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GemMed塾 新制度シミュレーションリリース

急性白血病等の治療法選択に当たり、新たな遺伝子検査を、2019年2月から保険収載—厚労省

2019.2.7.(木)

 急性リンパ性白血病や難治性炎症性腸疾患の治療において、「チオプリン製剤」の投与等の是非を判断するための新たな遺伝子検査を保険診療の中で実施することを認める―。

厚生労働省は1月31日に通知「検査料の点数の取扱いについて」を発出し、こういった点を明らかにしました(厚労省のサイトはこちらこちら(中医協資料))。今年(2019年)2月1日から保険適用されています。

チオプリン製剤には重大な副作用もあり、慎重な投与判断が必要

 急性リンパ性白血病や難治性炎症性腸疾患の治療においては、「チオプリン製剤」の投与が重要な選択肢の1つとなります。ただし本製剤には、▼再生不良性貧血などの血液障害▼肺炎や敗血症などの感染症▼悪性リンパ腫などの悪性新生物▼肝機能障害▼間質性肺炎▼進行性多巣性白質脳症(PML)―などの重大な副作用があり、「本製剤の投与が可能か否か」などを医師が慎重に判断する必要があります。

この点、「Nudix hydrolase 15(NUDT15)遺伝子多型検査」を実施することで、高い精度で▼チオプリン製剤の投与対象となる患者▼チオプリン製剤を減量して投与すべき、または他の薬剤を考慮すべき患者―の鑑別が可能であることが分かり、1月16日の中央社会保険医療協議会・総会で保険収載が認められたものです(関連記事はこちら)。
中医協総会 190116の図表
 
具体的には、▼難治性の炎症性腸疾患▼急性リンパ性白血病―などのうち、「チオプリン製剤の投与対象となる」患者に対し、投与の可否や投与量などを判断する目的で、「Nudix hydrolase 15(NUDT15)遺伝子多型検査」をリアルタイムPCR法で実施した場合、当該薬剤投与開始までの間、1回を限度に、D006-7【UDPグルクロン酸転移酵素遺伝子多型】の所定点数(2100点)に準じて算定することが可能です。

 
 
 
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