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有床診の減少、ベッド減少ペースは若干緩むが、施設減少ペース変わらず―医療施設動態調査(2018年3月)

2018.6.21.(木)

 今年(2018年)の2月末から3月末にかけて、病院は10施設・826床減少。有床診療所は21施設・217床減少し7145施設・9万7154床となった。現在の減少ペースが続けば、今年(2018年)9月には7000施設を切り、2020年3月には9万床を割る―。

 こうした状況が、厚生労働省が6月20日に公表した医療施設動態調査(2018年3月末概数)から明らかになりました(厚労省のサイトはこちら)。

2018年2月から3月にかけて、病院の病床は826床も減少。有床診療所は21施設・217床の減少となった

2018年2月から3月にかけて、病院の病床は826床も減少。有床診療所は21施設・217床の減少となった

 

有床診の施設数減、「2018年9月に7000施設を切る」ペース変わらず

 厚生労働省は、毎月末における全国の病院・診療所数を集計し、「医療施設動態調査」として公表しています(前月末の状況はこちら、前々月末の状況はこちら、さらにその前の月末の状況はこちら)。

 今年(2018年)3月末の状況を見ると、全国の医療施設は計17万9005施設で、前月末から68施設増加しました。このうち病院の施設数は、前月末から10施設減少して8389施設となりました。病院の種類別に見ると、▼一般病院:7334施設(前月から8施設減)▼精神科病院:1055施設(同2施設減)—という状況です。一般病院のうち「療養病床を有する病院」は3778施設で前月末から2施設減少、「地域医療支援病院」は563施設で前月末から3施設増加しました。

 一方、医科診療所は10万1860施設で前月から83施設増加しました。ただし、このうち有床診療所は、前月から21施設減少し、7145施設となっています。無床の医科診療所の減少はストップしています(歯科診療所は微減)。

 
 有床診療所は、2年前(2016年3月末)には7766施設(厚労省のサイトはこちら)、1年前(2017年3月末)には7464施設(厚労省のサイトはこちら)であったので、2016年3月末から17年3月末までの1年間で302施設、さらに今年(2018年)3月末までの1年間で319施設減少しています。有床診療所の施設数は、2017年3月末以降、次のように推移しています。

▼2017年3月末:7464施設

 ↓(38施設減)

▼2017年4月末:7426施設

 ↓(29施設減)

▼2017年5月末:7397施設

 ↓(17施設減)

▼2017年6月末:7380施設

 ↓(17施設減)

▼2017年7月末:7363施設

 ↓(21施設減)

▼2017年8月末:7342施設

 ↓(25施設減)

▼2017年9月末:7317施設

 ↓(56施設減)

▼2017年10月末:7261施設

 ↓(25施設減)

▼2017年11月末:7236施設

 ↓(18施設減)

▼2017年12月末:7218施設

 ↓(24施設減)

▼2018年1月末:7194施設

 ↓(28施設減)

▼2018年2月末:7166施設

 ↓(21施設減)

▼2018年3月末:7145施設

 この1年間で見ると、1か月当たり27施設弱のペースで減少が続いています。このままのペースで推移すれば、今年(2018年)9月末には7000施設を切る計算です(前月から変わりなし)。

有床診のベッド数減、若干ペースダウンし「2020年3月に9万床切る」可能性

 次に医療施設の病床数(ベッド数)を見てみましょう。

医療施設全体では今年(2018年)3月末で165万2102床で、2月末から826床減少しました。このうち病院の病床数は155万4524床で、前月末から609床の減少となりました。病床種類別に見ると、▼一般病床:89万1926床(前月比54床増)▼療養病床:32万4560床(同286床減)▼精神病床:33万1126床(同306床減)—などとなっています。

 また、有床診療所の病床数は前月末から217床減少し、9万7514床となりました。2年前(2016年3月末)には10万5224床(厚労省のサイトはこちら)、1年前(2017年3月末)には10万1362床(厚労省のサイトはこちら)であったので、2017年3月末までの1年間で3862床、今年(2018年)3月末までの1年間で3848床減少しています。2017年3月末以降、有床診のベッド数は次のように推移しています。

▼2017年3月末:10万1362床

 ↓(489床減)

▼2017年4月末:10万873床

 ↓(407床減)

▼2017年5月末:10万466床

 ↓(226床減)

▼2017年6月末:10万240床

 ↓(221床減)

▼2017年7月末:10万19床

 ↓(282床減)

▼2017年8月末:9万9737床

 ↓(206床減)

▼2017年9月末:9万9531床

 ↓(688床減)

▼2017年10月末:9万8843床

 ↓(306床減)

▼2017年11月末:9万8537床

 ↓(149床減)

▼2017年12月末:9万8388床

 ↓(277床減)

▼2018年1月末:9万8111床

 ↓(380床減)

▼2018年2月末:9万7731床

 ↓(217床減)

▼2018年3月末:9万7514床

 この1年間は、1か月当たり320床強のペースで減少が続いています。仮にこのペースが継続するとすれば、今年(2018年)11月には9万5000床を切り(前月から変わらず)、2020年3月には9万床を割る(前月から1か月遅れ)計算です。

  
 山間部などでは「入院医療機関は有床診療所のみ」という地域もあり、有床診療所の経営を一定程度、下支えする必要があります。厚労省は、有床診療所を大きく(1)専門的な医療サービスを効率的に提供する「専門医療提供モデル」(2)主に地域医療を提供する「地域包括ケアモデル」—に大別。後者の「地域包括ケアモデル」は、▼在宅医療の拠点▼在宅医療・介護施設への受け渡し▼終末期医療提供—といった、とくに重要な役割を果たすと考え、2018年度の診療報酬・介護報酬改定で次のような見直しを行いました。
 
▽介護サービスを提供する有床診療所では、高い報酬である入院基本料1-3までの要件を緩和し、要介護者の入院受け入れを新たに【介護連携加算】として評価する(診療報酬、関連記事はこちら
▽利用者専用病床を1床確保すれば、看護小規模多機能型居宅介護の「宿泊室」の設備基準を満たしているとみなす(介護報酬、関連記事はこちら
2018年度介護報酬改定(有床診療所)
 
ただし、これらの見直しの効果は、今年(2018年)4月以降(しかも徐々に)現れるものと考えられ、今後の動向を注視していく必要があります。

一般病床の減少はわずかだが加速化したようだ

一般病床の減少はわずかだが加速化したようだ

療養病床のベッド数も急速に減少している

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