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診療報酬改定セミナー2024 2024年度版ぽんすけリリース

II型の介護医療院、療養型・その他型の老健施設で「2025年8月」から月額8000円程度の室料負担—社保審・介護給付費分科会

2023.12.28.(木)

2024年度の介護報酬改定において、介護医療院、老健施設の一部で「多床室に関する入所者負担」(室料負担)をお願いすることになる。その時期は「2025年8月分から」とする—。

また、介護保険施設の室料に関する基準額(基準費用額)について「現在、ゼロ円負担」の人を除き、1日当たり「60円の負担増」をお願いする—。

12月27日に持ち回り開催された社会保障審議会・介護給付費分科会に、こうした点が報告されました。

介護医療院・老健施設の一部で「2025年8月」から月額8000円程度の室料負担

Gem Medで報じているとおり、▼2024年度の介護報酬改定率は「プラス1.59%」とし、うち0.98%分を介護職員等の処遇改善に充てる▼介護医療院(II型)・老健施設(療養型、その他型)の多床室について、月額8000円程度の室料負担を入所者に求める(2025年度中に実施)▼「介護保険の利用者負担を2割とする人の範囲」については引き続き検討し、2027年度からの第10期介護保険事業(支援)計画期間の「開始前」までに結論を得る—などの方針が武見敬三厚生労働大臣・鈴木俊一財務大臣との間で決定しました(関連記事はこちら)。

12月27日の介護給付費分科会には、この大臣合意を受け、(1)多床室の室料負担(2)居住費の基準額—について細部が報告されました。

まず(1)の「多床室の室料負担」は、介護医療院や老健施設においても、既に多床室の室料負担をお願いしている特別養護老人ホームと同様に「入所期間が極めて長く、生活の場となっている」との実態を踏まえて一定の室料負担をお願いするものです。

介護給付費分科会では賛成意見・反対意見の溝が埋まらなかったことから、武見厚労相・鈴木財務相が次のような内容を決定しました。

▽▼「その他型」および「療養型」の介護老人保健施設▼「II型」の介護医療院—について、月額8000円相当」の室料負担をお願いする(2024年度介護報酬改定で実現する事項)

▽そのうえで、引き続き、在宅との負担の公平性、各施設の機能や利用実態等を踏まえ、更なる見直しを含め必要な検討を行う(将来の検討課題)



大臣合意時点では室料負担の導入時期は「2025年度中」とされていましたが、12月27日の介護給付費分科会で「2025年8月から」とすることが明らかにされました。自治体による所得捕捉時期、負担限度額認定証の切り替えタイミングなど、さらに利用者・家族等への周知期間も考慮し、「2025年8月スタート」となったものです。

室料は、現時点では「月額8000円相当」とされ、詳細は今後詰められますが、「利用者負担第1-3段階の者」では補足給付(標準的な費用の額(基準費用額)と負担限度額との差額が介護保険から支給され、入所者の負担が軽減される仕組み)が行われます。なお、基準費用額・負担限度額は後述のように「2024年8月分から60円引き上げ」られます。

【第1段階】
▽生活保護受給者(預貯金額等の要件なし)
▽世帯(世帯を分離している配偶者を含む、以下同)全員が市町村民税非課税である老齢福祉年金受給者、預貯金額1000万円(夫婦の場合は2000万円)以下

【第2段階】
▽世帯全員が市町村民税非課税、年金収入金額+合計所得金額が80万円以下、預貯金額650万円(夫婦の場合は1650万円)以下

【第3段階(1)】
▽世帯全員が市町村民税非課税、年金収入金額+合計所得金額が80万円超-120万円以下、預貯金額550万円(夫婦の場合は1550万円)以下

【第3段階(2)】
▽世帯全員が市町村民税非課税、年金収入金額+合計所得金額が120万円超、預貯金額500万円(夫婦の場合は1500万円)以下



また、室料が発生する多床室は「1人当たり床面積8平米以上」のものに限られます(それよりも狭い場合には「生活の場」と見做すことは困難)。

他方、新たに室料負担をお願いすることになる者の人数は、▼II型の介護医療院:4000人▼療養型の老健施設:2000人▼その他型の老健施設:2000人—と推計されています。今から入所者や家族への「十分な説明」が求められます。

生活保護者等以外の「介護保険施設入所者」の居住費(室料)を1日当たり60円引き上げ

次に(2)の基準費用額について見てみましょう。

武見厚労相・鈴木財務相は、昨今の光熱費等の高騰を踏まえて「介護保険施設における食費・居住費の基準費用額を見直す」方針も固めており、12月27日の介護給付費分科会では、その細部も明らかにされました。

介護保険制度では、施設入所者と在宅生活者との公平性を確保するために、施設入所者の食事費用・居住費(光熱水費等)は利用者自身が負担しています。その際、施設によって大きな格差が出ないように標準額(基準費用額)が定められています(もちろん施設・利用者の契約で基準費用額以上とすることも、以下とすることも可能)。

昨今の光熱水費が急上昇している点を踏まえ「基準費用額の引き上げ」が行われます(コスト上昇の中で基準費用額を据え置いたのでは、施設側の赤字要因になってしまうため)。

具体的には、居住費(室料)について「1日当たり60円の引き上げ」が行われます。この60円増は「入所者負担」となります。

ただし、補足給付により「入所者負担がゼロ円」となる第1段階(上記参照)の方では、補足給付の引き上げにより、負担額は「ゼロ円」のままとなります。つまり、第2段階以上の者では「1日当たりの室料負担が60円増」となる格好です。

引き上げ時期は「来年(2024年)8月から」となります(市町村による所得捕捉などとタイミングを合わせる)。

なお、食費(1日1445円)については、2023年度の介護経営実態調査で食材費コストの増加などが見られなかったことから「据え置き」となります(入院では30円増となっている、関連記事はこちらこちら)。



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