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冠動脈疾患治療に用いる「薬剤溶出型冠動脈ステント」等、最新ガイドラインに沿った使用を―厚労省

2019.10.17.(木)

冠動脈疾患治療に用いる「薬剤溶出型冠動脈ステント」と「薬剤塗布型冠血管向けバルーン拡張式血管形成術用カテーテル」、学会の最新ガイドラインに沿った使用が必要である―。

厚生労働省は10月10日に通知「薬剤溶出型冠動脈ステント及び薬剤塗布型冠血管向けバルーン拡張式血管形成術用カテーテルに係る使用上の注意の改訂について」を発出し、こうした注意喚起を行いました(医薬品医療機器総合機構(PMDA)のサイトは こちら)。


狭心症や急性心筋梗塞といった冠動脈疾患の治療においては、主に▼薬物療法▼冠動脈バイパス手術▼経皮的冠動脈形成術(冠動脈インターベンション治療・PCI)―が行われます。このうちPCIでは、血管の再狭窄を防ぐために「薬剤溶出型冠動脈ステント」や「薬剤塗布型冠血管向けバルーン拡張式血管形成術用カテーテル」を用いることが多くなっています。

今般、日本循環器学会の合同研究班が「安定冠動脈疾患の血行再建ガイドライン(2018年改訂版)」「急性冠症候群ガイドライン(2018年改訂版)」を取りまとめたことを受け、厚労省が医療機器メーカーに対し「使用上の注意」改訂を指示したものです。

まず「薬剤溶出型冠動脈ステント」については、【警告】の項において「術後の抗血小板療法については、日本循環器学会の『安定冠動脈疾患の血行再建ガイドライン』および『急性冠症候群ガイドライン』などの最新の関連ガイドライン等を踏まえて適切に実施する」旨を追記。

従前からの、▼留置後1年を超えた重大な不具合である「遅発性ステント血栓症」が報告されており、出血等の副作用リスクに留意しながら、患者の背景因子や病変部の解剖学的特徴等を十分考慮し、患者の状態に応じて定期的なフォローアップを行い、抗血小板剤の投与期間延長の必要性を検討する▼抗凝固剤等との併用により出血リスクが増大する可能性が あるため、十分注意する―旨に変更はありません。


また「薬剤塗布型冠血管向けバルーン拡張式血管形成術用カテーテル」についても、【警告】の項において「推奨DAPT(二剤抗血小板療法)期間後のDAPT(二剤抗血小板療法)について、日本循環器学会の『安定冠動脈疾患の血行再建ガイドライン』および『急性冠症候群ガイドライン』などの最新の関連ガイドライン等を踏まえて適切に実施する」旨を追記します。

従前からの▼出血等の副作用リスクに留意しながら、患者の背景因子や病変部の解剖学的特徴等を十分考慮し、患者の状態に応じて定期的なフォローアップを行い、抗血小板剤の投与期間延長の必要性を検討する▼抗凝固剤等との併用により出血のリスクが増大する可能性があるため、十分注意する―点には、こちらも変更ありません。

 
 
 
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