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白血病治療薬の「ベネクレクスタ」と真菌症治療薬の「ノクサフィル」は併用禁忌に―厚労省

2020.12.14.(月)

再発・難治性の慢性リンパ性白血病治療薬である「ベネトクラクス」(ベネクレクスタ錠)と真菌症治療薬の「ポサコナゾール」(ノクサフィル錠、ノクサフィル点滴静注)を併用した場合、ベネトクラクスの血中濃度が上昇し、腫瘍崩壊症候群を引き起こす可能性が明らかになったため「併用禁忌」とする―。

またPCI適用となる虚血性心疾患治療に用いる「クロピドグレル硫酸塩」(プラビックス錠ほか)と「プラスグレル塩酸塩」(エフィエント錠)について、アスピリンとの併用は「抗血小板薬二剤併用療法期間」とし、その後は国内外の最新ガイドライン等を参考にすることを求める―。

また重症筋無力症の治療などに用いる「エクリズマブ」(ソリリス点滴静注)の使用中に重篤な感染症を引き起こす可能性があるので留意が必要である―。

厚生労働省は12月8日に通知「『使用上の注意』の改訂について」を発出し、こうした点について製薬メーカーに改訂を指示するとともに、医療現場に対し注意喚起を行いました(厚労省のサイトはこちら)。



(1)虚血性脳血管障害後の再発抑制や、経皮的冠動脈形成術(PCI)適用の虚血性心疾患の治療、末梢動脈疾患における血栓・塞栓形成の抑制などに用いる「クロピドグレル硫酸塩」(販売名:プラビックス錠25mg、同錠75mg、ほか後発品多数)

▽「PCI適用の虚血性心疾患」治療に用いる場合には、アスピリンとの併用は「抗血小板薬二剤併用療法期間」とし、その後は国内外の最新ガイドライン等を参考にすること(従前は常にアスピリンとの併用が求められていた)



(2)経皮的冠動脈形成術(PCI)適用の虚血性心疾患の治療に用いる「プラスグレル塩酸塩」(販売名:エフィエント錠2.5mg、同錠3.75mg、同錠5mg、同錠20mg、同OD錠20mg)

▽「PCI適用の虚血性心疾患」治療に用いる場合には、アスピリンとの併用は「抗血小板薬二剤併用療法期間」とし、その後は国内外の最新ガイドライン等を参考にすること(従前は常にアスピリンとの併用が求められていた)



(3)再発または難治性の慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)の治療に用いる「ベネトクラクス」(販売名:ベネクレクスタ錠10mg、同錠50mg、同錠100mg)

▽新たな【禁忌】患者:ポサコナゾール(真菌症治療薬、販売名「ノクサフィル」)を投与中の患者

▽新たな【併用禁忌】【併用注意】:ポサコナゾール(真菌症治療薬、販売名「ノクサフィル」)(本剤の血中濃度が上昇し、「腫瘍崩壊症候群」の発現が増強されるおそれあり)



(4)真菌症治療薬の「ポサコナゾール」(販売名:ノクサフィル錠100mg、ノクサフィル点滴静注300mg)

▽新たな【禁忌】患者:再発または難治性の慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)の治療に用いる「ベネトクラクス」(販売名「ベネクレクスタ」)を投与中の患者

▽新たな【併用禁忌】【併用注意】:「ベネトクラクス」(販売名「ベネクレクスタ」)(同剤の血中濃度が上昇し、「腫瘍崩壊症候群」の発現が増強されるおそれあり)



(5)発作性夜間ヘモグロビン尿症における溶血抑制や、免疫グロブリン大量静注療法・血液浄化療法による症状の管理が困難な全身型重症筋無力症の治療などに用いる「エクリズマブ(遺伝子組換え)」(販売名:ソリリス点滴静注300mg)

▽新たな【重大な副作用】:重篤な感染症(播種性淋菌感染症、肺炎球菌感染、インフルエンザ菌感染などの重篤な感染症が現れることがある)

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