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悪性黒色腫・非小細胞肺がん治療に用いるキイトルーダ、心筋炎の副作用―厚労省

2017.4.21.(金)

 厚生労働省は20日、画期的な抗がん剤(現在、悪性黒色腫とPD-L1陽性の非小細胞肺がんの効能効果)であるキイトルーダ(ペムブロリズマブ(遺伝子組換え))について、心筋炎を引き起こすおそれがあるとし、▼胸痛▼CK(CPK)上昇▼心電図異常―など観察を十分に行い、異常が認められた場合には、本剤の投与を中止し、適切に処置するよう、医療機関に注意を呼び掛けています(厚労省のサイトはこちら)。

 今般、新たに重大な副作用などが判明したのは3つの医薬品で、厚労省は製薬メーカーに対して「使用上の注意」を速やかに改訂するよう指示しています。3医薬品と、新たな「重大な副作用」などは次の通りです。臨床現場においてもご留意ください。

(1)骨粗鬆症の治療に用いる「デノスマブ(遺伝子組換え)(骨粗鬆症の効能を有する製剤)」(販売名:プラリア皮下注60mgシリンジ)

  ▼【重要な基本的注意】に「骨粗鬆症患者において、本剤治療中止後、骨吸収が一過性に亢進し、多発性椎体骨折が現れることがある。本剤治療中止後に骨吸収抑制薬の使用を考慮する」旨を追加

  ▼新たな【重大な副作用】:治療中止後の多発性椎体骨折

 

(2)根治切除不能な悪性黒色腫、およびPD-L1陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺がんの治療などに用いる「ペムブロリズマブ(遺伝子組換え)」(販売名:キイトルーダ点滴静注20mg、同100mg)(関連記事はこちら

  ▼新たな【重大な副作用】:心筋炎(胸痛、CK(CPK)上昇、心電図異常などの観察を十分に行い、異常が認められた場合には、本剤の投与を中止し、適切な処置を行う)

 

(3)食道カンジダ症や侵襲性カンジダ症、アスペルギルス症などの治療に用いる「カスポファンギン酢酸塩」(販売名:カンサイダス点滴静注用50mg、同70mg)

  ▼新たな【重大な副作用】:中毒性表皮壊死融解症(TEN:Toxic Epidermal Necrolysis)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)

    
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