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薬価制度抜本改革、中医協で具体案を詰め、諮問会議などとも調整―中医協薬価専門部会

2016.12.21.(水)

 薬価制度抜本改革に向けた基本方針を踏まえて、中央社会保険医療協議会で具体案を来年末(2017年末)までに詰め、経済財政諮問会議や関係他省庁にも報告、調整した上で決定するという手続きを踏むことになろう―。

 21日に開催された中央社会保険医療協議会の薬価専門部会で、厚生労働省保険局医療課の中山智紀薬剤管理官はこのように見通しました(関連記事はこちら)。

 薬価制度についても、検討スケジュールが相当程度前倒しされることになります。

12月21日に開催された、「第123回 中央社会保険医療協議会 薬価専門部会」

12月21日に開催された、「第123回 中央社会保険医療協議会 薬価専門部会」

薬価制度改革に向けた議論も、通常改定より相当前倒しに

 メディ・ウォッチでもお伝えしているとおり、塩崎恭久厚生労働大臣らは20日に「薬価制度の抜本改革に向けた基本方針」を決定しました。ポイントをおさらいすると、『国民皆保険の持続性』『イノベーションの推進』を両立しながら、『国民負担の軽減』と『医療の質の向上』を実現するという4原則を踏まえて、(1)効能効果追加などで市場が大幅に拡大した医薬品について、年4回の新薬収載の機会を活用して薬価を見直す(2)毎年の薬価改定を実施し、市場実勢価格と薬価との乖離が大きな医薬品について薬価を引き下げる(3)新薬創出・適応外薬解消等促進加算のゼロベースでの見直しや、費用対効果評価の本格導入などでイノベーションを評価する―といった内容です。

塩崎恭久厚生労働大臣を始めとする4大臣(財務、官房長官、内閣府特命担当)会合で12月20日に決定された、薬価制度の抜本改革に向けた基本方針

塩崎恭久厚生労働大臣を始めとする4大臣(財務、官房長官、内閣府特命担当)会合で12月20日に決定された、薬価制度の抜本改革に向けた基本方針

 21日の薬価専門部会には、この基本方針が報告されましたが、委員からは「具体案の議論をどこで行うのか」という質問が相次ぎました。薬価制度改革は、これまで「薬価専門部会で原案を策定し、中医協総会で決定する」というプロセスを踏んできました。しかし今回は「経済財政諮問会議で薬価制度改革の基本方針を策定せよ」との安倍晋三内閣総理大臣指示があり、中医協委員の間には「諮問会議と中医協の間に『上意下達』の関係ができてしまうのではないか」という懸念があるようです。

 この点について中山薬剤管理官は、「基本的には中医協(薬価専門部会)でしっかり議論してもらうが、経済財政諮問会議や関係他省庁との調整も踏まえて、最終決定になるのではないか」との見通しを示しました。諮問会議で「基本方針策定」の首相指示が行われた以上、諮問会議にも必要な報告が行われることになります。

 また、診療側の中川俊男委員(日本医師会副会長)は、「諮問会議から横槍が入らないよう、スピード感を持って議論する必要がある」旨を強調。中山薬剤管理官も「重要な事項は早めに議論し、結論を出してほしい」と賛同しました。

 通常であれば、薬価制度改革は改定前年(今回であれば2017年)の晩夏頃から本格的な議論を行いますが、2018年度改定に向けては、かなり前倒しで議論が進むことになります。

 

 なお、中川委員は「基本方針からは、薬価改革で生まれた財源をイノベーション評価に用いるという方向が色濃く見える気がしてならない」と述べ、外資系製薬メーカーと内資系製薬メーカーとを同列に考えるべきではないのではないか、との問題提起を行いました。この点について、厚労省保険局医療課の迫井正深課長を始め厚労省幹部は「国民、患者に良質な医療・薬剤を供給してもらうことが重要である」旨を明確にするに止めています。

 

 今後、前述のように基本方針に沿って具体的な「薬価制度抜本改革案」を議論していくことになります。支払側の幸野庄司委員(健康保険組合連合会理事)は、▼大手医薬品卸を対象に薬価調査を行うとしているが、中小卸との価格差がないのか明確にすべきである▼DPC点数など薬剤を包括評価した診療報酬項目の取り扱いも議論すべきである▼医療材料についても価格設定の不透明性などがあり、薬価と平仄を合わせて見直すべきである―といった見解を早くも披露しました。

 

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