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診療報酬改定セミナー2024 新制度シミュレーションリリース

来年(2023年)1月から全国展開される「電子処方箋」の運用ルール固める!—健康・医療・介護情報利活用検討会

2022.10.24.(月)

電子処方箋が来年(2023年)1月から運用開始されます。10月19日に持ち回り開催された「健康・医療・介護情報利活用検討会」では、概要を確認するとともに、運用ルール(電子処方箋管理サービスの運用について)が報告されています。

リアルタイムで重複投薬や併用禁忌薬剤などのチェックが可能になる

オンライン資格確認等システムのインフラを活用し、これまで「紙」で運用されていた、医療機関から薬局への処方指示(処方箋発行)を「オンライン」で行うものです。大まかな流れは以下のようになります。

(a)患者が医療機関を受診し、「電子処方箋の発行」を希望する(オンライン資格確認等システムでの資格認証や診察時などに確認、マイナンバーカード以外で受診する場合には口頭で確認する)

(b)医療機関において医師が、オンライン資格確認等システムの中に設けられる【電子処方箋管理サービス】に「処方箋内容を登録」する

(c)医療機関は患者に「電子処方箋の控え」(紙、アプリ)を交付する

(d)患者が薬局を受診し、「電子処方箋の控え」を提示する

(e)薬局において、薬剤師が【電子処方箋管理サービス】から「処方箋内容」を取得し、調剤を行う

(d)患者に薬剤を交付する



このうち(b)および(e)において、患者同意の下で「過去に処方・調剤された薬剤情報」の閲覧が可能になるため、重複投薬や多剤投与、禁忌薬剤の投与などを「リアルタイム」でチェックし是正を図ることが可能になります。来年(2023年)1月の運用開始に向けて、現在、厚生労働省を中心に最終の準備・調整が進められています。

電子処方箋の概要(健康・医療・介護情報利活用検討会1 221019)

電子処方箋の導入スケジュール(健康・医療・介護情報利活用検討会2 221019)



こうした状況を踏まえ、厚生労働省は今般、従前の「電子処方箋の運用ガイドライン」を「電子処方箋管理サービスの運用について」に改めることとしています。

従前の「電子処方箋の運用ガイドライン」は、地域に電子処方箋に対応した薬局がある場合「フリーアクセス」を確保し、かつ患者が自分自身の処方情報を確認できることを前提として電子処方箋の運用を整理したものですが、上述のように来年(2023年)1月から電子処方箋が全国で運用されることを踏まえ、タイトルや次のような点について見直しを行ったものです。

●(旧)「電子処方箋の運用ガイドライン」と(新)「電子処方箋管理サービスの運用について」との対照表はこちら

▽▼重複投薬等チェック機能を活用することにより、不必要な処方・調剤や併用禁忌による有害事象を事前に避けられる▼救急医療・災害時に患者の処方・調剤情報を参照できる仕組みを構築することで、医療関係者が患者の服用薬剤を知ることができる—などの「電子処方箋のメリット」を記載

▽紙の処方箋を発行する場合でも、重複投薬や併用禁忌の確認のために「処方・調剤結果を【電子処方箋管理サービス】に登録する」旨を記載

▽ネットワークセキュリティ・利用施設の認証については「オンライン資格確認の基盤」を活用することを踏まえて記載内容を修正

▽大規模災害時などには「紙の処方箋の再発行」または「ファクシミリと紙の処方箋の後日郵送」で対応する旨を記載

▽分割調剤について以下のようなルールを定める
▼薬局の薬剤師は、【電子処方箋管理サービス】から取得した「電子処方箋」について、分割調剤の必要性を判断する(必要に応じて医師等に照会を行う)

▼患者に対し「分割調剤を行う」旨を説明し、同意を得る(患者が引っ越すなどの予定がある場合には、対応方法を検討する)

▼調剤を実施し、患者に服薬指導の上、薬剤を交付する

▼次回調剤の日時を案内し、「電子処方箋の控え」に手書きで次回日程を記載するなど備忘の対応を行う

▼薬局の薬剤師は、調剤結果を作成し【電子処方箋管理サービス】に登録する(これにより医療機関側が患者の処方・調剤情報を閲覧し「調剤中である」と確認できる)とともに、薬局内で引き継げるようレセプトコンピュータや薬歴システム等に記録する

▼電子処方箋は、「調剤済み」にせず、引き続き薬局において保管する。

▼2回目以降の分割調剤の際には、保管している電子処方箋に基づき調剤する

▼最後の調剤の際は、患者に対し「調剤が完了した」旨を伝えるとともに、【電子処方箋管理サービス】に調剤結果を登録する

電子処方箋の運用ルール見直し概要(健康・医療・介護情報利活用検討会3 221019)



なお、電子処方箋の仕組みや趣旨、運用方法の詳細などは「厚労省の電子処方箋サイト」で確認可能となっています(厚労省サイトはこちら)。

来年(2023年)4月からは、医療機関・薬局において「オンライン資格確認等システムの導入」が原則義務化されることから、電子処方箋の活用も大きく進むと予想されます(関連記事はこちらこちらこちら)。



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