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医療機関スタッフが新型コロナ感染等で出勤できず、一時的に施設基準を満たせずとも、変更届を行わず従前の診療報酬を算定して良い―厚労省

2020.4.6.(月)

看護師など医療機関の職員が新型コロナウイルス感染症に感染し、または濃厚接触者となったために出勤ができず、診療報酬の施設基準を一時的に満たせなくなったとしても、当面、変更の届け出をする必要はなく、従前どおりの診療報酬を算定して良い―。

厚生労働省は4月3日に事務連絡「新型コロナウイルス感染症に係る診療報酬上の臨時的な取扱いについて(その8)」を示し、こうした点を明確にしました。

新型コロナ対応等で一時的に施設基準が満たせない場合の「柔軟な取り扱い」

新型コロナウイルスが我が国でも猛威を振るっており、感染者が急増しています。新型コロナウイルス感染が認められた場合(PCR検査陽性など)には原則として入院が求められ、通勤等の外出が禁じられます(軽症者等では宿泊施設・自宅での療養も可能となるが、外出は禁じられる)。また新型コロナウイルス感染者との「濃厚接触者」と判断された場合(例えば同居する家族が感染していた場合など)にも外出は禁じられます(関連記事はこちら)。

医療従事者にも感染等が広がっており、「感染者」または「濃厚接触者」となった場合には外出が禁じられ、職務に従事することができなくなります。

この場合、当該医療機関では「医療法上の人員配置基準」(例えば一般病院(特定機能病院以外)の一般病床では、医師については患者16人に対し1人以上、看護師・准看護師については患者3人に対し1人以上、薬剤師については患者70人に対し1人以上など)や「診療報酬上の施設基準」(例えば急性期一般病棟入院料1(旧7対1)では患者7人に対し1人以上(医療法の基準の考え方に照らせば患者1.4人に対し1人以上)の看護師配置など)を満たせないケースが生じえます。

診療報酬に関しては施設基準を満たせなくなった場合には「変更の届け出」を行い、別の診療報酬を算定することが原則となりますが、この原則に照らせば、医療機関サイドの努力が水泡に帰し、また患者が適切な医療を受ける機会が阻害されてしまいます。

そこで厚労省は2月14日の事務連絡「新型コロナウイルス感染症に係る診療報酬上の臨時的な取扱いについて」の中で、例えば次のような柔軟な取り扱いを認めています(厚労省のサイトはこちら)。

▽「新型コロナウイルス感染症患者等を受け入れたことで入院患者が一時的に急増等し入院基本料の施設基準を満たすことができなくなる医療機関」、および「新型コロナウイルス感染症患者等を受け入れた保険医療機関等に職員を派遣したことにより職員が一時的に不足し入院基本料の施設基準を満たすことができなくなる医療機関」では、当面、「月平均夜勤時間数について1割以上の一時的な変動があった場合でも変更届け出を行わなくてもよい」こととする

▽「新型コロナウイルス感染症患者等を受け入れたことで入院患者が一時的に急増等した医療機関」、および「新型コロナウイルス感染症患者等を受け入れた保険医療機関等に職員を派遣したことにより職員が一時的に不足した医療機関」では、▼1日当たり勤務する看護師および准看護師または看護補助者(以下、看護要員)の数▼看護要員の数と入院患者の比率▼看護師および准看護師の数に対する看護師の比率―について、当面、「1割以上の一時的な変動があった場合でも変更届け出を行わなくてもよい」こととする

▽上記と同様の場合、DPC病院で「DPC対象病院への参加基準」を満たさなくなった場合でも届け出を行わなくてよいこととする

▽上記「届け出を行わなくてもよい」とされた医療機関では、「新型コロナウイルス感染症患者等を受け入れたことで入院患者が一時的に急増等したこと」「新型コロナウイルス感染症患者等を受け入れた医療機関等に職員を派遣したことにより職員が一時的に不足したこと」を記録・保管しておくこととする



さらに今般、冒頭に述べたような「医療機関に勤務する職員が新型コロナウイルス感染症に感染し、または濃厚接触者となり出勤ができない場合」においても、上記のような施設基準の柔軟な取り扱いと「同様の取り扱いとして良い」ことを明確にしました。一時的に施設基準を満たせなくなっても、当面、変更の届け出を行わずに、従前からの診療報酬算定が可能です(その記録を残しておくことが求められる)。



厚労省は「新型コロナウイルス感染症に係る診療報酬上の臨時的な取扱いについて」における施設基準・診療報酬算定の柔軟な取り扱いについて、「新型コロナウイルス感染症への対応等により一時的に施設基準を満たすことができなくなる場合を想定したもの」との考えを示しています。「一時的な患者増」「スタッフ派遣」と、「スタッフが出勤できない事態」とは、類似のものと考えられ、今後も柔軟な取り扱いが認められると想定されます。

なお、3月25日に開催された中央社会保険医療協議会・総会において、厚労省保険局医療課の森光敬子課長は「新型コロナウイルスによる医療現場の苦労は十分に理解している。クルーズ船対応などでは、医療現場の迅速な判断に助けていただいた。医療現場の判断を優先して、新型コロナウイルス対応について適切に対応したい」との考えを示しています。


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