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GemMed塾 2024年度版ぽんすけリリース

同じがん種・ステージでも、病院の診療規模(症例数)により「治療法選択」に差がある―国がん

2021.2.17.(水)

2018年にがんと診断された人の状況を分析すると、▼肝臓がんは男女とも2010年以降ほぼ横ばいである▼大腸がんが男性では最多、女性では2番目に多い▼女性の最多は乳がんである―といった点に注目できる―。

また「がんのステージ」によって治療法が異なるとともに、病院の診療規模(症例数)によって「同じステージでも、選択する治療法に差がある」状況が伺える―。

国立がん研究センター(国がん)が先ごろ公表した「がん診療連携拠点病院等院内がん登録 2018年全国集計報告書」から、こうした状況が明らかになっています(国がんのサイトはこちら、国がんの発表は2019年12月ですが、Gem Medでお伝えしていなかったため、遅くなっての掲載となりました。ご容赦ください)(2017年報告書に関する記事はこちら)。

大腸がんが男性で最多、女性で2番目に多い、女性の最多は乳がん

「がん診療連携拠点病院等院内がん登録全国集計」は、院内がん登録のデータを集計し、▼がんの種類▼進行度(病期)▼治療の分布―を把握することで、国や都道府県のがん対策に役立てること等を目的とした調査です。2007年にがん診断が行われた症例から集計が行われ、今回は2018年にがんと診断された症例(828施設(がん診療連携拠点病院436施設、小児がん拠点病院6施設、都道府県推薦病院375施設、任意で参加を希望された病院55施設)の103万9193症例)を対象としています。

がん診療連携拠点病院等における▼胃がん▼大腸がん▼肝臓がん▼肺がん▼前立腺がん▼乳がん―の登録数と年次推移(2010年から18年の診断)を見てみると、次のような状況です。

【胃】
●男性

▽2010年:4万6147→▽2011年:4万7772→▽2012年:5万562→▽2013年:5万2807→▽2014年:5万2702→▽2015年:5万3839→▽2016年:5万3195→▽2017年:5万2988→▽5万2585

●女性
▽2010年:1万9384→▽2011年:2万156→▽2012年:2万1138→▽2013年:2万2458→▽2014年:2万2619→▽2015年:2万3045→▽2016年:2万2667→▽2017年:2万2766→▽2018年:2万2226



【大腸】
●男性

▽2010年:4万4066→▽2011年:4万6959→▽2012年:5万445→▽2013年:5万4601→▽2014年:5万6712→▽2015年:5万9678→▽2016年:5万9405→▽2017年:6万627→▽6万1372

●女性
▽2010年:2万9208→▽2011年:3万1528→▽2012年:3万3691→▽2013年:3万6929→▽2014年:3万7884→▽2015年:4万121→▽2016年:4万444→▽2017年:4万744→▽2018年:4万1104



【肝臓】
●男性

▽2010年:1万6929→▽2011年:1万7178→▽2012年:1万6749→▽2013年:1万7266→▽2014年:1万7036→▽2015年:1万7148→▽2016年:1万6731→▽2017年:1万6561→▽1万7092

●女性
▽2010年:7468→▽2011年:7534→▽2012年:7397→▽2013年:7394→▽2014年:7234→▽2015年:5514→▽2016年:7020→▽2017年:6673→▽2018年:6637



【肺】
●男性

▽2010年:4万3736→▽2011年:4万5799→▽2012年:4万7585→▽2013年:5万255→▽2014年:5万1420→▽2015年:5万3074→▽2016年:5万4207→▽2017年:5万6353→▽5万7463

●女性
▽2010年:1万9345→▽2011年:2万369→▽2012年:2万1608→▽2013年:2万2762→▽2014年:2万3988→▽2015年:2万5078→▽2016年:2万6291→▽2017年:2万7471→▽2018年:2万8308



【前立腺】
●男性

▽2010年:4万2256→▽2011年:4万7874→▽2012年:4万8341→▽2013年:5万527→▽2014年:5万846→▽2015年:5万5424→▽2016年:5万3916→▽2017年:5万7111→▽5万9705

【乳房】
●女性

▽2010年:5万4231→▽2011年:5万7148→▽2012年:6万309→▽2013年:6万4552→▽2014年:6万6069→▽2015年:7万1216→▽2016年:7万2231→▽2017年:7万2397→▽2018年:7万5173



国がんでは、▼全部位で登録者数が増加する中で、肝臓は男女とも2010年以降ほぼ横ばい▼男性では、大腸、前立腺、肺、胃の登録数がすべて5万件を超えた▼女性では、乳がんと大腸がんの登録数の増加の傾いている―といった点に注目しています。登録数を見ると、大腸がんが「男性では最多」「女性では2番目(乳房が最多)」となっており、大腸がんの「予防」「早期発見・治療」に力を注ぐことが喫緊の課題になると言えます。



大腸がんについて、もう少し詳しく見てみると次のような状況が伺えます。

●治療前ステージ
▽0期(がんが粘膜内にとどまる):14.4%(前年から0.3ポイント減)
▽I期(がんが固有筋層にとどまる):19.9%(同増減なし)
▽II期(がんが固有筋層の外まで浸潤):15.6%(同0.3ポイント増)
▼IIA:12.0%(同0.5ポイント減)
▼IIB:2.3%(同0.1ポイント増)
▼IIC:0.9%(同増減なし)
▽III期(リンパ節転移あり):18.7%(同増減なし)
▼IIIA:1.8%(同増減なし)
▼IIIB:13.0%(同増減なし)
▼IIIC:3.8%(同0.1ポイント減)
▽IV期(血行性転移(肺転移・肝転移)または腹膜播種あり):13.1%(同0.4ポイント減)
▼IVA:7.4%(同増減なし)
▼IVB:5.6%(同1.8ポイント減、ただしIVC分類の設置に伴って細分化されたため)
▼IVC:2.5%
▽不明:18.2%(同0.4ポイント増)

●術後病理学的ステージ
▽0期:30.6%(前年に比べて0.3ポイント減)
▽I期:20.4%(同増減なし)
▽II期:19.7%(同0.1ポイント増)
▼IIA:16.2%(同0.2ポイント増)
▼IIB:2.5%(同増減なし)
▼IIC:1.1%(同増減なし)
▽III期:18.4%(同0.1ポイント減)
▼IIIA:2.3%(同増減なし)
▼IIIB:12.6%(同0.2ポイント減)
▼IIIC:3.5%(同0.2ポイント増)
▽IV期:7.8%(同増減なし)
▼IVA:4.7%(同0.1ポイント減)
▼IVB:1.3%(同1.8ポイント減、ただしIVC分類の設置に伴って細分化されたため)
▼IVC:1.8%
▽適用外等:2.7%(同0.2ポイント増)
▽不明:0.4%(同増減なし)

がんの進行度に大きな変化はなく、「早期発見が進んでいる」状況はまだ見られません。より長期的に見ていく必要があります。

大腸がんのステージ別登録数(2018年がん登録集計1)



また治療前ステージ別に、「多い治療方法」を見てみると、次のような状況です。

▽0期:内視鏡手術のみ(90.2%、前年に比べて0.9ポイント増加)
▽I期:手術のみ(60.2%、同0.5ポイント減)、内視鏡のみ(15.4%、同0.3ポイント増)、手術/内視鏡+薬物(11.1%、同増減なし)
▽II期:手術のみ(64.9%、同0.9ポイント減)、手術/内視鏡+薬物(25.9%、同0.7ポイント増)
▼IIA期:手術のみ(67.5%、同0.7ポイント減)、手術/内視鏡+薬物(25.2%、同0.8ポイント増)
▼IIB期:手術のみ(61.9%、同1.5ポイント減)、手術/内視鏡+薬物(28.8%、同増減なし)
▼IIC期:手術のみ(37.0%、同1.6ポイント減)、手術/内視鏡+薬物(25.9%、同1.2ポイント減)、治療なし(17.7%、同1.0ポイント増)
▽III期:手術のみ(48.9%、同0.1ポイント増)、手術/内視鏡+薬物(40.5%、同0.6ポイント増)
▼IIIA:手術のみ(51.0%、同2.0ポイント減)、手術/内視鏡+薬物(39.0%、同0.9ポイント増)
▼IIIB:手術のみ(51.5%、同0.8ポイント増)、手術/内視鏡+薬物(40.4%、同1.1ポイント減)
▼IIIC:手術のみ(38.9%、同1.1ポイント減)、手術/内視鏡+薬物(41.2%、同0.1ポイント減)
▽IV期:手術/内視鏡+薬物(31.1%、同0.8ポイント減)、薬物療法のみ(28.0%、同0.8ポイント増)、治療なし(21.5%、同1.2ポイント増)、手術のみ(16.1%、同0.4ポイント減)
▼IVA:手術/内視鏡+薬物(37.3%、同0.1ポイント減)、薬物療法のみ(22.4%、同0.8ポイント増)、手術のみ(20.2%、同0.5ポイント減)、治療なし(16.8%、同0.5ポイント増)
▼IVB:薬物療法のみ(36.4%、同1.3ポイント増)、手術/内視鏡+薬物(25.2%、同1.0ポイント増)、治療なし(24.1%、同1.9ポイント減)、手術のみ(10.3%、同0.3ポイント減)
▼IVC:手術/内視鏡+薬物(41.2%)、手術のみ(38.9%)



病期によって治療法が異なるとともに、進行によりバリエーションに富んでいくことが分かります。なお、ステージIVについて「原発巣に起因する症状がない場合には、原発巣は非切除のまま化学療法を先行する治療を第1選択とすべき」との提言を国がんが行っており、今後、IV期の治療内容が変わっていく可能性が高いと考えられます。

大腸がんに対する治療法選択(2018年がん登録集計2)

 


また女性最多の乳がんでは、次のような状況です。

●治療前ステージ
▽0期(非浸潤):15.1%(前年に比べて0.1ポイント減)
▽I期(腫瘍径2cm以下・リンパ節転移なし):40.6%(同0.5ポイント増)
▽IIA期(腫瘍径2-5cm・リンパ節転移なし、腫瘍径2cm以下・同側腋窩リンパ節レベルI・IIの転移あり):22.5%(同0.4ポイント増)
▽IIB期(腫瘍径5cm超・リンパ節転移なし、腫瘍径2-5cm・同側腋窩リンパ節レベルI・IIの転移あり):7.7%(同0.2ポイント増)
▽IIIA(腫瘍径5cm超・同側腋窩リンパ節レベルI・IIの転移あり、腫瘍径を問わず同側腋窩リンパ節レベルI・IIが周囲組織に固定または胸骨傍リンパ節のみに転移あり):1.8%(同0.1ポイント増)
▽IIIB期(腫瘍径を問わず腫瘍が胸壁に固定または皮膚に浮腫や潰瘍を形成(炎症性乳がんを含む)し、リンパ節転移なし、または同側腋窩リンパ節レベルI、IIの転移あり、または胸骨傍リンパ節のみに転移あり):3.6%(同増減なし)
▽IIIC期(腫瘍径を問わず、同側腋窩リンパ節レベルIIIあるいは鎖骨上のリンパ節転移あり、また胸骨傍リンパ節と同側腋窩リンパ節レベルI、II両方に転移あり):1.6%(同0.1ポイント減)
▽IV期(腫瘍径やリンパ節転移の状況にかかわらず、他臓器への転移あり):5.4%(同0.2ポイント増)
▽不明:1.7%(同0.1ポイント減)

●術後病理学的ステージ
▽0期:14.3%(同0.6ポイント減)
▽I期:42.6%(同0.7ポイント減)
▽IIA期:17.5%(同0.3ポイント減)
▽IIB期:6.6%(同0.1ポイント増)
▽IIIA:3.0%(同0.2ポイント減)
▽IIIB期:1.3%(同0.2ポイント減)
▽IIIC期:1.5%(同0.1ポイント増)
▽IV期:0.4%(同増減なし)
▽適用外等:12.5%(同1.8ポイント増)
▽不明:0.3%(同増減なし)

やや「進行」が見られ、早期発見に向けた「乳がん検診の受診勧奨」を強化する必要があるでしょう。

乳がんのステージ別登録数(2018年がん登録集計3)



また治療前ステージ別に多い治療方法を見てみると、次のような状況です。

▽0期:手術のみ(50.2%、前年に比べて0.3ポイント増)、手術/内視鏡+薬物(21.1%、同0.3ポイント減)、手術/内視鏡+放射線(15.9%、同1.0ポイント減)
▽I期:手術/内視鏡+薬物(48.3%、同2.0ポイント増)、手術/内視鏡+放射線+薬物(26.5%、同1.6ポイント増)、手術のみ(13.8%、同0.2ポイント増)
▽IIA期:手術/内視鏡+薬物(57.4%、同0.4ポイント増)、薬物療養のみ(14.8%、同0.1ポイント減)、手術のみ(14.1%、同0.9ポイント増)、手術/内視鏡+放射線+薬物(10.3%、同0.8ポイント減)
▽IIB期:手術/内視鏡+薬物(45.2%、同1.5ポイント減)、薬物療養のみ(38.7%、同1.3ポイント増)、手術のみ(8.2%、同1.0ポイント減)
▽IIIA:薬物療養のみ(56.4%、同0.5ポイント増)、手術/内視鏡+薬物(32.2%、同1.4ポイント減)
▽IIIB期:薬物療養のみ(46.8%、同0.9ポイント減)、手術/内視鏡+薬物(32.9%、同1.7ポイント増)、手術のみ(10.0%、同0.4ポイント減)
▽IIIC期:薬物療養のみ(74.8%、同0.1ポイント増)、手術/内視鏡+薬物(14.3%、同1.9ポイント減)
▽IV期:薬物療養のみ(75.3%、同0.7ポイント増)、治療なし(9.4%、同0.9ポイント増)



やはり病期によって治療法が異なりますが、大腸がんと比べると「早いステージで、治療法にバリエーションがある」状況が伺えます。「患者の状況や意向を踏まえて治療法にバリエーションが生じている」のか、「標準治療が十分に浸透していない」のか、などを今後、詳しく見ていく必要があるでしょう。

乳がんに対する治療法選択(2018年がん登録集計4)



なお、2020年初頭から猛威を振るう新型コロナウイルス感染症により「がんの検診・入院・手術が遅れている」状況が明らかになっています。少なくとも「早期発見・早期治療」に影響は出ており、これが「5年生存率」などの予後に悪影響を及ぼす可能性も否定できず、今後の調査結果に注目する必要があります。

病院の規模(がん症例数)によって、同じ病期でも「治療法選択」にバラつきが出てくる

また今般の調査では、▼胃がん▼大腸がん▼肺非小細胞がん▼乳がん▼前立腺がん―について、「施設の規模別」(症例数別)、「患者の年齢別」、「病期別」に、どのような治療方法を選択したかを詳しく分析しています。

例えば、大腸がんでは、ステージIV(原発巣に病変がない場合に、切除すべきかどうかで疑問が出ている)の患者に対してどのような治療法を選択したかを見ると、次のようになっています。

【特大規模施設】(症例数でみた上位4分の1の施設)
▽手術/内視鏡+薬物:34.0%(全体に比べて0.7ポイント多い)
▽薬物療法のみ:28.3%(同2.1ポイント多い)
▽手術のみ:17.8%(同0.7ポイント多い)
▽治療なし:16.8%(同3.4ポイント少ない)

【大規模施設】(症例数でみた上位4分の1から2分の1の施設)
▽手術/内視鏡+薬物:34.7%(全体に比べて1.4ポイント多い)
▽薬物療法のみ:24.6%(同1.6ポイント少ない)
▽手術のみ:15.9%(同1.2ポイント少ない)
▽治療なし:21.4%(同1.2ポイント多い)

【中規模施設】(症例数でみた下位2分の1から4分の1の施設)
▽手術/内視鏡+薬物:31.1%(全体に比べて2.2ポイント少ない)
▽薬物療法のみ:24.3%(同1.9ポイント少ない)
▽手術のみ:16.7%(同0.4ポイント少ない)
▽治療なし:24.6%(同4.4ポイント多い)

【小規模施設】(症例数でみた下位4分の1の施設)
▽手術/内視鏡+薬物:30.2%(全体に比べて3.1ポイント少ない)
▽薬物療法のみ:24.7%(同1.5ポイント少ない)
▽手術のみ:17.4%(同0.3ポイント多い)
▽治療なし:24.6%(同4.4ポイント多い)

症例数の少ない施設ほど「無治療」が多くなり、症例数の多い施設ほど「バラエティに富んだ治療を行っている」傾向が伺えそうです。もちろん、患者の状況などが異なるため、単純に数字のみを比較して「症例数の多い施設で、より優れた治療が行われている」と一概に述べることはできない点にも留意が必要です。

ステージIVの大腸がんに対する治療法選択(2018年がん登録集計5)



また乳がんについて、患者の4割を占めるステージIに対してどのような治療法を選択したかを見ると、次のようになっています。

【特大規模施設】(症例数でみた上位4分の1の施設)
▽手術/内視鏡+薬物:48.9%(全体に比べて0.7ポイント多い)
▽手術/内視鏡+放射線+薬物:25.2%(全体と同水準)
▽手術のみ:15.1%(同0.4ポイント少ない)
▽薬物療法のみ:4.4%(同0.2ポイント少ない)

【大規模施設】(症例数でみた上位4分の1から2分の1の施設)
▽手術/内視鏡+薬物:45.0%(同3.2ポイント少ない)
▽手術/内視鏡+放射線+薬物:28.7%(同3.5ポイント多い)
▽手術のみ:14.8%(同0.7ポイント少ない)
▽薬物療法のみ:4.9%(同0.3ポイント多い)

【中規模施設】(症例数でみた下位2分の1から4分の1の施設)
▽手術/内視鏡+薬物:49.6%(同1.4ポイント多い)
▽手術/内視鏡+放射線+薬物:22.0%(同3.2ポイント少ない)
▽手術のみ:16.8%(同1.3ポイント多い)
▽薬物療法のみ:4.6%(全体と同水準)

【小規模施設】(症例数でみた下位4分の1の施設)
▽手術/内視鏡+薬物:53.7%(同5.5ポイント多い)
▽手術/内視鏡+放射線+薬物:10.3%(同14.9ポイント少ない)
▽手術のみ:25.1%(同4.6ポイント多い)
▽薬物療法のみ:6.5(同1.9ポイント多い)

こちらも患者の構成などが変わるために、単純に数字を比較することは困難ですが、「大規模施設になると複合的な治療を行える」(例えば小規模施設では放射線治療機器が整備されていないなど)状況などが見えてきそうです。

ステージIの乳がんに対する治療法選択(2018年がん登録集計6)



2019年4月から、新たながん診療連携拠点病院の指定制度(基準の見直しなど)がスタートし、「診療実績など要件を満たさない施設」については指定更新を行わないなどの仕組みが設けられています。「地域ごとに、拠点病院への症例集約を進める」効果があると考えられ、この効果が「治療法選択」などにどう影響していくのかにも注目していく必要があります。



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