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診療報酬改定セミナー2024 看護モニタリング

乾燥弱毒生水痘ワクチンに「無菌性髄膜炎」発症の可能性、接種から数年後に発症した事例も―厚労省

2018.12.3.(月)

 水痘(水疱瘡)ワクチンである「乾燥弱毒生水痘ワクチン」接種により、「無菌性髄膜炎」が発症する可能性のあることが分かった。▼項部硬直▼発熱▼頭痛▼悪心・嘔吐▼意識混濁—などの症状が現れた場合、適切な処置を行う必要がある。なお、ワクチン接種から数年経過の後に、帯状疱疹に伴って無菌性髄膜炎が現れた症例も報告されており、留意が必要である―。

厚生労働省は11月27日に通知「『使用上の注意』の改訂について」を発出し、こうした情報提供を行いました(厚労省のサイトはこちら)。

 今般、新たに重大な副作用などが判明したのは次の4医薬品です。厚労省は製薬メーカーに対して速やかに「使用上の注意」を改訂するよう指示しました。薬剤部から院内各部門へ、迅速かつ適切な情報提供・共有が求められます。

(1)脱出を伴う内痔核の治療に用いる「硫酸アルミニウムカリウム水和物・タンニン酸(生食液付)」(販売名:ジオン注生食液付)

▽新たな【禁忌】患者:本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者」

▽新たな【重大な副作用】:アナフィラキシー(▼血圧低下▼呼吸困難▼顔面浮腫▼紅潮—などが現れることがあり、アナフィラキシーショックに至った例も報告されている。観察を十分 に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う)

 
(2)脱出を伴う内痔核の治療に用いる「硫酸アルミニウムカリウム水和物・タンニン酸(無痛化剤付)」(販売名:ジオン注無痛化剤付)

▽新たな【禁忌】患者:本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者」(【禁忌】の項の「リドカイン等のアミド型局所麻酔剤に対し過敏症の既往歴のある患者」を、「本剤の成分またはリドカイン等のアミド型局所麻酔剤に対し過敏症の既往歴のある患者」に改める)

▽新たな【重大な副作用】:アナフィラキシー(▼血圧低下▼呼吸困難▼顔面浮腫▼紅潮—などが現れることがあり、アナフィラキシーショックに至った例も報告されている。観察を十分 に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う)

 
(3)維持透析下の二次性副甲状腺機能亢進症の治療に用いる「カルシトリオール(注射剤)」(販売名:ロカルトロール注0.5・同注1、カルシトリオール静注液0.5μg「F」・同1μg「F」)

▽新たな【重大な副作用】:ショック、アナフィラキシー(ショック、アナフィラキシーが現れることがある。観察を十分に行い、▼血圧低下▼呼吸困難▼紅潮—などの異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う)

 
(4)水痘・50歳以上の者に対する帯状疱疹予防に用いる「乾燥弱毒生水痘ワクチン」(販売名:乾燥弱毒生水痘ワクチン「ビケン」)

▽新たな【重大な副反応】:無菌性髄膜炎(▼項部硬直▼発熱▼頭痛▼悪心・嘔吐▼意識混濁—などが現れることがあり、異常が認められた場合には適切な処置を行う。本剤接種数年後にも、帯状疱疹に伴う無菌性髄膜炎が現れた症例が報告されている)

 
 
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