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診療報酬改定セミナー2022 診療報酬改定セミナー2022

外来機能報告制度や紹介受診重点医療機関が「医師偏在」を助長しないよう留意を―第8次医療計画検討会

2021.12.24.(金)

外来機能報告制度に基づいて、外来診療データや病院の意向を踏まえて「紹介中心型病院」(紹介受診重点病院)を地域で明確化していくことになる。その際、多くの若手医師が紹介受診重点病院での勤務を希望し「地域の医師偏在を助長してしまう」ようなことがあってはいけない。地域で紹介受診重点病院の明確化に向けた協議を行う中では、こうした点にも留意する必要がある―。

紹介受診重点病院の基準(医療資源を重点的に活用する外来が初診・再診に占める割合)を満たさない地域医療支援病院や特定機能病院が存在するが、その在り方(指定要件)について早急に検討する必要がある―。

12月23日に開催された「第8次医療計画等に関する検討会」(以下、検討会)では外来機能報告制度の詳細を了承しましたが(関連記事はこちら)、こういった意見も出ています。

今後、「社会保障審議会・医療部会」にも外来機能報告制度の詳細が報告され、併せて厚労省で施行準備(政省令等の改正や、関連通知の発出など)が進められます。

12月23日に開催された「第6回 第8次医療計画等に関する検討会」

紹介受診重点病院の基準踏まえた地域医療支援・特定機能病院の要件検証を求める声も

Gem Medで報じているとおり、来年度(2022年度)から外来機能報告制度がスタートします。▼外来診療データ▼紹介型病院となることを希望するか否かの病院サイドの意向—をもとに地域の関係者で協議を行い「紹介中心型の病院」(紹介受診重点病院・紹介受診重点診療所)を明確化していきます。12月17日の「外来機能報告等に関するワーキンググループ」(以下、ワーキング)で、こうした仕組みの詳細が固められ、その内容が検討会に報告されたものです。

検討会では、田中滋座長代理(埼玉県立大学理事長)をはじめ、多くの構成員から「外来医療において患者の流れを円滑にする仕組み」を歓迎する声が出されました。併せて、今後、制度を運用するに当たって留意してほしい点等に関する要望・注文も出ています。

例えば櫻木章司構成員(日本精神科病院協会常務理事)は「若手医師は専門志向・高度医療志向が強いように感じる。紹介受診重点病院が明確化されることで、多くの若手医師がそこでの勤務を希望し、医師偏在を助長することにならないだろうか。そうした点にも留意して制度を運用すべき」と指摘。これに対し厚生労働省医政局総務課の熊木正人課長は「現時点で外来機能報告制度等が医師偏在にどういった影響を及ぼすのかは明らかでないが、偏在を助長しないように努める必要がある。外来機能報告データに基づき地域で『ベストな医療提供体制』を構築してもらうことを狙っているが、地域の協議においては『医師の偏在』という点も考慮してもらう」との考えを示しています。

また、ワーキングと同様に「地域医療支援病院・特定機能病院の在り方」を早急に検討すべきとの指摘も出ています。ワーキングでは紹介受診重点病院・診療所について、「医療資源を重点的に活用する外来」(手術前後の外来や外来化学療法、紹介患者への外来など)が初診で40%以上、再診で25%という基準値を設定しました。200床以上の紹介受診重点病院では、紹介状を持たない外来患者から特別料金を徴収することになることから、それに相応しい「高度な医療」(つまり医療資源を重点的に活用する手術前後の外来医療など)を提供する機能が求められていると考えられるためです。

しかし、現在の地域医療支援病院・特定機能病院の一部では、この基準値を満たしていないことが分かっています。そこから「地域医療支援病院・特定機能病院でありながら高度な医療提供を十分に行っていないところがある。これは地域医療支援病院・特定機能病院の指定要件等が甘いからではないか」との疑念が生じ、「地域医療支援病院・特定機能病院の在り方」(=指定要件等)を早急に検討しなおすべきとの議論につながったものです。12月23日の検討会でも、加納繁照構成員(日本医療法人協会会長)から「早急に検討を進めよ」との催促が行われています。

こうした注文こそありますが、ワーキングのまとめた内容に反対意見はなく了承。今後、社保審・医療部会にも報告が行われます。



また、12月23日の検討会では、▼2024年度からの医療計画においては、COPD(慢性閉塞性肺疾患)、CKD(慢性腎臓病)、心不全といった個別疾患への医療提供体制についても何らかの形で記載事項に据えるべき(今村聡構成員:日本医師会副会長)▼地域医療構想の実現に向けて「公立・公的病院はもとより民間病院も含めた機能再検証を2023年度までに行う」方針が示されており、今後の行程を明確にすべき(中島誠構成員:全国健康保険協会理事)―といった要望も出されました。

前者については、今後、検討会において医療計画作成指針(都道府県が医療計画を作成する際の拠り所となる指針)に関する議論を進める中で検討していくことになります(もちろん厚労省健康局における検討を待つ必要がある)。また後者については、検討会の下部組織である「地域医療構想及び医師確保計画に関するワーキンググループ」に、▼12月10日に開催された「地域医療確保に関する国と地方の協議の場」の状況▼12月23日の2022年度予算案編成に向けた厚労相・財務相の協議内容(そこでも機能検証を2023年度までに行う旨が示されている)―などを報告し、そこでの議論を踏まえて考えていくことになります(例えば機能検証期限等に関する通知や事務連絡発出などを検討)。



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