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GemMed塾 新制度シミュレーションリリース

【2022年度診療報酬改定答申2】手厚い医療体制敷くICUに新加算、3日以内750点、4-7日500点、8―14日300点ON

2022.2.9.(水)

2月9日の中央社会保険医療協議会・総会で、2022年度次期診療報酬改定の新点数・新施設基準などの大枠が示されました(急性期入院医療に関する記事はこちら)。

●2022年度診療報酬関係の資料(告示内容等)はこちら(中医協資料)

本稿では、2022年度診療報酬改定のポイントとも言える「高度急性期入院医療」に焦点を合わせます。新型コロナウイルス感染症、とりわけ重症患者には「非常に手厚い看護体制を敷いた高度急性期入院医療の提供が必須」であることが痛感され、特定集中治療室管理料をはじめ、高度急性期入院医療を提供するユニットについて「評価の充実」、つまり新加算の創設などが行われています。

手厚い体制敷くICUを評価する重症患者対応体制強化加算を新設、入院当初は750点

2022年度改定の大きなポイントである「高度急性期入院医療の評価充実」に関しては、次のような内容が明らかにされました。

(1)専門性の高い看護師や臨床工学技士を手厚く配置し、医師、看護師、臨床工学技士が重症患者看護に当たり必要な知識・技術の習得とその向上を目的とした院内研修を実施するなど、重症患者対応の強化に資する体制を確保しているICU等(特定集中治療室管理料1-4、救命救急入院料2・4を算定)を評価する【重症患者対応体制強化加算】(3日以内:750点、4-7日:500点、8―14日:300点を1日につき加算)を設ける。加算取得のためにはICU用の看護必要度のうち「特殊な治療法等」(人工心臓やECMOなど)に該当する患者が15%以上であることなどが求められる

(2)患者の治療に直接関わらない専任の担当者である「入院時重症患者対応メディエーター」を配置し、医療職とともに患者・家族等に対して治療方針・内容等の理解および意向表明を支援する体制を敷くICU等について評価する【重症患者初期支援充実加算】(1日につき300点を、入院日から起算して3日算定可)を新設する

入院時重症患者対応メディエーターの概要(中医協総会(2)3 211110)



(3)ICUやNICUなどのバイオクリーンルーム要件を見直し、「治療室内に、手術室と同程度の空気清浄度を有する個室および陰圧個室を設置することが望ましい」旨に改める

(4)特定集中治療室管理料、救命救急入院料の算定日数上限(通常14日、広範囲熱傷60日)について、患者の早期回復を目的とした取り組み体制が十分に整備されているICU等においては、▼急性血液浄化または体外式心肺補助(ECMO)を必要とする患者は25日▼臓器移植を行った患者は30日―に延伸する

(5)【早期離床・リハビリテーション加算】の算定対象に▼救命救急入院料▼ハイケアユニット入院医療管理料▼脳卒中ケアユニット入院医療管理料▼小児特定集中治療室管理料―算定ユニットを加えるとともに、関連職種に「言語聴覚士」を追加する

(6)【早期栄養介入管理加算】について、「入室後早期から経腸栄養を開始した場合:400点」と「それ以外の場合:250点」とで評価の切り分けを行う(現在は一律に400点)とともに、▼救命救急入院料▼ハイケアユニット入院医療管理料▼脳卒中ケアユニット入院医療管理料▼小児特定集中治療室管理料―での加算算定も可能とする。また【入院児栄養食事指導料】との併算定ができない旨を明確化する

(7)ICU用の看護必要度について、▼A項目から「心電図モニター管理」を削除する▼B項目を削除する▼重症患者(看護必要度を満たす患者)の定義を「A3点以上」と見直す▼看護必要度IIを導入し、この場合の重症患者割合の基準値を▼救命救急2・4、ICU1・2では70%以上(必要度Iでは80%以上)▼ICU3・4では60%以上(同じく70%)—に設定する

(8)救命救急入院料1・3において、現在に「ICU用の看護必要度」による状態評価から、「HCU用の看護必要度」による状態評価へと見直す



このうち(1)を眺めると、ICU、救命救急2・4のうち「手厚い医療体制を敷いているユニット」について、あたかも「入院料を引き上げている」ように見えます。現在は加算での評価にとどまっていますが、将来的には「より上位区分のICU等を特定入院料の中で評価する」方向が見え隠れしていると言えるでしょう。

ECMOの処置料・管理料を新設、人口呼吸器からの早期離脱を加算で評価

このほか、高度急性期入院医療に関連して次のような点数新設などが行われます。

▽ECMO装着患者などを重症患者搬送チームが搬送することを評価する【重症患者搬送加算】(1800点を救急搬送診療料に上乗せ)を新設する

▽【人工呼吸】について、現行の3「5時間を超えた場合」(1日につき819点)を、▼イ 14日目まで1日につき950点▼ロ 15日目以降同じく815点—に細分化する

▽【人工呼吸】について、意識状態評価を行うことなどを評価する【覚醒試験加算】(当該治療開始から14日を限度に1日につき100点)、離脱・自発呼吸を行うことを評価する【離脱試験加算】(1日につき60点)を新設する

人工呼吸管理においてSAT・SBT実施による適切な覚醒が推奨されている(中医協総会(2)9 211210)

人工呼吸器使用のために鎮静を行っている患者につてい、適切な「鎮静の中断」を行うことで患者の予後が改善する(中医協総会(2)10 211210)



▽ECMO処置を評価する【体外式膜型人工肺(1日につき)】(初日:3万150点、2日目以降3000点)—を新設する

▽ECMO管理を評価する【体外式膜型人工肺管理料(1日につき)】(7日目まで4500点、8-14日:4000点、15日目以降:3000点)を新設する、治療開始時には【導入期加算】(5000点)を算定可能とする

▽経皮的動脈血酸素飽和度測定(1日につき)を30点から「35点」に引き上げる



コロナ感染症に対応する中で、人工呼吸器やECMOによる管理が必要な重症患者が多く発生し、現行点数の課題が浮上。それを2022年度改定で一定程度手当てした格好と言えるでしょう。



なおGem Medでは改定セミナー動画も準備しております。是非、あわせてご活用ください。



【これまでの2022年度改定関連記事】
◆議論の整理(改定項目一覧)に関する記事はこちら
◆入院医療の全体に関する記事はこちら(入院医療分科会の最終とりまとめ)こちら(入院医療分科会の中間とりまとめを受けた中医協論議)こちら(入院医療分科会の中間とりまとめ)こちら(入院総論)
◆急性期入院医療に関する記事はこちら(答申)こちら(新指標5ほか)こちら(看護必要度8)こちら(看護必要度7)こちら(看護必要度6)こちら(新指標4)こちら(新指標3、重症患者対応)こちら(看護必要度5)こちら(看護必要度4)こちら(看護必要度3)こちら(新入院指標2)こちら(看護必要度2)こちら(看護必要度1)こちら(新入院指標1)
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◆オンライン診療に関する記事はこちらこちら
◆新型コロナウイルス感染症を含めた感染症対策に関する記事はこちらこちらこちら
◆医療従事者の働き方改革サポートに関する記事はこちらこちらこちら
◆がん対策サポートに関する記事はこちらこちらこちら
◆難病・アレルギー疾患対策サポートに関する記事はこちらこちら
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◆医療経済実態調査(第23回調査)結果に関する記事はこちら
◆消費税対応の是非に関する記事はこちら
◆薬価・材料価格調査に関する記事はこちら
◆改定率に関する記事はこちら
◆答申附帯意見に関する記事はこちら
◆基本方針策定論議に関する記事はこちら(医療部会5)こちら(医療保険部会5)こちら(医療保険部会4)こちら(医療部会4)こちら(医療部会3)こちら(医療保険部会3)こちら(医療部会2)こちら(医療保険部会2)こちら(医療部会1)こちら(医療保険部会1)
●薬価制度改革に関する記事はこちらこちらこちらこちらこちらこちらこちらこちら
●保険医療材料制度改革に関する記事はこちらこちらこちらこちらこちらこちらこちら
●費用対効果評価制度改革に関する記事はこちらこちらこちらこちらこちらこちらこちら
●公聴会に関する記事はこちら



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