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看護補助者と介護福祉士、病棟で勤務する際の業務区分けなどを検討していく―四病協

2019.6.19.(水)

 看護補助者についての位置づけを検討していく必要がある。とくに、「病棟で勤務する看護補助者」と「病棟で勤務する介護福祉士」とで、業務の区分けをどう考えるのか、評価をどう考えるのか、などを今後、病院団体として検討する必要がある―・

 6月19日に開催された四病院団体協議会(日本病院会、全日本病院協会、日本医療法人協会、日本精神科病院協会)の総合部会において、こういった点で4団体の意見が一致したことが、日本病院会の相澤孝夫会長から報告されました

6月19日の四病院団体協議会・総合部会後に、記者会見に臨んだ日本病院会の相澤孝夫会長

6月19日の四病院団体協議会・総合部会後に、記者会見に臨んだ日本病院会の相澤孝夫会長

 

「看護補助者の位置づけ」を、病院団体として今後検討していく方向を確認

 医療従事者にも「働き方改革」が求められています。医師については後述するように2024年4月から特別の時間外労働上限が適用されますが、医師以外のメディカルスタッフ、例えば看護師については、すでに「時間外労働上限」が適用されています。このため「労働時間の短縮」などを積極的に進める必要があります。

 一方で、これも後述するように看護師は「医師からのタスク・シフティング先」としての期待が高まっており、「労働時間の短縮」が求められながら、「さらに高度かつ広範な業務に携わる」ことも求められています。

 こうした中では、看護師は「看護師資格を保有していなければ実施できない業務」に集中し、「看護師でなくとも実施可能な業務」は他職種に移管していくことが必要です(タスク・シフティング)。この点、「看護補助者の位置づけ」を検討していくべきとの指摘が従前よりあります。

 看護補助者について、現在は「特段の資格」が求められていません。このため、例えば介護福祉士や救急救命士の資格保有者が、看護補助者として病院に勤務している実態があります。しかし、「保有資格で独占されている業務」に従事するわけではないことから、経済的評価(つまり給与等)は低く、最近では「看護補助者」のなり手が不足している実態もあるようです。

こうした点について四病協でも、「看護補助者の位置づけを検討していく必要がある。とくに『病棟で働く看護補助者』と『病棟で働く介護福祉士』について、業務の区分け、評価の在り方などを今後詰めていく」という点で意見が一致したことが相澤日病会長から報告されました。

 将来、メディカルスタッフの活躍の場が広がることが期待されます。ただし、例えば病棟における介護福祉士の位置づけが明確となり、さらに診療報酬の施設基準などで「一定の介護福祉士配置」が求められるようになった場合には、病院側の負担増になることも考えられます。どのような検討が行われるのか、今後の動きに注目が集まります。

医師からのタスク・シフティング先、NPやPAについても前向きな議論を

前述したように医師(勤務医)にも「働き方改革」が求められ、2024年4月から罰則付きの「時間外労働上限」規制が適用されます。原則として「年間960時間以下」(すべての医療機関で960時間以下を目指す、いわゆるA水準)を適用しますが、「3次救急病院」や「年間に救急車1000台以上を受け入れる2次救急病院」など地域医療確保に欠かせない機能を持つ医療機関で、労働時間短縮等に限界がある場合には、暫定的に「年間1860時間以下」(いわゆるB水準)とし、また研修医など短期間で集中的に症例経験を積む必要がある場合には、当面「年間1860時間以下」(いわゆるC水準)という特例の水準が適用されます。

 このため、2024年4月までの5年間、すべての医療機関で「労務管理の徹底」(いわゆる36協定の適切な締結、労働時間の管理など)と「労働時間の短縮」を進めることが求められます(関連記事はこちら)。
医師働き方改革検討会1 190328

医師働き方改革検討会2 190328
 
後者の「労働時間の短縮」を実現するためには、多忙な医師の業務量自体を減らす必要があることから、「医師免許を保有していなくとも実施可能な業務」は他職種に移管し、医師は「医師でなければ実施できない業務に集中する」ことを進める、いわゆる「タスク・シフティング」に注目が集まっています。

この点についてNP(ナース・プラクティショナー、米国等で活躍する「医師等の指示を受けずに、独自の判断で一定の医行為を実施する」ことが認められている看護師)やPA(フィジシャン・アシスタント、医師の監督のもとに▼診察▼薬の処方▼手術の補助―など、医師が行う医療行為の相当程度をカバーする医療資格者)の養成を求める声が高まってきています。一定の医行為をNPやPAに移管していってはどうか、という考えに基づくものです。

四病協の総合部会でも「NPの位置づけについてきちんと議論していく必要がある」との意見が出ています。この点、相澤日病会長は、「我が国では『特定行為研修を修了した看護師』(医師の包括的指示の下で一定の医行為を実施できる)を養成しており、複合的な研修(パッケージ化)を実施することになっている。こうした動きも踏まえて、NPやPAについて『認めるにはどうすれば良いのか。何が障壁になっているのか』などを十分に考えつつ、前向きに検討していくべきであろう」との考えを総合部会終了後の記者会見で述べています(関連記事はこちら)。

厚生労働省の開催するヒアリングでは、日本医師会は「新職種創設に反対」と、医学会は「PAに期待」との考えを示し、NPやPAへの考えに「温度差」があることが分かりました。今後、四病協もヒアリングに出席することになりますが、そこでどのような「タスク・シフティングに向けた具体的な考え方」が示されるのか、こちらも注目が集まります(関連記事はこちら)。

専門医制度、根本に立ち返った議論をしなければ誤った方向に進みかねない

なお、6月19日の四病協総合部会では、「地域医療構想・医師の働き方改革・医師偏在対策は、それぞれ連関していることは紛れもない事実だが、地域で3施策を一体的に議論し進めるとなると現場に混乱も生じかねない。3施策の関連性に十分配慮しながら、丁寧に医療提供体制改革を議論する必要がある(関連記事はこちら)」「新専門医制度について、良い方向に進むよう提言を行っていく」という点も確認されました。

特に新専門医制度に関して、相澤日病会長は「既に動き始めており、難しいが。▼国民が求める専門医▼行政の求める専門医▼医学会の求める専門医―はそれぞれどのような医師像なのかを改めて整理し、『専門医とは何か』『専門医制度はどうあるべきか』を根本に立ち返って議論しなければ、誤った方向に進みかねない」と警鐘を鳴らしています(関連記事はこちら)。

 

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