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GemMed塾 看護モニタリング

キイトルーダ、「硬化性胆管炎」が現れることがあるため、十分な観察を―厚労省

2018.4.23.(月)

 オプジーボの類薬として知られる画期的な抗がん剤のキイトルーダ(一般名:ペムブロリズマブ(遺伝子組換え))の使用によって、「硬化性胆管炎」が現れることがあるため、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、本剤の投与中止等の適切な処置を行う必要がある―。

厚生労働省は4月19日に通知「『使用上の注意』の改訂について」を発出し、このような新たな副作用が判明した医薬品の情報を示し、医療機関等に注意を呼び掛けています(厚労省のサイトはこちら)。

 今般、新たに重大な副作用などが判明したのは次の4医薬品です。厚労省は製薬メーカーに対して速やかに「使用上の注意」を改訂するよう指示しています。臨床現場で極めて広く使われている医薬品もあり、十分に注意する必要があります。

(1)糖尿病治療薬の「オマリグリプチン」(販売名:マリゼブ錠12.5mg、同25mg)、「サキサグリプチン水和物」(販売名:オングリザ錠2.5mg、同5mg)、「トレラグリプチンコハク酸塩」(販売名:ザファテック錠50mg、同100mg)

▼新たな【重大な副作用】:類天疱瘡(水疱、びらん等が現れた場合には、皮膚科医と相談し、投与を中止するなど適切な処置を行う)

 
(2)ヘアリーセル白血病や再発・再燃・治療抵抗性の低悪性度・ろ胞性B細胞性非ホジキンリンパ腫、マントル細胞リンパ腫の治療に用いる「クラドリビン」(販売名:ロイスタチン注8mg)

▼新たな【重大な副作用】:進行性多巣性白質脳症(PML)(意識障害、認知障害、麻痺症状(片麻痺、四肢麻痺)、言語障害、視覚障害等の症状が現れた場合は、MRIによる画像診断および脳脊髄液検査を行うとともに、投与を中止し、適切な処置を行う)

 
(3)根治切除不能な悪性黒色腫、PD-L1陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん、再発・難治性の古典的ホジキンリンパ腫、がん化学療法後に増悪した根治切除不能な尿路上皮がんの治療に用いる「ペムブロリズマブ(遺伝子組換え)」(販売名:キイトルーダ点滴静注20mg、同100mg)

▼【重要な基本的注意】の「肝機能障害」に関する記載において、「硬化性胆管炎が現れることがある」旨を追記

▼新たな【重大な副作用】の「肝機能障害、肝炎」に関する記載において、「硬化性胆管炎があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、本剤の投与中止等の適切な処置を行う」旨を追記する

 
(4)抗菌剤の「トスフロキサシントシル酸塩水和物(経口剤)」(販売名:オゼックス錠75、同150ほか、後発品多数)

▼新たな【重大な副作用】:腎性尿崩症
 
 
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