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2017年4月の後発品割合70.6%だが伸び悩み、第2目標「80%以上」にどう取り組むか―協会けんぽ

2017.8.21.(月)

 主に中小企業のサラリーマンとその家族が加入する協会けんぽでは、ジェネリック医薬品(後発品)の使用割合が今年(2017年)4月時点で70.6%(数量ベース、新指標)となり、政府の掲げる「後発品使用割合70%以上」の第一目標を調剤分についてはクリアできた―。

 こうした状況が、協会けんぽを運営する全国健康保険協会が15日に公表した医薬品使用状況から明らかになりました(協会のサイトはこちら)。ただし、今年(2017年)1月以降、後発品使用割合は伸び悩んでおり、第2目標である「2018から20年度末までのなるべく早い時期に80%以上とする」をどうクリアしていくか、今後の取り組みに注目が集まります。

協会けんぽの後発品使用割合、「70%以上」の第1目標クリア後に伸び悩み

 新規医療技術の開発・普及、高齢化の進展などに伴い我が国の医療費が増加を続けており、国民の負担能力を超えつつあります。そこで政府は「公的医療保険制度の持続可能性」を確保するために、医療費の増加そのものを抑える(医療費の適正化)方策の1つとして「効果が同じで価格が安いジェネリック医薬品(後発品)」の使用促進を重視しています。具体的には、▼2017年央に後発品の使用割合を数量ベースで70%以上とする(第1目標)▼2018年度から20年度末までのなるべく早い時期に80%以上とする(塩崎恭久前厚生労働大臣は2020年9月と明言)(第2目標)―という2段階の目標値を設定しています。

 協会けんぽを運営する全国健康保険協会でも、以前から「後発品の使用促進」を最重要施策の1つに位置付け、加入者に対し「後発品に切り替えた場合には、自己負担額が○○円軽減されます」といった効果通知を発出しているほか、毎月の後発品使用割合を公表などしています。今年(2017年)4月の状況を見ると、数量ベースで70.6%(新指標、調剤分)となり、過去最高記録を更新しました。

 2016年度診療報酬改定以降の、後発品割合の動向を見てみると、▼2016年4月:66.8%(0.3ポイント増)→▼5月:67.1%→(0.2ポイント増)→▼6月:67.3%→(0.2ポイント増)→▼7月:67.5%→(0.4ポイント増)→▼8月:67.9%→(0.4ポイント増)→▼9月:68.3%→(0.5ポイント増)→▼10月:68.8%→(0.6ポイント増)→▼11月:69.4%→(0.4ポイント増)→▼12月:69.8%→(0.8ポイント増)→▼2017年1月:70.6%→(0.1ポイント減)→▼2017年2月:70.5%→(0.1ポイント減)→2017年3月:70.4%→(0.2ポイント増)→▼2017年4月:70.6%—となっています。今年(2017年)1月に70%の大台に乗ってから、伸び悩んでいる状況が伺えます。第2目標の「80%以上」達成に向けては、新たな取り組みを行うことも必要と考えられます。

協会けんぽ全体の後発品使用割合(数量ベース、調剤分)は、2017年4月に70.6%になった

協会けんぽ全体の後発品使用割合(数量ベース、調剤分)は、2017年4月に70.6%になった

沖縄や鹿児島など34道県で70%以上クリアするとも、徳島では6割に満たず

 協会けんぽ全体では第1目標についてクリアできています(調剤分)が、都道府県別に見ると依然として大きなバラつきがあります。

 今年(2017年)4月に後発品割合が低いのは、▼徳島県:59.7%▼山梨県:62.4%▼高知県:64.5%▼和歌山県:67.5%▼大阪府:67.6%▼香川県:67.8%▼広島県:68.4%▼京都府:68.4%▼東京都:68.6%▼大分県:68.7%▼神奈川県:69.1%▼茨城県:69.4%▼愛媛県:69.7%—の13都府県で、とくに徳島県では目標まで10ポイント以上の開きがあります。さらなる取り組みが求められます。

都道府県別の後発品割合を見ると、34道県ですでに70%の目標を達成しているが、依然としてバラつきがあることが分かる

都道府県別の後発品割合を見ると、34道県ですでに70%の目標を達成しているが、依然としてバラつきがあることが分かる

 
これら以外の34道県では70%以上の第1目標をクリアしており、沖縄県では81.4%となりました。
 
 
 なお、主な薬効分類別に後発品使用割合が高い医薬品を見ると、数量ベースでは血管拡張剤の77.7%、去たん剤の74.1%、消化性潰瘍用剤の66.1%など、金額ベースでは血管拡張剤の64.9%、去たん剤の58.1%、抗生物質製剤(主としてグラム陽性菌、マイコプラズマに作用するもの)の42.2%などとなっています。
主な薬効別に見た、数量ベースの後発品使用割合。やはり血管拡張剤や去たん剤で後発品の使用が進んでいることが分かる

主な薬効別に見た、数量ベースの後発品使用割合。やはり血管拡張剤や去たん剤で後発品の使用が進んでいることが分かる

 
 逆に後発品使用割合が低いのは、数量ベースでは代謝拮抗剤の2.7%、ホルモン剤(抗ホルモン剤を含む)の11.5%など、金額ベースでは代謝拮抗剤の2.1%、抗ウイルス剤の3.0%などです。
主な薬効別に見た、金額ベースの後発品使用割合。数量ベースと同様に血管拡張剤や去たん剤で後発品の使用が進んでいることが分かる

主な薬効別に見た、金額ベースの後発品使用割合。数量ベースと同様に血管拡張剤や去たん剤で後発品の使用が進んでいることが分かる

 
 

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