看護職員の処遇改善措置(補助金・診療報酬)、「病院薬剤師」も対象職種に加えよ—日病・相澤会長
2022.7.25.(月)
「看護職員の処遇改善」措置(補助金・診療報酬)は大変ありがたいが、医療現場の状況に鑑みて、「病院薬剤師」も処遇改善対象職種に加えてほしい—。
日本病院会の相澤孝夫会長は7月22日、後藤茂之厚生労働大臣に宛てて、このような「看護職員の処遇改善について」に関する要望書を提出しました。
対象職種の限定は、チーム医療の分断など生んでしまう
昨年(2021年)11月19日に閣議決定された新たな「コロナ克服・新時代開拓のための経済対策」、12月20日に成立した2021年度補正予算を踏まえ、「看護職員について、賃上げ効果が継続される取り組みを行うことを前提として、収入を1%程度(月額4000円)引き上げるための補助が行われています(今年(2022年)2月から9月)。
また昨年12月22日の後藤茂之厚生労働大臣・鈴木俊一財務大臣合意において、「10月以降は診療報酬で同様の処遇改善(看護職員の収入を3%程度改善できる処遇改善)を行う」方針も固められ(関連記事はこちら)、制度設計論議が鋭意進められています(関連記事はこちら)。
この「処遇改善に向けた原資」が病院に交付される仕組み(補助金、診療報酬)について、相澤会長は「大変喜ばしい」とし、感謝の意を提示。
一方、対象職種から「医師・歯科医師・薬剤師・事務職員」が除外されていることから、▼多職種連携によるチーム医療において不公平感が生じる▼同一法人の病院間の分断▼職種間の分断—が起きかねないと危惧(関連記事はこちら)。
さらに、日本病院会のアンケート分析結果から、「病院薬剤師は夜間・休日勤務、病棟薬剤業務、入院患者への服薬指導業務などを行っているにもかかわらず、十分な評価がなされていない」ことを紹介(関連記事はこちら)。
こうした状況を踏まえて相澤会長は、「看護における処遇改善措置の対象職種について病院薬剤師も含め、法人・病院床の裁量で病院薬剤師への資源配分を可能とする」ことを厚労省に強く要望しています。
要望を、厚労省がどう取り扱うのか注目が集まります。
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