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感染対策向上加算等の研修や訓練・カンファレンス実績、届け出時点では不要―疑義解釈4【2022年度診療報酬改定】

2022.4.14.(木)

厚生労働省は4月13日に、2022年度の診療報酬改定の疑義解釈(その4)を公表しました(厚労省のサイトはこちら

2022年度診療報酬改定については、2月9日に中央社会保険医療協議会で答申が行われ、3月4日には新点数表や施設基準の告示等が行われるとともに、関連通知が発出されています。改定の姿が明らかになってきますが、細部について医療現場からさまざまな「疑問」(疑義)が出されます。疑義解釈は、こうした医療現場の疑問に厚労省が回答を行うものです。今後も五月雨式に疑義解釈が示されていきます(疑義解釈1に関する記事はこちら(看護必要度)こちら(感染対策向上加算)こちら(急性期充実体制加算)、疑義解釈3に関する記事はこちら、なお疑義解釈2はコロナウイルス検査関係で関連記事はこちら)。

感染対策向上加算等の「届け出」時点では研修実施や訓練参加などの実績不要

疑義解釈4でも「感染対策向上加算」に焦点が合わせられました。

感染対策向上加算は、新型コロナウイルス感染症対応を踏まえて、従前の感染防止対策を大幅に拡充したものです。「地域で、面として感染症対策を行う」ことを評価することとしています。以下の4つの加算を敷き、「加算1病院をリーダーに地域医療機関全体が連携し、地域全体の感染対策を整えていく」イメージです(関連記事はこちら)。

【感染対策向上加算1】(710点)
地域の他医療機関と連携し、「組織的な感染防止対策の基幹的な役割」を果たす医療機関を評価する

【感染対策向上加算2】(175点)
地域の基幹となる加算1取得医療機関と連携し、感染対策に関する十分な経験と持つ医師・感染管理に関する十分な経験を持つ看護師などで構成される感染防止対策部門を設置するなどの相当程度の感染防止対策体制を敷く医療機関を評価する

【感染対策向上加算3】(75点)
地域の基幹となる加算1取得医療機関と連携し、医師・看護師からなる感染防止対策部門を設置するなどの一定程度の感染防止対策体制を敷く医療機関を評価する

【外来感染対策向上加算】(6点)
地域の基幹となる加算1取得医療機関と連携し、一定程度の感染防止対策体制を敷く診療所を評価する

感染対策向上加算等の概要

感染対策向上加算等の施設基準概観



感染症対策の重要性がコロナ禍で非常に高まっていること、点数設定水準が高いこと、他の点数(急性期充実体制加算など)の要件に組み込まれていることなど、さまざまな点から注目度が高く、疑義解釈1疑義解釈3でQ&Aが示されていますが、今般の疑義解釈4でも「実績」に関する解釈が明確にされています。

【感染対策向上加算】【外来感染対策向上加算】の施設基準解釈通知を眺めると、▼感染防止対策愛作部門の設置▼感染制御チームの設置▼他医療機関機関との連携▼抗菌薬適正使用支援チームの設置―などが求められますが、施設基準の届け出に関して「当該加算の届出についてはいずれも実績を要しない」旨が記載されています。

この「当該加算の実績」が次のようなものである(これらの実績は届け出の際には求められない)ことが、今般の疑義解釈4で明確にされました。

【感染対策向上加算1】
▽「職員を対象とした、年2回程度以上の定期的な院内感染対策に関する研修」の実施実績
▽「保健所・地域医師会と連携した、加算2・3医療機関と合同での年4回程度以上の定期的な院内感染対策カンファレンス」「うち少なくとも1回の新興感染症発生等想定訓練」の実施実績
▽「他の加算1医療機関と連携した年1回程度以上の相互訪問による感染防止対策に関する評価」(ピアレビュー)の実施(自院による評価の実施、他院による評価受審)の実績
▽「抗菌薬適正使用を目的とした年2回以上の院内研修」の実施実績

【感染対策向上加算2・感染対策向上加算3】
▽「職員を対象とした年2回程度以上の定期的に院内感染対策に関する研修」の実施実績
▽「年4回程度以上の、加算1医療機関が主催する定期的な院内感染対策に関するカンファレンス」への参加実績
▽「加算1医療機関が主催する新興感染症発生等を想定した訓練」への年1回以上の参加実績

【外来下院選対策向上加算】
▽「職員を対象とした年2回程度以上の定期的に院内感染対策に関する研修」の実施実績
▽「年2回程度の、加算1医療機関または地域医師会が定期的に主催する院内感染対策に関するカンファレンス」への院内感染管理者の参加実績
▽「加算1医療機関または地域医師会が主催する、新興感染症発生等を想定した訓練」への年1回以上の参加実績



ただし「届け出の際に求められない」だけであり、加算取得後には、これら実績を満たさなければならない(加算取得後の1年間で必要な回数の研修実施、カンファレンス・訓練への参加をしなければならない)ことは述べるまでもありません。



Gem Medではオンラインによる改定セミナーも開催しております。是非、あわせてご活用ください。



【これまでの2022年度改定関連記事】
◆議論の整理(改定項目一覧)に関する記事はこちら
◆入院医療の全体に関する記事はこちら(入院医療分科会の最終とりまとめ)こちら(入院医療分科会の中間とりまとめを受けた中医協論議)こちら(入院医療分科会の中間とりまとめ)こちら(入院総論)
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【2022年度診療報酬改定総点検4】訪問看護の質向上にとどまらず、地域包括ケアシステムの要としての機能にも期待
【2022年度診療報酬改定総点検3】新たに受診時負担課せられる200床以上紹介受診重点病院、診療報酬でどうサポートするか
【2022年度診療報酬改定総点検2】各種加算充実し、医療従事者全体の働き方改革を診療報酬でサポート
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かかりつけ医機能の推進、医療機関間の双方向の情報連携を診療報酬でどうサポートしていけば良いか―中医協総会
在宅医療の質向上のための在支診・在支病の施設基準、裾野拡大に向けた継続診療加算をどう見直していくか―中医協総会(1)
「回復期リハ要する状態」に心臓手術後など加え、希望する回リハ病棟での心リハ実施を正面から認めてはどうか―入院医療分科会(7)
急性期病棟から地ケア病棟への転棟患者、自宅等から患者に比べ状態が安定し、資源投入量も少ない―入院医療分科会(6)
顔面熱傷は救急医療管理加算の広範囲熱傷でないが手厚い全身管理が不可欠、加算算定要件の見直しを―入院医療分科会(5)
ICU用の看護必要度B項目廃止、救命救急入院料1・3の評価票見直し(HCU用へ)など検討へ―入院医療分科会(4)
DPC外れ値病院、当面は「退出ルール」設定でなく、「診断群分類を分ける」等の対応検討しては―入院医療分科会(3)
心電図モニター等を除外して試算し、中医協で「看護必要度から除外すべきか否か」決すべき―入院医療分科会(2)
2022年度改定で、どのように「ICU等設置、手術件数等に着目した急性期入院医療の新たな評価」をなすべきか―入院医療分科会(1)
2022年度の入院医療改革、例えば救急医療管理加算の基準定量化に踏み込むべきか、データ集積にとどめるべきか―中医協
看護必要度等の経過措置、今後のコロナ拡大状況を踏まえて、必要があれば拡大等の検討も―中医協総会(2)
看護必要度やリハビリ実績指数などの経過措置、コロナ対応病院で来年(2022年)3末まで延長―中医協・総会(1)
看護必要度見直し、急性期入院の新評価指標、救急医療管理加算の基準定量化など2022改定で検討せよ―入院医療分科会
回リハ病棟ごとにADL改善度合いに差、「リハの質に差」か?「不適切な操作」か?―入院医療分科会(5)
心電図モニター管理や点滴ライン3本以上管理など「急性期入院医療の評価指標」として相応しいか―入院医療分科会(4)
一部のDPC病棟は「回復期病棟へ入棟する前の待機場所」等として活用、除外を検討すべきか―入院医療分科会(3)
ICUの看護必要度においてB項目は妥当か、ICU算定日数を診療実態を踏まえて延長してはどうか―入院医療分科会(2)
救急医療管理加算、加算1・加算2それぞれの役割を踏まえながら「対象患者要件」の明確化・厳格化など検討していくべき―入院医療分科会(1)
高齢化・コロナ感染症で在宅医療ニーズは増大、量と質のバランスをとり在宅医療提供を推進―中医協総会(2)
コロナ禍の医療現場負担考え小幅改定とすべきか、2025年度の地域医療構想実現に向け大胆な改定とすべきか―中医協総会(1)
1泊2日手術等の「短手2」、4泊5日手術等の「短手3」、診療実態にマッチした報酬へ―入院医療分科会(3)
【経過措置】の療養病棟、あたかも「ミニ回リハ」のような使われ方だが、それは好ましいのか―入院医療分科会(2)
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後発品の信頼性が低下する中でどう使用促進を図るべきか、不妊治療技術ごとに保険適用を検討―中医協総会(2)
医療従事者の働き方改革、地域医療体制確保加算の効果など検証しながら、診療報酬でのサポートを推進―中医協総会(1)
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回リハ病棟でのADL評価が不適切に行われていないか、心臓リハの実施推進策を検討してはどうか―入院医療分科会(2)
入院料減額されても、なお「自院の急性期後患者」受け入れ機能に偏る地域包括ケア病棟が少なくない―入院医療分科会(1)
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かかりつけ医制度化を検討すべきか、感染症対策と医療提供体制改革はセットで検討を―社保審・医療保険部会(1)
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コロナ感染症等に対応可能な医療体制構築に向け、2022年度診療報酬改定でもアプローチ―社保審・医療保険部会(2)
「平時の診療報酬」と「感染症蔓延時などの有事の診療報酬」を切り分けるべきではないか―社保審・医療部会
診療報酬で医療提供体制改革にどうアプローチし、医師働き方改革をどうサポートするか―社保審・医療保険部会(1)

中小規模医療機関の標準準拠電子カルテ導入、基金や診療報酬活用して支援へ―医療情報ネットワーク基盤WG