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消化器内科や呼吸器外科など、基本領域とサブスペ領域が連動した研修プログラムに―日本専門医機構

2016.9.9.(金)

 消化器内科など内科系の13サブスペシャリティ領域と、消化器外科など外科系の4サブスペシャリティ領域については、内科・外科の基本領域と別個とは扱わず、基本領域とサブスペシャリティ領域が一定程度連動した専門医研修プログラムとすることを認める―。

 こういった方針が、7日に開催された日本専門医機構の理事会でまとまりました(関連記事はこちらこちら)。

 各学会が柔軟性のある連動プログラムを作成し、それについて機構が確認するという形になる見込みです。

9月7日の理事会後に記者会見に臨んだ、日本専門医機構の吉村博邦理事長(地域医療振興協会顧問、北里大学名誉教授、中央)と、山下英俊副理事長(山形大学医学部長、向かって右)、松原謙二副理事長(日本医師会副会長、向かって左)

9月7日の理事会後に記者会見に臨んだ、日本専門医機構の吉村博邦理事長(地域医療振興協会顧問、北里大学名誉教授、中央)と、山下英俊副理事長(山形大学医学部長、向かって右)、松原謙二副理事長(日本医師会副会長、向かって左)

13の内科系サブスペと、4の外科系サブスペ、基本領域に近いと判断

 新専門医制度では、当初、19の基本領域を1階とし、その上(2階部分)にサブスペシャリティ領域があるという形が考えられていました。しかし、例えば内科系では、「内科」という基本領域と、「消化器内科」などのサブスペシャリティ領域とで、研修内容にも一定の重複があり、連動しているのが実態であり、柔軟性のある研修プログラム構築を認めるべきとの指摘・要望が関係学会から出されていました。

 こうした指摘を踏まえ、機構内部で検討した結果、まず▽13の内科系サブスペシャリティ領域については、内科(基本領域)と連動▽基本領域に近い4の外科系サブスペシャリティ領域については、外科(基本領域)と連動―した柔軟な研修プログラムを作成することを可能とするとの方針が認められました。

 関係学会で連動する研修プログラムを作成し、それを機構で確認していく形になります。

 13の内科系サブスペシャリティ領域は、(1)消化器(2)循環器(3)呼吸器(4)神経(5)血液(6)内分泌・代謝(7)糖尿病(8)腎臓(9)肝臓(10)アレルギー(11)感染症(12)老年病(13)リウマチ―で、基本領域に近く、連動させることが妥当と判断されています。

 また4の外科系サブスペシャリティ領域は、(1)消化器(2)呼吸器(3)小児(4)心臓―で、同じく基本領域に近いと判断されました。

 なお機構の吉村博邦理事長(地域医療振興協会顧問、北里大学名誉教授)は、他の領域についても、基本領域とサブスペシャリティ領域との連動が可能か、関連学会も含めて機構の基本領域検討委員会で精査していく考えを示しています。

機構と学会の役割分担を明確化、研修プログラム・専門医の1次審査は学会で

 7日の理事会では、機構と学会の役割分担の明文化も行われました。例えば、これまで研修プログラムの1次審査は機構(各領域から委員を出してもらう)が行う形でしたが、今後は、機構が基準を定め、各学会において基準に沿って1次審査を行い、機構では「1次審査が基準に則って行われたかを審査する」という形になります。

 また専門医の認定についても同様に、機構が予め基準を定め、各学会がそれにそって1次認定を行い、機構が「1次認定が基準に則ったものかを審査する」形になります。

 このように機構と各学会との役割分担が明確になり、機構の業務負担が減少することから、研修プログラムの審査フィー(審査料)、専門医の認定フィー(認定料)も大幅に引き下げられます。

 例えば研修プログラムの認定については、これまで「1プログラム10万円+維持・管理費4万円(初年度)、以降5年後の更新時までに維持・管理費として年間1万円」とされてきましたが、「5年間で1万円」に引き下げられます。

 吉村理事長は近く社員総会を開き、了承を求める考えです。

 
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