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「膀胱がんの再発」「褐色細胞腫」を診断する新たな検査を、2019年1月から保険収載—厚労省

2018.12.31.(月)

 膀胱鏡による診断では所見が見られない「膀胱がんの再発」の診断、「褐色細胞腫」の鑑別診断を行うための、新たな検査を保険診療の中で実施することを認める―。

厚生労働省は12月28日に通知「検査料の点数の取扱いについて」を発出し、こういった点を明らかにしました(厚労省のサイトはこちら(中医協資料))。12月19日の中央社会保険医療協議会・総会で有用性が認められたもので(関連記事はこちら)、来年(2019年)1月1日から適用されます。

膀胱鏡では所見が見られない「膀胱がんの再発」を診断するための新検査

 まず、D006-3【Major BCR-ABL1】に、新たに「膀胱がん関連遺伝子検査」が設けられます。

 膀胱がん患者のうち、▼上皮内がん(CIS)と診断された▼K803【膀胱悪性腫瘍手術】の「6 経尿道的手術」を実施された―患者に対し、再発の診断補助を目的として、FISH法により膀胱がん関連遺伝子(尿中細胞の3番、7番および17番染色体の異数倍数体、ならびに9p21遺伝子座の欠失)を測定した場合に、D006-3【Major BCR-ABL1】の「2 mRNA(1以外のもの)」(1200点)およびD006-5【染色体検査(全ての費用を含む)】の「分染法加算」(397点)の所定点数を合算した点数(つまり1597点)を準用して、2年を限度に2回算定できます。この場合、同時に膀胱鏡で「膀胱がん再発の所見が認められない」ことを確認していることが求められます。

 また、本検査を実施した場合、▼膀胱がんの患者で、上皮内がん(CIS)と診断された病理所見▼K803【膀胱悪性腫瘍手術】の「6 経尿道的手術の実施日」▼本検査を過去に算定している場合にはその算定日―について、レセプトの摘要欄に記載することが求められます。

 なお、本検査と同時にN004【細胞診(1部位につき)】の「2 穿刺吸引細胞診、体腔洗浄等によるもの」(190点)を実施した場合は、「主たるもの」のみ算定することになります。

 

褐色細胞腫の鑑別診断を行う新検査

 また、D014【自己抗体検査】に、新たに「遊離メタネフリン・遊離ノルメタネフリン分画」が設けられます。

 褐色細胞腫の鑑別診断(血漿中の遊離メタネフリンおよび遊離ノルメタネフリンの測定)を行った場合に、D014【自己抗体検査】の「9から15まで、18および30に掲げる検査を『2項目』行った場合」の所定点数(320点)に準じて1回に限り算定できます。また、本検査を実施する場合には、関連学会が定める指針に基づく「褐色細胞腫を疑う医学的理由」をカルテに記載することが求められます。

 なお、本検査とD008【内分泌学的検査】の▼41 メタネフリン(223点)▼43 メタネフリン・ノルメタネフリン分画(227点)▼46 ノルメタネフリン(250点)―を併せて実施した場合は、「主たるもの」のみ算定することになります。

 
 
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