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診療報酬改定セミナー2024 2024年度版ぽんすけリリース

高血圧症薬「セレキシパグ」と心筋梗塞等薬「クロピドグレル含有製剤」、併用可能とするが減量を―厚労省

2020.6.4.(木)

これまで「併用禁忌」であった、肺動脈性肺高血圧症の治療薬「セレキシパグ」(販売名:ウプトラビ錠)と心筋梗塞等の治療薬「クロピドグレル含有製剤」(販売名:コンプラビン配合錠やプラビックス錠など多数)について、禁忌を解除するが、併用する場合には「セレキシパグの減量」を行うこととする―。

厚生労働省は6月1日に通知「『使用上の注意』の改訂について」を発出し、こうした点について製薬メーカーに改訂を指示するとともに、医療現場に対し注意喚起を行いました(厚労省のサイトはこちら)。薬剤部から診療部・看護部等への十分な情報提供が必要なことはもちろん、場合によっては病院の薬剤部から近隣の中小病院やクリニック、保険薬局への情報共有も重要となります。



(1)肺動脈性肺高血圧症の治療薬である「セレキシパグ」(販売名:ウプトラビ錠0.2mg、同0.4mg)

▽【禁忌】の対象から、「クロピドグレル含有製剤(心筋梗塞等治療薬のコンプラビン配合錠やプラビックス錠など多数)を投与中の患者」を削除(併用が可能となるが、下記に注意すること)

▽新たな【併用注意】:CYP2C8の阻害作用を有する薬剤(クロピドグレル含有製剤(上述)やデフェラシロクス(慢性鉄過剰症の治療薬、販売名「ジャドニュ顆粒」)など)
→クロピドグレルとの併用で、本剤の活性代謝物(脱メチルスルホニルアミド体、MRE-269)のCmax(最高血中濃度)・AUC(薬物濃度時間曲線下面積)が増加するとの報告があり、▼本剤投与中に、これら薬剤を開始する場合には「本剤の減量」を考慮する▼これら薬剤の投与中に、本剤を開始する場合には「本剤を1日1回に減量」して投与を開始する―ことが必要



(2)▼虚血性脳血管障害(心原性脳塞栓症を除く)後の再発抑制▼経皮的冠動脈形成術(PCI)適用の急性冠症候群(不安定狭心症、非ST上昇心筋梗塞、ST上昇心筋梗塞)や安定狭心症、陳旧性心筋梗塞の治療▼末梢動脈疾患における血栓・塞栓形成の抑制―に用いる「クロピドグレル硫酸塩」(販売名:プラビックス錠25mg、同75mg、ほか後発品多数)

▽【禁忌】の対象から、「セレキシパグ(肺動脈性肺高血圧症の治療薬であるウプトラビ錠)を投与中の患者」を削除(併用が可能となるが、下記に注意すること)

▽新たな【併用注意】:セレキシパグ(肺動脈性肺高血圧症の治療薬であるウプトラビ錠)
→セレキシパグの活性代謝物(MRE-269)のCmax・AUCが増加したとの報告があり、本剤と併用する場合には「セレキシパグの減量」を考慮することが必要



(3)経皮的冠動脈形成術(PCI)適用の▼急性冠症候群(不安定狭心症、非ST上昇心筋梗塞、ST上昇心筋梗塞)▼安定狭心症▼陳旧性心筋梗塞―の治療に用いる「クロピドグレル硫酸塩・アスピリン」(販売名:コンプラビン配合錠)

▽【禁忌】の対象から、「セレキシパグ(肺動脈性肺高血圧症の治療薬であるウプトラビ錠)を投与中の患者」を削除(併用が可能となるが、下記に注意すること)

▽新たな【併用注意】:セレキシパグ(肺動脈性肺高血圧症の治療薬であるウプトラビ錠)
→セレキシパグの活性代謝物(MRE-269)のCmax・AUCが増加したとの報告があり、本剤と併用する場合には「セレキシパグの減量」を考慮することが必要



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