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【2022年度診療報酬改定答申14】オンライン初診料は251点に、オンラインの医学管理・在総管の点数を整理

2022.2.22.(火)

Gem Medでは、2月9日の中央社会保険医療協議会・総会でなされた2022年度次期診療報酬改定に関する答申内容を順次お伝えしています(急性期入院医療に関する記事はこちら、高度急性期入院医療に関する記事はこちら、地域包括ケア病棟に関する記事はこちら、回復期リハビリ病棟に関する記事はこちら、医療従事者の働き方改革に関する記事はこちら、受診時定額負担等に関する記事はこちら、かかりつけ医機能に関する記事はこちら、感染症対策に関する記事はこちら、慢性期入院医療に関する記事はこちら、在宅医療に関する記事はこちら、訪問看護に関する記事はこちら、がん対策サポートに関する記事はこちら、適正化・効率化に関する記事はこちら)。

●2022年度診療報酬関係の資料(告示内容等)はこちら(中医協資料)

本稿では「オンライン診療」に焦点を合わせます。

新型コロナウイルス感染症が蔓延する中では、「『感染が怖いので医療機関受診は避けたいが、最低限の医療は受けたい』との声が強いのではないか」との予測の下、電話・オンライン診療の臨時特例的な大幅拡大が行われました。あわせて「初診からのオンライン診療の制度化(恒久化)」が決定しており、そうした論議をも踏まえた診療報酬上の見直しが行われています。

初診からのオンライン診療、指針を見直し、点数を設定

オンライン診療関連では、例えば次のような見直しが行われます。

(1)情報通信機器を用いた初診料の設定
(2)情報通信機器を用いた再診料・外来診療料の設定
(3)情報通信機器を用いた医学管理等の評価見直し
(4)在宅時医学総合管理料(在総管)におけるオンライン在宅管理の評価見直し
(5)施設入居時当医学総合管理料(施設総管)におけるオンライン在宅管理の評価見直し



まず(1)の「情報通信機器を用いた初診」、いわゆるオンライン初診については、短冊論議段階で「1回当たり251点」とすることが公益裁定で決定しました(関連記事はこちら)。現在の臨時特例である「1回あたり214点」から37点の増点になっていますが、対面での初診料(288点)の「87%」に抑えられています(対面初診料288点と臨時特例措置214点との中間値)。

算定要件を見ると、「オンライン診療の適切な実施に関する指針」に沿うことが強く求められています。この指針は「オンライン初診の制度化(恒久化)」に向けた議論の中で改訂されており、例えば次のような点が明示されています(関連記事はこちらこちら)。

▽オンライン初診は、原則として「かかりつけの医師」が行う

▽ただし、患者の情報が過去の診療録や診療情報提供書などから一定程度得られている場合にもオンライン初診を可能とする(情報について「Personal Health Record」を明示したところが、検討会で示された「見直し案」からの変更点と言える)

▽さらに、リアルタイムのオンラインでの事前のやりとり【診療前相談】によって「オンライン診療が実施可能と医師、患者双方が合意した」(医師は十分な情報が得られたと確認した)場合にも、オンライン初診を可能とする(【診療前相談】の内容は診療録に記載し、オンライン診療に至らなくとも記録保存が望ましい)



このうち「診療前相談」については、「診療前相談とオンライン診療とを連続して行うことにより、実質的にオンライン初診を全ての患者に認めることになるのではないか、その場合、安全性は担保されるのか」という懸念も出ています。「かかりつけの患者」以外に、初診からのオンライン診療を提供する医療機関では、こうした懸念が現実のものとならないように留意することが求められます。

なお、一部に「オンライン診療は、通常の対面診療よりも低い点数となっていることがボトルネックなり拡大していかないのではないか。オンライン診療の実施にはシステム運用経費などがかかる」との指摘もあります。しかし、「オンライン診療の運用経費」については従前より「療養の給付と直接関係ないサービス」として実費徴収が可能(入院患者のテレビ視聴料金などと同様の取り扱い)となっている点を確認する必要があるでしょう。多くの関係者が「適正運用がなされているかを見守っている」ことを十分に意識する必要があります。



また(2)では、現行の【オンライン診療料】(月1回71点)を廃止し、新たに▼再診料(情報通信機器を用いた場合)73点(対面と同点数)▼外来診療料(情報通信機器を用いた場合)73点(同1点減)―を創設するものです。

初診と同様に「オンライン 診療の適切な実施に関する指針」に沿うことが強く求められます。

なお、従前どおり「原則として対面診療との組み合わせでオンライン診療を行う」(結果としてオンライン診療で完結するケースは存在するが、原則は対面との組み合わせ)べきことに留意する必要があります。

オンラインによる医学管理の評価を再整理

一方(3)はオンラインによる医学管理について、報酬体系を次のように整理しなおします。

▽検査料等が包括されている医学管理等(地域包括診療料、認知症地域包括診療料、生活習慣病管理料)については「情報通信機器を用いた場合の評価対象」から除外する

▽上記以外の医学管理等は、「入院中の患者に対して実施される」「救急医療として実施される」「検査等を実施しなければ医学管理として成立しない」「オンライン診療指針で実施不可とされている」「精神医療に関する」以外のものは基本的に「情報通信機器を用いた場合の評価対象」とする

【2022年度改定で新規に「情報通信機器を用いた場合の評価対象」となる医学管理】
▼オンラインによるウイルス疾患指導料
▼オンラインによる皮膚科特定疾患指導管理料
▼オンラインによる小児悪性腫瘍患者指導管理料
▼オンラインによるがん性疼痛緩和指導管理料
▼オンラインによるがん患者指導管理料
▼オンラインによる外来緩和ケア管理料
▼オンラインによる移植後患者指導管理料
▼オンラインによる腎代替療法指導管理料
▼オンラインによる乳幼児育児栄養指導料
▼オンラインによる療養・就労両立支援指導料
▼オンラインによるがん治療連携計画策定料2
▼オンラインによる外来がん患者在宅連携指導料
▼オンラインによる肝炎インターフェロン治療計画料
▼オンラインによる薬剤総合評価調整管理料

これら「オンライン医学管理」の点数は、公益裁定の結果「対面診療の87%程度とする」ことが決定しています。

点数取得の前提となる施設基準については、「各医学管理料の施設基準を満たす」とともに「オンライン診療を行うにつき十分な体制の整備」が求められ、詳細は3月上旬以降に順次示される告示・通知・事務連絡を待つ必要があります。

「訪問診療とオンライン診療を組み合わせた場合」の在総管点数を新設

また(4)と(5)は在総管・施設総管(訪問診療等を行う患者について、実際の訪問などの評価とは別に、患者の医学的管理や指導などを総合的に月に1回、評価する診療報酬項目)において「実際の訪問診療」と「オンライン診療」とを組み合わせた場合の評価を新設するものです。例えば、次のような点数が新設されます。

【在宅時医学総合管理料】
1 在宅療養支援診療所または在宅療養支援病院であって別に厚生労働大臣が定めるものの場合(機能強化型在支診等)
イ 病床を有する場合
(1)月2回以上の訪問診療等を行う場合(重症者):略
(2)月2回以上の訪問診療等を行う場合:略

(3)月2回以上訪問診療等を行い、うち1回以上情報通信機器を用いた診療を行っている場合(例えば月1回の訪問+月1回のオンライン)
▽単一建物診療患者が1人の場合:3029点(重症患者への月2回訪問の56%、一般患者への月2回訪問の67%、月1回訪問の109.7%)
▽単一建物診療患者が2-9人の場合:1685点(同じく37%、70%、112.3%)
▽上記以外の場合:880点(同じく31%、73%、112.8%)

(4)月1回訪問診療等を行う場合:略

(5)月1回訪問診療等を行い、2月に1回に限り情報通信機器を用いた診療を行っている場合(例えば、A月は訪問、B月はオンライン、C月は訪問、D月はオンライン)
▽単一建物診療患者が1人の場合:1515点(月1回訪問の55%)
▽単一建物診療患者が2-9人の場合:843点(同じく56%)
▽上記以外の場合:440点(同じく56%)

【施設入居時等医学総合管理料】
1 在宅療養支援診療所または在宅療養支援病院であって別に厚生労働大臣が定めるものの場合(機能強化型在支診等)
イ 病床を有する場合
(1)月2回以上の訪問診療等を行う場合(重症者):略
(2)月2回以上の訪問診療等を行う場合:略

(3)月2回以上訪問診療等を行い、うち1回以上情報通信機器を用いた診療を行っている場合(例えば月1回の訪問+月1回のオンライン)((1)及び(2)の場 合を除く。)
▽単一建物診療患者が1人の場合:2249点(重症患者への月2回訪問の58%、一般患者への月2回訪問の70%、月1回訪問の113.6%)
▽単一建物診療患者が2-9人以下の場合:1265点(同じく39%、74%、117.1%)
▽上記以外の場合:880点(同じく31%、73%、112.8%)

(4)月1回訪問診療等を行う場合:略

(5)月1回訪問診療等を行い、2月に1回に限り情報通信機器を用いた診療を行っている場合(例えば、A月は訪問、B月はオンライン、C月は訪問、D月はオンライン)
▽単一建物診療患者が1人の場合:1125点(月1回訪問の57%)
▽単一建物診療患者が2-9人の場合:633点(同じく59%)
▽上記以外の場合:440点(同じく56%)



ほかに「機能型在支診等で病床を持たない場合」「機能強化型でない在支診等の場合」「その他の場合」の点数も設定され、下表のようになる見込みです。

在総管に「訪問+オンライン」の組み合わせ区分を新設

施設総管に「訪問+オンライン」の組み合わせ区分を新設



なおGem Medではオンラインによる改定セミナーも開催しております。是非、あわせてご活用ください。



【これまでの2022年度改定関連記事】
◆議論の整理(改定項目一覧)に関する記事はこちら
◆入院医療の全体に関する記事はこちら(入院医療分科会の最終とりまとめ)こちら(入院医療分科会の中間とりまとめを受けた中医協論議)こちら(入院医療分科会の中間とりまとめ)こちら(入院総論)
◆急性期入院医療に関する記事はこちら(答申)こちら(新指標5ほか)こちら(看護必要度8)こちら(看護必要度7)こちら(看護必要度6)こちら(新指標4)こちら(新指標3、重症患者対応)こちら(看護必要度5)こちら(看護必要度4)こちら(看護必要度3)こちら(新入院指標2)こちら(看護必要度2)こちら(看護必要度1)こちら(新入院指標1)
◆DPCに関する記事はこちらこちらこちら
◆ICU等に関する記事はこちら<(答申)/a>とこちらこちらこちらこちらこちらこちら
◆地域包括ケア病棟に関する記事はこちらこちらこちらこちらこちら
◆回復期リハビリテーション病棟に関する記事はこちら(答申)こちらこちらこちらこちらこちら
◆慢性期入院医療に関する記事はこちらこちらこちらこちらこちらこちら
◆入退院支援の促進などに関する記事はこちらこちら
◆救急医療管理加算に関する記事はこちらこちらこちらこちら
◆短期滞在手術等基本料に関する記事はこちらこちら
◆外来医療に関する記事はこちら(かかりつけ医機能に関する答申)こちら(受診時定額負担等に関する答申)こちらこちらこちらこちらこちら
◆在宅医療・訪問看護に関する記事はこちら(答申、訪問看護)こちら(答申、在宅医療)こちらこちら(訪問看護)こちら(小児在宅等)こちら(訪問看護)こちらこちら
◆オンライン診療に関する記事はこちらこちら
◆新型コロナウイルス感染症を含めた感染症対策に関する記事はこちら(答申)こちらこちらこちら
◆医療従事者の働き方改革サポートに関する記事はこちら(答申)こちらこちらこちら
◆がん対策サポートに関する記事はこちら(答申)こちらこちらこちら
◆難病・アレルギー疾患対策サポートに関する記事はこちらこちら
◆認知症を含めた精神医療に関する記事はこちらこちら
◆リハビリに関する記事はこちら
◆小児医療・周産期医療に関する記事はこちらこちら
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◆個別疾患管理等に関する記事はこちらこちらこちら
◆新規医療技術に関する記事はこちら
◆データ提出等に関する記事はこちらこちら
◆調剤に関する記事はこちらこちらこちらこちら
◆後発医薬品使用促進・薬剤使用適正化、不妊治療技術に関する記事はこちら(後発品使用促進、答申)
こちらこちらこちらこちらこちら
◆医療経済実態調査(第23回調査)結果に関する記事はこちら
◆消費税対応の是非に関する記事はこちら
◆薬価・材料価格調査に関する記事はこちら
◆改定率に関する記事はこちら
◆答申附帯意見に関する記事はこちら
◆基本方針策定論議に関する記事はこちら(医療部会5)こちら(医療保険部会5)こちら(医療保険部会4)こちら(医療部会4)こちら(医療部会3)こちら(医療保険部会3)こちら(医療部会2)こちら(医療保険部会2)こちら(医療部会1)こちら(医療保険部会1)
●薬価制度改革に関する記事はこちらこちらこちらこちらこちらこちらこちらこちら
●保険医療材料制度改革に関する記事はこちらこちらこちらこちらこちらこちらこちら
●費用対効果評価制度改革に関する記事はこちらこちらこちらこちらこちらこちらこちら
●公聴会に関する記事はこちら



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心電図モニター等を除外して試算し、中医協で「看護必要度から除外すべきか否か」決すべき―入院医療分科会(2)
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看護必要度等の経過措置、今後のコロナ拡大状況を踏まえて、必要があれば拡大等の検討も―中医協総会(2)
看護必要度やリハビリ実績指数などの経過措置、コロナ対応病院で来年(2022年)3末まで延長―中医協・総会(1)
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一部のDPC病棟は「回復期病棟へ入棟する前の待機場所」等として活用、除外を検討すべきか―入院医療分科会(3)
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後発品の信頼性が低下する中でどう使用促進を図るべきか、不妊治療技術ごとに保険適用を検討―中医協総会(2)
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かかりつけ薬剤師機能、ポリファーマシー対策などを調剤報酬でどうサポートすべきか―中医協総会
回リハ病棟でのADL評価が不適切に行われていないか、心臓リハの実施推進策を検討してはどうか―入院医療分科会(2)
入院料減額されても、なお「自院の急性期後患者」受け入れ機能に偏る地域包括ケア病棟が少なくない―入院医療分科会(1)
かかりつけ医機能・外来機能分化を進めるための診療報酬、初診からのオンライン診療の評価などを検討―中医協総会(2)
感染症対応とる医療機関を広範に支援する【感染対策実施加算】を恒久化すべきか―中医協総会(1)
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急性期入院の評価指標、看護必要度に加え「救急搬送や手術の件数」「ICU設置」等を組み合わせてはどうか―入院医療分科会(1)
2022年度診療報酬改定に向け「入院医療改革」で早くも舌戦、「看護必要度」などどう考えるか―中医協総会
大病院の地ケアでpost acute受入特化は是正されているか、回リハ病棟で効果的リハ提供進む―入院医療分科会(3)
適切なDPC制度に向け、著しく「医療資源投入量が少ない」「自院の他病棟への転棟が多い」病院からヒアリング―入院医療分科会(2)
看護必要度II病院で重症患者割合が増、コロナ対応病院よりも「未対応」病院で重症患者割合増が顕著―入院医療分科会(1)
不妊治療の方法・費用に大きなバラつき、学会ガイドライン踏まえ「保険適用すべき不妊治療技術」議論へ―中医協総会(3)
2022年度診療報酬改定論議、コロナ感染症の影響など見据え7・8月に論点整理―中医協総会(1)

医療部会も2022年度改定基本方針案を了承、12月10日の中医協に報告されるが正式諮問は年明けに—社保審・医療部会(1)
2022年度改定基本方針を了承、医療提供体制改革・医師働き方改革が重点課題—社保審・医療保険部会
2022年度診療報酬改定の基本方針策定は目前、オンライン資格確認稼働から1か月間の状況は―社保審・医療保険部会
2022年度診療報酬改定、「強固な医療提供体制の構築」「医療従事者の働き方改革」が重点課題―社保審・医療部会
かかりつけ医制度化を検討すべきか、感染症対策と医療提供体制改革はセットで検討を―社保審・医療保険部会(1)
平時に余裕のない医療提供体制では有事に対応しきれない、2022年度診療報酬改定での対応検討を―社保審・医療部会(1)
コロナ感染症等に対応可能な医療体制構築に向け、2022年度診療報酬改定でもアプローチ―社保審・医療保険部会(2)
「平時の診療報酬」と「感染症蔓延時などの有事の診療報酬」を切り分けるべきではないか―社保審・医療部会
診療報酬で医療提供体制改革にどうアプローチし、医師働き方改革をどうサポートするか―社保審・医療保険部会(1)

中小規模医療機関の標準準拠電子カルテ導入、基金や診療報酬活用して支援へ―医療情報ネットワーク基盤WG



オンライン診療指針を改正し「初診からのオンライン診療」を制度化、かかりつけの医師によることが原則―厚労省
初診からのオンライン診療に向け指針見直しを概ね了承、当面はコロナ特例優先―オンライン診療指針見直し検討会