Generic selectors
Exact matches only
Search in title
Search in content
Search in posts
Search in pages
GemMed塾 2024年度版ぽんすけリリース

外科と精神科、初期臨床研修で「必修の診療科」とすべき—四病協

2017.4.6.(木)

 医師の初期臨床研修において、外科と精神科を必修科目とすべき—。

 日本病院会、全日本病院協会、日本医療法人協会、日本精神科病院の4団体で構成される四病院団体協議会(四病協)は3月31日に、このような要望を厚生労働省医政局の神田裕二局長に宛てて行いました。

現在、内科と救急は必修、外科・精神科などは選択必修

 2004年度から新たな臨床研修医制度がスタートし、臨床現場に立つ医師には、すべて2年間以上の初期臨床研修を受けることが必修化されました。臨床に携わる医師は、自分が専門とする診療科だけでなく、すべての診療科について基本的な診断・治療技術を持つべきとの考えに基づくものです。

 必修化によって「医師の資質向上」という大きな成果が得られましたが、研修医が研修先を選べる(マッチングシステムの下で)ため地域の医師偏在が進むなどの問題も発生しました。また、▼多くの診療科で研修を課すため研修医のモチベーションが下がる(お客さんで終わってしまうケースもある)▼病院ごとの特色ある研修が難しい—といった課題も指摘されていました。そこで厚労省は検討会を設置して、研修内容について議論し、2010年から▼必修の診療科は内科(6か月以上)、救急(3か月以上)にとどめる▼外科、麻酔科、小児科、産婦人科、精神科は選択必修とし、この中から2診療科を選択する―などの見直しを行いました。

 しかし、この見直しによって「外科」医師が減少していると四病協は指摘。例えば、2010年に比べ、2014年に外科後期研修に入った医師は73%に減少しています。

 四病協は「小児科・産婦人科では医師不足が顕在化し待遇改善などがなされて、医師が増加傾向に転じたが、外科では医師不足が顕在化せず、このままでは救急医療現場が崩壊につながる可能性がある」「全人的医療を実践する医師養成のためには精神科の初期研修が必要である」と訴え、外科と精神科について初期臨床研修での「必修化」を強く要望しています。

  
診療報酬改定セミナー2024MW_GHC_logo

【関連記事】
2016年度の臨床研修医は8622人で過去最多を更新、6割弱が地方採用―厚労省
15年度の臨床研修医は8244人で過去最多、医学部定員増も影響―厚労省
将来の医師需給踏まえた上で、医学部入学定員「臨時増員措置」の一部は延長する方針―医療従事者の需給検討会
2024年にも需給が均衡し、その後は「医師過剰」になる―医師需給分科会で厚労省が推計
将来の医師需要、地域医療構想の4機能に沿って機械的に推計、3月末に試算結果公表―医師需給分科会
医学部入学定員の「地域枠」、運用厳格化で医師偏在是正を―医師需給分科会で一戸構成員
医師の地域・診療科偏在是正に向け、何らかの規制を実施すべきか―医師需給分科会

2017年度の初期臨床研修医の募集定員、「希望者の1.16倍」に設定―厚労省

自由開業の制限や病院管理者要件の見直しなど、規制的な医師偏在是正策を検討―医療従事者の需給検討会
医学部定員「臨時増員」の一部を当面継続、医師偏在対策を見て20年度以降の定員を検討―医療従事者の需給検討会

2017年度、出来高病院経営支援ツール「JHAstis」の拡充を重点事業に―日病・堺会長
必要な標準治療を集中的に学ぶため、初の基本領域での研修は「プログラム制」が原則―日本専門医機構
新専門医制度、東京・神奈川・愛知・大阪・福岡では、専攻医上限を過去3年平均に制限―日本専門医機構
専門医制度新整備指針、基本理念に「地域医療への十分な配慮」盛り込む―日本専門医機構
地域医療に配慮した、専門医制度の「新整備指針」案を大筋で了承―日本専門医機構
新専門医制度、整備指針に地域医療への配慮がなされないなら、さらなる実施延期も―全自病・邉見会長
専門医制度の新整備指針策定に向け、四病協で意見をまとめ、日本専門医機構に伝えたい
専門医整備指針の改訂案に対する全自病の声明、同様の見解である―日病・堺会長
新専門医制度、整備指針の改訂案は了承されていない―日病協・神野議長
地域の医師偏在を助長しないよう、改めて専門医制度の整備指針を見直すべき―全自病
消化器内科や呼吸器外科など、基本領域とサブスペ領域が連動した研修プログラムに―日本専門医機構
総合診療専門医、2017年度は「日本専門医機構のプログラム」での募集は行わず
新専門医制度、18基本領域について地域医療への配慮状況を9月上旬までにチェック―日本専門医機構
【速報】専門医、来年はできるだけ既存プログラムで運用、新プログラムは2018年目途に一斉スタート―日本専門医機構