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パーキンソン病等治療薬のアポカインやカバサール等、急激な減量・中止は薬剤離脱症候群に繋がる―厚労省

2019.8.23.(金)

 パーキンソン病等治療薬のアポカインやカバサール、ドミン、ビ・シフロール、ミラペックス、パーロデル、ペルマックス、ニュープロパッチ、レキップなど、急激な減量・中止は薬剤離脱症候群(無感情、不安、うつ、疲労感、発汗、疼痛等)を引き起こす可能性があり、「漸減」が必要である。また、関節リウマチや潰瘍性大腸炎の治療に用いるゼルヤンツについて、心血管系のリスクがある患者では、静脈血栓塞栓症(肺塞栓症・深部静脈血栓症)の重大な副作用が明らかになった―。

 厚生労働省は8月22日に通知「『使用上の注意』の改訂について」を発出し、こうした点について製薬メーカーに改訂を指示するとともに、医療現場に対し注意喚起しました。

 
(1)パーキンソン病におけるオフ症状の改善に用いる「アポモルヒネ塩酸塩水和物」(販売名:アポカイン皮下注30mg)

▽【重要な基本的注意】の項に、新たに「減量、中止が必要な場合は漸減する。急激な減量・中止により、薬剤離脱症候群(無感情、不安、うつ、疲労感、発汗、疼痛等の症状を特徴とする)が現れることがある」旨を追記する

▽新たな【その他の副作用】:薬剤離脱症候群(無感情、不安、うつ、疲労感、発汗、疼痛等)(異常が認められた場合には、投与再開または減量前の投与量に戻すなど、適切な処置を行う)

 
 
(2)パーキンソン病、乳汁漏出症、高プロラクチン血性排卵障害、高プロラクチン血性下垂体腺腫(外科的処置を必要としない場合に限る)の治療、産褥性乳汁分泌抑制に用いる「カベルゴリン」(販売名:カバサール錠0.25mg、同1.0mg、ほか後発品多数)

▽【用法・用量に関連する使用上の注意】から、「パーキンソン病治療において、本剤の減量・中止が必要な場合は、漸減する」旨を削除する(【重要な基本的注意】に移行)

▽【慎重投与】の「下垂体腫瘍がトルコ鞍外に進展し、視力障害などの著明な患者」を「下垂体腫瘍がトルコ鞍外に進展し、視力障害などの著明な高プロラクチン血性下垂体腺腫の患者」に改める

▽【重要な基本的注意】の項に、新たに▼トルコ鞍外に進展する高プロラクチン血性下垂体腺腫患者において、本剤投与による腺腫の縮小により髄液鼻漏が見られ、髄膜炎に至ることがあり、異常が認められた場合には減量・中止など適切な処置を行う▼視野障害の見られる高プロラクチン血性下垂体腺腫患者において、「本剤投与により腺腫の縮小が見られ、一旦、視野障害が改善した後、トルコ鞍の空洞化により視交叉部の鞍内陥入で再び視野障害が現れた」との報告があり、異常が認められた場合には減量・中止など適切な処置を行う▼パーキンソン病治療において、本剤の減量・中止が必要な場合は漸減する。急激な減量・中止により、悪性症候群(Syndrome malin)が現れることがある。また、ドパミン受容体作動薬の急激な減量・中止により、薬剤離脱症候群(無感情、不安、うつ、疲労感、発汗、疼痛等の症状を特徴とする)が現れることがある―旨を記載する

▽新たな【その他の副作用】:「パーキンソン病」治療における薬剤離脱症候群(無感情、不安、うつ、疲労感、発汗、疼痛等)(異常が認められた場合には、投与再開または減量前の投与量に戻すなど、適切な処置を行うこと。

 
 
(3)パーキンソン病の治療に用いる「タリペキソール塩酸塩」(販売名:ドミン錠0.4)

▽【重要な基本的注意】の「減量・中止が必要な場合」について、新たに「急激な減量・中止により、▼発熱▼意識障害▼無動無言▼高度の筋硬直▼不随意運動▼嚥下困難▼頻脈▼血圧変動▼発汗▼血清CK(CPK)の上昇―などを症状とするSyndrome malin(悪性症候群)が現れることがある。また、ドパミン受容体作動薬の急激な減量・中止により、薬剤離脱症候群(無感情、不安、うつ、疲労感、発汗、疼痛等の症状を特徴とする)が現れることがある」旨を追記する

▽新たな【その他の副作用】:薬剤離脱症候群(無感情、不安、うつ、疲労感、発汗、疼痛等)(異常が認められた場合には、投与再開または減量前の投与量に戻すなど、適切な処置を行う)

 
 
(4)パーキンソン病、中等度から高度の特発性レストレスレッグス症候群(下肢静止不能症候群)の治療に用いる「プラミペキソール塩酸塩水和物(販売名:ビ・シフロール錠0.125mg、同0.5mg、ほか後発品多数)

▽【重要な基本的注意】のパーキンソン病治療に関する項について、「パーキンソン病患者において、減量・中止が必要な場合は漸減する。急激な減量・中止により悪性症候群を誘発することがある。また、ドパミン受容体作動薬の急激な減量・中止により、薬剤離脱症候群(無感情、不安、うつ、疲労感、発汗、疼痛等の症状を特徴とする)が現れることがある」旨に改める(「特発性レストレスレッグス症候群患者においては、パーキンソン病患者よりも用量が低いため、漸減しなくてもよい」旨に変更なし)

▽新たな【その他の副作用】:薬剤離脱症候群(無感情、不安、うつ、疲労感、発汗、疼痛等)(異常が認められた場合には、投与再開または減量前の投与量に戻すなど、適切な処置を行う)

 
 
(5)パーキンソン病の治療に用いる「プラミペキソール塩酸塩水和物」(販売名:ミラペックスLA錠0.375mg、同LA錠1.5mg、ほか後発品多数)

▽【重要な基本的注意】の「減量・中止が必要な場合」の項について、「減量・中止が必要な場合は漸減する。急激な減量・中止により悪性症候群を誘発することがある。また、ドパミン受容体作動薬の急激な減量・中止により、薬剤離脱症候群(無感情、不安、うつ、疲労感、発汗、疼痛等の症状を特徴とする)が現れることがある」旨に改める

▽新たな【その他の副作用】:薬剤離脱症候群(無感情、不安、うつ、疲労感、発汗、疼痛等)(異常が認められた場合には、投与再開または減量前の投与量に戻すなど、適切な処置を行う)

 
 
(6)末端肥大症、下垂体性巨人症、乳汁漏出症、産褥性乳汁分泌抑制、高プロラクチン血性排卵障害、高プロラクチン血性下垂体腺腫(外科的処置を必要としない場合に限る)、パーキンソン症候群の治療に用いる「ブロモクリプチンメシル酸塩」(販売名:パーロデル錠2.5mg、ほか後発品多数)、パーキンソン病の治療に用いる「ペルゴリドメシル酸塩」(販売名:ペルマックス錠50μg、同錠250μg、ほか後発品多数)

▽【重要な基本的注意】に、新たに「減量・中止が必要な場合は、漸減すること。急激な減量・中止により悪性症候群を誘発することがある。また、ドパミン受容体作動薬の急激な減量・中止により、薬剤離脱症候群(無感情、不安、うつ、疲労感、発汗、疼痛等の症状を特徴とする)が現れることがある」旨を記載する

▽新たな【その他の副作用】:薬剤離脱症候群(無感情、不安、うつ、疲労感、発汗、疼痛等)(異常が認められた場合には、投与再開または減量前の投与量に戻すなど、適切な処置を行う)

 
 
(7)パーキンソン病や中等度から高度の特発性レストレスレッグス症候群(下肢静止不能症候群)の治療に用いる「ロチゴチン」(販売名:ニュープロパッチ2.25mg、同4.5mg、同9mg、同13.5mg、同18mg)

▽【重要な基本的注意】の「減量・中止が必要な場合」の項について、「減量・中止が必要な場合は漸減する。急激な減量・中止により悪性症候群を誘発することがある。また、ドパミン受容体作動薬の急激な減量・中止により、薬剤離脱症候群(無感情、不安、うつ、疲労感、発汗、疼痛等の症状を特徴とする)が現れることがある」旨に改める

▽新たな【その他の副作用】:薬剤離脱症候群(無感情、不安、うつ、疲労感、発汗、疼痛等)(異常が認められた場合には、投与再開または減量前の投与量に戻すなど、適切な処置を行う)

 
 
(8)パーキンソン病の治療に用いる「ロピニロール塩酸塩」(販売名:レキップCR錠2mg、同CR錠8mg、レキップ錠0.25mg、同1mg、同2mg、ほか後発品多数)

▽【重要な基本的注意】の「減量・中止が必要な場合」の項について、「減量・中止が必要な場合は漸減する。急激な減量・中止により、▼高熱▼意識障害▼高度の筋硬直▼不随意運動▼ショック症状―などの悪性症候群が現れることがある。また、ドパミン受容体作動薬の急激な減量・中止により、薬剤離脱症候群(無感情、不安、うつ、疲労感、発汗、疼痛等の症状を特徴とする)が現れることがある」旨に改める

▽新たな【その他の副作用】:薬剤離脱症候群(無感情、不安、うつ、疲労感、発汗、疼痛等)(異常が認められた場合には、投与再開または減量前の投与量に戻すなど、適切な処置を行う)

 
 
(9)既存治療で効果不十分な関節リウマチの治療や、中等症から重症の潰瘍性大腸炎の寛解導入および維持療法(既存治療で効果不十分な場合に限る)に用いる「トファシチニブクエン酸塩」(販売名:ゼルヤンツ錠5mg)

▽【効能・効果に関連する注意】において、新たに「効能共通」の注意として「心血管系事象のリスク因子を有する患者に投与する際には、静脈血栓塞栓症が現れるおそれがあるので、他の治療法を考慮する」旨を記載する

▽【特定の背景を有する患者に関する注意】の「合併症・既往歴等のある患者」の項において、新たに「心血管系事象のリスク因子を有する患者」を位置づけ、▼他の治療法を考慮し、特に10mg1日2回投与の必要性については慎重に判断する。本剤を投与する場合は、静脈血栓塞栓症の徴候・症状の発現を十分に観察する▼静脈血栓塞栓症が現れるおそれがある。心血管系事象のリスク因子(喫煙、高血圧、糖尿病、冠動脈疾患の既往等)が1つ以上ある50歳以上の関節リウマチ患者では、海外臨床試験で「肺塞栓症・深部静脈血栓症の発現頻度はTNF阻害剤群と比較し、本剤投与群で用量依存的に高くなる」傾向が認められており、「心突然死等を含む死亡の発現頻度はTNF阻害剤群と本剤5mg1日2回群で同程度、本剤10mg1日2回群で高い傾向であった」ことが報告されている―旨を記載する

▽新たな【重大な副作用】:静脈血栓塞栓症(肺塞栓症・深部静脈血栓症が現れることがある)

 
 
(10)結核予防に用いる「乾燥BCGワクチン」

▽【重大な副反応】の「全身播種性BCG感染症」「骨炎、骨髄炎、骨膜炎」の項を、「BCG感染症」としてまとめ、「▼髄膜炎▼骨炎▼骨髄炎▼骨膜炎―が現れることがある。免疫不全症候群の者などに接種した場合、BCGが全身に血行散布して粟粒結核様の病変をつくり、全身播種性BCG感染症に至ることがある。BCG感染症が疑われる場合には、速やかに抗結核剤の投与等適切な措置を行う」旨に改める

 

 

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