に同時に2以上の方法を併用する場合は、主たる検査方法により1回のみ算定可能」「同一の方法による場合は、部位数にかかわらず1回のみ算定可能」などのルールがあります。
この点、例えば「腹部」の超音波検査では、▼肝臓や胆道、膵臓などの消化器領域▼腎臓、膀胱などの泌尿器領域▼子宮、卵巣などの産婦人科領域▼腹部大動脈―などを多岐に渡って詳しく検査するケースもあれば、個別の臓器だけを検査するケースもありますが、算定できる診療報酬は基本的に「同一」となるという不合理があると指摘されます。このため岡田医療技術評価推進室長は、「領域別の点数設定」を探ってはどうかと提案しました。
中医協では、「検討の基礎データが不十分である」(松本委員)、「領域別の点数設定としても、モラルハザードが生じないようにすべき」(吉森委員)、「領域別の点数設定は、点数引き下げとセットで行うべき」(幸野委員)など様々な意見が出ています。診療現場における超音波検査の実態を踏まえて「どういった領域を設定するのか」(細かすぎても実用的ではない)、「どの程度の点数設定にするのか」を探っていくことになるでしょう。
また超音波検査については、▼操作手順や報告書について標準化を進める▼加算で評価されている「パルスドプラ法」(任意の位置(血管)で血流信号を捉えることが可能な検査方法)について、現在では標準的に機器に搭載されており、他の手法と同様に検査料の基本部分に組み込む―方向が検討されています。
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