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診療報酬改定セミナー2024 新制度シミュレーションリリース

タミフルとゾフルーザに「出血」の副作用、ワルファリンとの併用に注意を―厚労省

2019.3.5.(火)

 インフルエンザ治療などに広く使われるようになっている「オセルタミビルリン酸塩」(販売名:タミフル等)と「バロキサビル マルボキシル」(販売名:ゾフルーザ)に、新たに「出血」の副作用が判明した。ワルファリン(販売名:ワーファリン等)との併用には注意が必要である―。

厚生労働省は3月1日に通知「『使用上の注意』の改訂について」を発出し、こうした情報提供を行いました(厚労省のサイトはこちら)(関連記事はこちら)。

 
 今般、新たに重大な副作用などが判明したのは次の2医薬品です。厚労省は製薬メーカーに対して速やかに「使用上の注意」を改訂するよう指示しました。薬剤部から院内各部門へ、迅速かつ適切な情報提供・共有が求められます。

(1)A型またはB型インフルエンザウイルス感染症の治療、およびその予防に用いる「オセルタミビルリン酸塩」(販売名:タミフルカプセル75、同ドライシロップ3%、後発品あり)

▽【重要な基本的注意】の項に、「出血が現れることがあるので、患者・その家族に対し、『▼血便▼吐血▼不正子宮出血―などの出血症状が現れた場合には医師に連絡する』よう説明する」旨を追記する

▼【相互作用】の項を新たに設け、【併用注意】として「ワルファリン」(販売名:ワーファリン顆粒0.2%、ワーファリン錠0.5mg・同1mg・同5mg、ほか後発品多数)を追記する

 
(2)A型またはB型インフルエンザウイルス感染症の治療に用いる「バロキサビル マルボキシル」(販売名:ゾフルーザ錠10mg・同20mg、ゾフルーザ顆粒2%分包)

▽【重要な基本的注意】の項に、「出血が現れることがあるので、患者・その家族に(i)▼血便▼鼻出血▼血尿―などが現れた場合には医師に連絡する(ii)投与数日後にも現れることがある―旨を説明する」旨を追記する

▽【相互作用】の項を新たに設け、【併用注意】として「ワルファリン」(販売名上記参照) を追記する

▽新たな【重大な副作用】:出血(▼血便▼鼻出血▼血尿―などの出血が現れることがあるので、このような症状が現れた場合には適切な処置を行う)

 
 心筋梗塞などでワーファリンやその後発品を処方されている患者では、インフルエンザ治療において十分な注意が必要となります。薬剤部から院内へ、あるいは調剤薬局から処方元医療機関等へも、十分な情報提供を行うことが求められ、必要な場合には処方医への疑義照会を行うことも重要です。
 

 
 
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