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公立・公的病院等の再編・統合に向けた再検証、新型コロナ受け事実上の期限延長―厚労省

2020.3.12.(木)

「がんや心血管系疾患、脳卒中など急性期医療の診療実績が特に少ない」、あるいは「近隣にこうした診療に関する実績が類似する病院がある」公立・公的等医療機関については、「公立・公的等でなければ果たせない役割」を地域で果たしているのか、機能を改めて検証し、必要に応じて機能分化やダウンサイジングも含めた再編・統合を検討することが求められている。

その検証期限については、▼機能の見直しについては2019年度中に▼再編統合については2020年秋までに―行うこととしていたが、今般の新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から「改めて整理する」こととする―。

厚生労働省は3月4日に通知「具体的対応方針の再検証等の期限について」を発出し、こうした点を明確にしました。事実上の「期限延長」と捉えることができるでしょう。

2025年の医療提供体制の検討など、可能な部分の検討は進めよ

これまでにGem Medでお伝えしてきていますが、次の(A)(B)に該当する公立・公的病院等では、「公立・公的等でなければ果たせない役割」を地域で果たしているのかを改めて検証し、必要に応じて機能分化やダウンサイジングも含めた再編・統合を検討することが求められています。

(A)診療実績が特に少ない公立・公的病院等
▼がん▼心疾患▼脳卒中▼救急▼小児▼周産期▼災害▼へき地▼研修・派遣機能―の9領域すべてで、地域における診療実績が下位3分の1の病院

(B)類似の機能を持つ病院が近接している公立・公的病院(人口100万人以上の地域医療構想区域にある病院については、別途、再検証方針等を定める)
自動車で20分以内の距離に、▼がん▼心疾患▼脳卒中▼救急▼小児▼周産期―の6領域すべてで、「診療実績が類似する病院」がある病院

(A)の診療実績が特に少ない病院については「急性期医療提供が期待される公立・公的病院等としての存在意義」が問われていると言え、また(B)では「類似・近接する病院が当該医療機関を代替できるのではないか」と考えられます。例えば、地域に同じような機能を持つ公立のX病院と、民間のY病院とがあった場合、X病院には多くの公費が投入され、「公正な競争環境が確保されていない」との指摘も根強くあります。

厚労省は、全国の公立・公的病院等を対象に診療実績を詳細に分析、その結果、約440施設(当初は424施設、その後精査の上で修正)が(A)(B)に該当することを明らかにし、今年(2020年)1月に各都道府県に対し「機能の再検証を各病院・各地域医療構想調整会議に要請する」ことを求めていました。もちろん、地域において「再検証の結果、公立・公的病院等でなければ果たせない役割を担っている」と評価・判断されれば、機能分化や再編・統合をしないという選択をすることも認められ、機械的に「再編・統合を決定する」「病床削減を決定する」ものではありません(関連記事はこちらこちら)。

あわせて、再検証に関しては、「骨太方針2019」(経済財政運営と改革の基本方針2019)に沿って、▼機能の見直しについては2019年度中に▼再編統合については2020年秋までに―行うという期限が設けられていました。

しかし、中華人民共和国武漢市で発生したとみられる新型コロナウイルスが本邦でも猛威を振るい、各地で患者クラスター(集団感染)が生じ、残念なことに死亡例も発生しています。安倍晋三内閣総理大臣が全国の小学校・中学校・高等学校に休校を要請したり、イベント等の開催自粛要請を行うなど、国民生活にも大きな影響が出ており、政府は2月25日に「新型コロナウイルス感染症対策の基本方針」を決定。医療体制に関し、▼患者数増等を見据え、医療機関における病床や人工呼吸器等の確保を進める▼患者数が大幅に増えた状況では、一般医療機関の外来で、診療時間や動線を区分するなどの感染対策を講じた上で、新型コロナウイルス感染疑い患者を受け入れる▼高齢者や 基礎疾患を有する者では、重症化しやすいことを念頭におき、より早期・適切な受診につなげる▼風邪症状がない高齢者や基礎疾患を有する者等に対する継続的な医療・投薬等については、感染防止の観点から、「電話による診療等により処方箋を発行する」など、極力、医療機関を受診しなくてもよい体制を構築する―などの考えを明確化しています。

また、厚生労働省の「新型コロナウイルス感染症対策専門家会議」では、「互いに手を伸ばせば届く距離で、多くの人が会話等で一定時間以上続く環境が新型コロナ感染リスクを高める」ことを明らかにし、政府は「一定期間はイベント等について中止、延期等の対応をとってほしい」と要請しています。

こうした中で、上記の再検証期限を遵守しなければならないとなれば、「地域の関係者が頻回に会議等を重ねなければならず、結果として感染を拡大してしまう可能性」も否定できません。

そこで厚労省は、今般、上記の再検証等の期限(▼機能の見直しについては2019年度中▼再編統合については2020年秋まで―)について、「政府方針と歩調を合わせつつ、厚労省が改めて整理し、通知する」こととしたものです。事実上の「期限延長」と言えるでしょう。



もっとも、機能の再検証等が不要になるわけでは決してありません。地域の人口構成が減少し始めている中では「適正な規模や機能」を客観的なデータをもとに見つめ直していくことが必要不可欠です。

このため厚労省は、▼地域医療構想区域ごとの2025年の医療提供体制の検討▼関係者との意見調整▼重点支援区域に係る更なる取組(申請事例の検討等)―など「進めることが可能である検討・対応」については、可能な限り進めてほしいとも要望しています。


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