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GemMed塾 看護モニタリング

「歴月に一度以上のマイナ保険証・紙保険証提示」など条件に、医療機関等で把握する被保険者番号での資格確認を暫定的に認める—厚労省

2024.4.18.(木)

「歴月に1度以上、『マイナンバーカードによる電子資格確認』または『保険証の提示』が行われている」ことなどを条件として、受診の都度に「マイナンバーカードによる電子資格確認、保険証の提示」を患者に求めず、「医療機関等で管理している被保険者番号等をもとにオンライン資格確認等システムに照会し、当該患者の医療保険加入資格が有効であると確認する」運用を暫定的に認める(歴月のすべての受診で、こうした資格確認は不適切)—。

ただし、できるだけ早期に、現行の健康保険証からマイナンバーカードへの移行が実現できるよう、患者に「受診の都度、マイナンバーカードを持参してほしい」と働きかけることに医療機関等は協力してほしい—。

厚生労働省が4月17日に事務連絡「医療機関等の窓口におけるオンライン資格確認等システムによる照会の取扱いに関する疑義解釈資料の送付について」を示し、こうした考えを明らかにしました。

「歴月の受診すべて、医療機関把握の被保険者番号等で資格確認する」ことは不適切

2021年3月からオンライン資格確認等システムが本格運用されています。

▼患者が、健康保険の被保険者証機能を持つ「マイナンバーカード」(マイナ保険証)を医療機関等窓口のカードリーダーにかざし、暗証番号入力等を行う→▼医療機関等のパソコン端末から、オンラインで社会保険診療報酬支払基金(支払基金)・国民健康保険中央会(国保中央会)のデータに「当該患者がどの医療保険(健康保険組合や国民健康保険など)に加入しているのか」を照会し、回答を得る—仕組みです。

これにより、従前問題視されていた「他人の保険証、前職で交付された保険証などを利用して不適切に保険診療を受ける」ことを防止できるようになります。

あわせて、患者同意の下、医療機関が「患者の過去の診療情報等」にアクセスし、現在の診療に活かす(禁忌や注意の薬剤を処方していないか、他院と重複する薬剤を重複していないかのチェックなど)ことが可能となります。

つまり、マイナ保険証を利用することで、効率的かつ質の高い医療提供が実現でき、「医療DXの入り口」とも説明されています。厚労省は「マイナ保険証の利用促進」に向けた総合的な取り組みを推進しています(関連記事はこちら)。



ところで、「既に医療機関や薬局で把握している被保険者番号等(保険証等に記載)により、オンライン資格確認等システムに照会し、当該患者の医療保険資格が有効であることを確認する」ことも可能となっています(オンライン資格確認等システムにそうした機能が装備されている)。

この点、例えば、患者Aが過去に受診した際に、「患者Aから提示された保険証をもとにレセプト等に記載するなどして、被保険者番号等を把握・管理する」→「患者Aの被保険者番号と診察券番号等が当該医療機関で紐づけられる」→「次回以降の診療時には、患者Aに『保険証は変わっていませんか?』などと確認し、診察券のみを確認する」(保険証の提示は求めない)→「診察券の番号等から被保険者番号を確認し、オンライン資格確認等システムに照合し、患者Aが従前と同じ医療保険に加入していることを確認する」という運用、つまり「診察券等で受診等する患者について、オンライン資格確認等システムへ照会し受給資格の確認を行う場合は、マイナンバーカード・保険証による資格確認を省略する」ことが可能なのか?という疑問が医療現場にあるようです。



この疑問に対し、厚労省は次のような考えを示しました。

▽受給資格(当該患者が医療保険(健康保険組合や協会けんぽ、国民健康保険など)に加入し、保険診療を受ける資格)の確認は、受診等の都度、患者本人が提示した情報に基づく資格確認を行う必要があり、次のいずれかによることが基本となる
(1)患者がマイナンバーカード(マイナ保険証)を利用して電子資格確認を受ける
(2)患者が医療機関等に現行の健康保険証を提出する

▽このため、「ある月のすべての受診」等において「医療機関等が発行した診察券等の提示のみを求め、オンライン資格確認等システムへの照会をもって受給資格の確認を行った」とする運用は、受診等の際に患者本人が提示した情報に基づく資格確認を行っていない点で十分とは言えず、適切な対応とは言えない



▽ところで、本年(2024年)12月2日以降は「マイナンバーカードによる受診等が基本となる」ことを踏まえ、現在、医療機関等において「マイナンバーカードと診察券等との一体化、マイナンバーカードによる受診等を前提とした動線・事務フローの見直し」が進められており、現時点においてはその途上にある

▽こうした医療機関等の現場実態を勘案すれば、次の2点を条件として「改めてマイナンバーカードの利用、現行の健康保険証の提示を求めない」とする運用は、マイナンバーカードを活用した医療DXが進展するまでの移行期間においては「やむを得ない対応である」と解される
▼レセプト請求の単位である月に1度以上、マイナンバーカードによる電子資格確認または現行の健康保険証の提示が行われている
▼それ以外の受診等時にあっては、動線等の事情からやむを得ない場合で、医療機関等において管理している被保険者番号等を基にオンライン資格確認等システムに照会して資格が有効であると確認する



もっとも、この対応は「あくまで暫定的なもの」であり、今後、現行の健康保険証が廃止されること、電子処方箋の普及等が見込まれることを踏まえ「できるだけ早期に、現行の健康保険証からマイナンバーカードへの移行が実現できるよう、患者に受診の都度マイナンバーカードを持参してほしいと働きかけることに協力してほしい」と厚労省は呼びかけています



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