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GemMed塾 病院ダッシュボードχ 病床機能報告

メバロチンとリポクリンなど、やむを得ない場合、腎機能悪化に注意の上で併用投与認める―厚労省

2018.10.17.(水)

 高コレステロール血症等治療薬のリピトール錠やメバロチン錠などは、高脂質血症治療薬のリポクリン錠などと、原則「併用禁忌」とされてきたが、治療上やむを得ない場合に「慎重投与」(併用)を認める。ただし、横紋筋融解症が現れやすく、併用する場合には、定期的に腎機能検査等を実施し、▼自覚症状(筋肉痛、脱力感)の発現▼CK(CPK)上昇▼血中・尿中ミオグロビン上昇▼血清クレアチニン上昇—などの腎機能悪化が認められた場合は直ちに投与を中止しなければならない―。

厚生労働省は10月16日に通知「『使用上の注意』の改訂について」を発出し、こうした情報提供を行いました(厚労省のサイトはこちら)。

 今般、新たに重大な副作用などが判明したのは次の9医薬品です。厚労省は製薬メーカーに対して速やかに「使用上の注意」を改訂するよう指示しました。後発品も多く、臨床現場で広く使用されている医薬品であり、薬剤部から院内への迅速かつ適切な情報提供・共有が求められます。

(1)高コレステロール血症・家族性高コレステロール血症の治療に用いる「アトルバスタチンカルシウム水和物」(販売名:リピトール錠5mg・同10mg、ほか後発品多数)、「エゼチミブ・アトルバスタチンカルシウム水和物」(販売名:アトーゼット配合錠LD・同HD)、「プラバスタチンナトリウム」(販売名:メバロチン錠5・10、同細粒0.5%・1%、ほか後発品極めて多数)、「アムロジピンベシル酸塩・アトルバスタチンカルシウム水和物」(販売名:カデュエット配合錠1番-4番、ほか後発品多数)

▼【原則禁忌】とされていた「腎機能の臨床検査値に異常が認められる患者への本剤とフィブラート系薬剤との併用は、治療上やむを得ない場合のみとする」旨を削除する

▼【重要な基本的注意】の項において、「腎機能の臨床検査値に異常が認められる患者への本剤とフィブラート系薬剤との併用は、治療上やむを得ない場合のみとする。急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症が現れやすく、併用の場合には、定期的に腎機能検査等を実施し、自覚症状(筋肉痛、脱力感)の発現、CK(CPK)上昇、血中・尿中ミオグロビン上昇、ならびに血清クレアチニン上昇等の腎機能の悪化を認めた場合は直ちに投与を中止する」旨を追記

▼【相互作用】の【原則併用禁忌】から、「フィブラート系薬剤(ベザフィブラート等)」を削除する

 
(2)高脂質血症の治療に用いる「クリノフィブラート」(販売名:リポクリン錠200)

▼【原則禁忌】とされていた「腎機能の臨床検査値に異常が認められる患者への本剤とHMG-CoA還元酵素阻害薬との併用は、治療上やむを得ない場合のみとする」旨を削除する

▼【慎重投与】に、「HMG-CoA還元酵素阻害薬(プラバスタチンナトリウム、シンバスタチン、フルバスタチンナトリウム等)を投与中の患者」を追記する

▼【重要な基本的注意】の項に、「腎機能の臨床検査値に異常が認められる患者への本剤とHMG-CoA還元酵素阻害薬との併用は、治療上やむを得ない場合のみとする。急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症が現れやすく、併用の場合には、本剤を少量から投与開始するとともに、定期的に腎機能検査等を実施し、自覚症状(筋肉痛、脱力感)の発現、CK(CPK)上昇、血中・尿中ミオグロビン上昇、ならびに血清クレアチニン上昇等の腎機能の悪化を認めた場合は直ちに投与を中止する」旨を追記する

▼【相互作用】の【原則併用禁忌】から、「HMG-CoA還元酵素阻害薬(プラバスタチンナトリウム、シンバスタチン、フルバスタチンナトリウム等)」を削除する

 
(3)高脂質血症の治療に用いる「クロフィブラート」(販売名:クロフィブラートカプセル250mg「ツルハラ」)

▼【原則禁忌】とされていた「腎機能の臨床検査値に異常が認められる患者への本剤とHMG-CoA還元酵素阻害薬との併用は、治療上やむを得ない場合のみとする」旨を削除する

▼【慎重投与】に、「HMG-CoA還元酵素阻害薬(プラバスタチンナトリウム、シンバスタチン、フルバスタチンナトリウム等)を投与中の患者」を追記する

▼【重要な基本的注意】の項に、「腎機能の臨床検査値に異常が認められる患者への本剤とHMG-CoA還元酵素阻害薬との併用は、治療上やむを得ない場合のみとする。急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症が現れやすく、併用の場合には、本剤を少量から投与開始するとともに、定期的に腎機能検査等を実施し、自覚症状(筋肉痛、脱力感)の発現、CK(CPK)上昇、血中・尿中ミオグロビン上昇、ならびに血清クレアチニン上昇等の腎機能の悪化を認めた場合は直ちに投与を中止する」旨を追記する

▼【相互作用】の【原則併用禁忌】から、「HMG-CoA還元酵素阻害薬(プラバスタチンナトリウム、シンバスタチン、フルバスタチンナトリウム等)」を削除する

▼【相互作用】の【併用注意】に、「HMG-CoA還元酵素阻害薬(プラバスタチンナトリウム、シンバスタチン、フルバスタチンナトリウム等)」を追記する

 
(4)高脂血症、家族性高コレステロール血症の治療に用いる「シンバスタチン」(販売名:リポバス錠5・同10・同20、ほか後発品きわめて多数)

▼【原則禁忌】とされていた「腎機能の臨床検査値に異常が認められる患者への本剤とフィブラート系薬剤との併用は、治療上やむを得ない場合のみとし、本剤の投与量は10mg/日を超えない」を削除する

▼【慎重投与】に「フィブラート系薬剤(ベザフィブラート等)を投与中の患者」を追記する

▼【重要な基本的注意】の項に、「腎機能の臨床検査値に異常が認められる患者への本剤とフィブラート系薬剤との併用は、治療上やむを得ない場合のみとし、本剤の投与量は10mg/日を超えない。急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症が現れやすく、併用の場合には、定期的に腎機能検査等を実施し、自覚症状(筋肉痛、脱力感)の発現、CK(CPK)上昇、血中・尿中ミオグロビン上昇、ならびに血清クレアチニン上昇等の腎機能の悪化を認めた場合は直ちに投与を中止する」旨を追記する

▼【相互作用】の【原則併用禁忌】から、「フィブラート系薬剤(ベザフィブラート等)」を削除する

 
(5)高コレステロール血症、家族性高コレステロール血症の治療に用いる「ピタバスタチンカルシウム水和物」(販売名:リバロ錠1mg・同2mg・同4mg、リバロOD錠1mg・同2mg・同4mg、ほか後発品きわめて多数)

▼【原則禁忌】とされていた「腎機能の臨床検査値に異常が認められる患者への本剤とフィブラート系薬剤との併用は、治療上やむを得ない場合のみとする」旨を削除する

▼【重要な基本的注意】の項に、「腎機能の臨床検査値に異常が認められる患者への本剤とフィブラート系薬剤との併用は、治療上やむを得ない場合のみとする。急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症が現れやすく、併用の場合には、定期的に腎機能検査等を実施し、自覚症状(筋肉痛、脱力感)の発現、CK(CPK)上昇、血中・尿中ミオグロビン上昇、ならびに血清クレアチニン上昇等の腎機能の悪化を認めた場合は直ちに投与を中止する」旨を追記する

▼【相互作用】の【原則併用禁忌】から、「フィブラート系薬剤(ベザフィブラート等)」を削除する

 
(6)家族性を含む高脂血症の治療に用いる「フェノフィブラート」(販売名:トライコア錠53.3mg・同80mg、リピディル錠53.3mg・同80mg、ほか後発品あり)

▼【原則禁忌】とされていた「腎機能の臨床検査値に異常が認められる患者への本剤とHMG-CoA還元酵素阻害薬との併用は、治療上やむを得ない場合のみとする」旨を削除する

▼【重要な基本的注意】の項に、「腎機能の臨床検査値に異常が認められる患者への本剤とHMG-CoA還元酵素阻害薬との併用は、治療上やむを得ない場合のみとする。急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症が現れやすく、併用の場合には、本剤を少量から投与開始するとともに、定期的に腎機能検査等を実施し、自覚症状(筋肉痛、脱力感)の発現、CK(CPK)上昇、血中・尿中ミオグロビン上昇、ならびに血清クレアチニン上昇等の腎機能の悪化を認めた場合は直ちに投与を中止する」旨を追記する

▼【相互作用】の【原則併用禁忌】から、「HMG-CoA還元酵素阻害薬(プラバスタチンナトリウム、シンバスタチン、フルバスタチンナトリウム等)」を削除する

 
(7)高コレステロール血症、家族性高コレステロール血症の治療に用いる「フルバスタチンナトリウム」(販売名:ローコール錠10mg・同20mg・同30mg、ほか後発品あり)

▼【原則禁忌】とされていた「腎機能の臨床検査値に異常が認められる患者への本剤とフィブラート系薬剤との併用は、治療上やむを得ない場合のみとする」旨を削除する

▼【慎重投与】に、「フィブラート系薬剤(ベザフィブラート等)を投与中の患者」を追記する

▼【重要な基本的注意】の項に、「腎機能の臨床検査値に異常が認められる患者への本剤とフィブラート系薬剤との併用は、治療上やむを得ない場合のみとする。急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症が現れやすく、併用の場合には、定期的に腎機能検査等を実施し、自覚症状(筋肉痛、脱力感)の発現、CK(CPK)上昇、血中・尿中ミオグロビン上昇、ならびに血清クレアチニン上昇等の腎機能の悪化を認めた場合は直ちに投与を中止する」旨を追記する

▼【相互作用】の【原則併用禁忌】から、「フィブラート系薬剤(ベザフィブラート等)」を削除する

 
(8)家族性を含む高脂血症の治療に用いる「ペマフィブラート」(販売名:パルモディア錠0.1mg)

▼【原則禁忌】とされていた「腎機能の臨床検査値に異常が認められる患者への本剤とHMG-CoA還元酵素阻害薬との併用は、治療上やむを得ない場合のみとする」旨を削除する

▼【重要な基本的注意】の項に、「腎機能の臨床検査値に異常が認められる患者への本剤とHMG-CoA還元酵素阻害薬との併用は、治療上やむを得ない場合のみとする。急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症が現れやすく、併用する場合には、本剤を少量から投与開始するとともに、定期的に腎機能検査等を実施し、自覚症状(筋肉痛、脱力感)の発現、CK(CPK)上昇、血中・尿中ミオグロビン上昇、ならびに血清クレアチニン上昇等の腎機能の悪化を認めた場合は直ちに投与を中止する」旨を追記する

▼【相互作用】の【原則併用禁忌】から、「HMG-CoA還元酵素阻害薬(プラバスタチンナトリウム、シンバスタチン、フルバスタチンナトリウム等)」を削除する

▼【併用注意】の項に、「HMG-CoA還元酵素阻害薬(プラバスタチンナトリウム、シンバスタチン、フルバスタチンナトリウム等)」を追記する

 
(9)高コレステロール血症、家族性高コレステロール血症の治療に用いる「ロスバスタチンカルシウム」(販売名:クレストール錠2.5mg・同5mg、クレストールOD錠2.5mg・同5mg、ほか後発品きわめて多数)

▼【原則禁忌】とされていた「腎機能の臨床検査値に異常が認められる患者に、本剤とフィブラート系薬剤との併用は、治療上やむを得ない場合のみとする」旨を削除する

▼【重要な基本的注意】の項に、「腎機能の臨床検査値に異常が認められる患者に、本剤とフィブラート系薬剤との併用は、治療上やむを得ない場合のみとする。急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症が現れやすく、併用の場合には、定期的に腎機能検査等を実施し、自覚症状(筋肉痛、脱力感)の発現、CK(CPK)上昇、血中・尿中ミオグロビン上昇、ならびに血清クレアチニン上昇等の腎機能の悪化を認めた場合は直ちに投与を中止する」旨を追記する

▼【相互作用】の【原則併用禁忌】から、「フィブラート系薬剤[ベザフィブラート等(腎機能の臨床検査値に異常を認める場合)]」を削除する
 
 
 
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