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「病院・クリニック間の医師偏在解消」「ベテラン医師ターゲットに据えた医師偏在解消」など進めよ—第8次医療計画検討会(2)

2022.8.30.(火)

2024年度からの第2期医師確保計画(第8次医療計画の一部となる)に向けて、制度見直し論議が進められている。その議論においては、「病院とクリニック(診療所)との医師偏在解消」や「ベテラン医師をターゲットに据えた医師偏在解消対策の強化」「地域医療構想の実現と合わせた医師偏在解消」を重視していくべきである—。

8月25日に開催された「第8次医療計画に関する検討会」(以下、検討会)では、こういった議論も行われました。同日には、病院薬剤師や訪問看護に従事する看護師、特定行為研修を修了した看護師の育成・確保に関する議論も行われています。

8月25日開催された「第13回 第8次医療計画等に関する検討会」

「地域医療構想の実現」と「医師偏在解消」とを一体的に議論していくべき

医療計画は、「地域医療提供体制の短期・中期的な設計図」です。そこには、▼一定の医療を完結できる地域(医療圏)をどう設定するか▼医療圏におけるベッド数をどう考えるか(基準病床数)▼地域医療構想(高度急性期・急性期・回復期・慢性期等の機能ごとの必要病床数など)の実現に向けてどのような方策をとるか▼5疾病(がん、脳卒中、心血管疾患、糖尿病、精神病)・6事業(救急、災害、へき地、周産期、小児、感染症)+在宅医療について、どのように対策を進め、どのような目標値を設定するか▼医師確保をどのように進めるか▼効率的かつ効果的な外来医療提供体制をどのように構築するか—などを記載します。

このうち「医師確保」については、検討会の下部組織である「地域医療構想及び医師確保計画に関するワーキンググループ」(以下、地域医療構想・医師確保計画WG)で具体的な検討が進められています。

まず医師確保計画の大枠を振り返っておきましょう。る「医師の地域偏在・診療科偏在の解消」に向け、都道府県で「3年を1クールとする医師確保計画」を立て、以下のような流れで医師確保に向けた取り組みを進めていきます(関連記事はこちらこちら)。

(1)地域の医師確保状況を精緻な指標(医師偏在指標)を用いて相対化(言わば順位付け)し、2次医療圏を▼医師多数区域(医師偏在指標に照らし上位3分の1)▼中間の区域▼医師少数区域(同下位3分の1)—に3区分する

(2)地域の区分に応じた「医師確保計画」(例えば下記のイメージ)を作成する

【医師確保に関する方針】
▼医師多数区域:圏域外からの医師確保は行わず、逆に医師少数区域に医師を派遣する
▼中間の区域:圏域内に「医師少数の地域」がある場合など、必要に応じて他の2次医療圏からの医師派遣等を受ける
▼医師少数区域:医師多数の区域(他の2次医療圏)から医師派遣等を受ける

【目標医師数】
▼2次・3次医療圏ごとに「計画満了時点」(つまり3年後)に確保すべき医師数を算出する

【具体的な施策】
▼「地域枠を●名確保する」「医師派遣を●名受けるよう調整する」などの施策を明示する

医師確保計画に基づく医師偏在対策の大枠(地域医療構想・医師確保計画WG3 220511)

医師多数区域では、偏在の助長を防ぐために、「他地域からの医師派遣など」を医師確保計画に盛り込むことはできない(好ましくない)(その1、3次医療圏)

医師多数区域では、偏在の助長を防ぐために、「他地域からの医師派遣など」を医師確保計画に盛り込むことはできない(好ましくない)(その1、2次医療圏)



この計画を第1期(2020-23年度)→第2期(2024-26年度)→第3期(2027-29年度)・・・と進め、段階的に、しかし強力に「医師多数区域」から「医師少数区域」への医師移動を促すなどし、「地域偏在を2036年度に解消する」ことを目指しています。

2024年度からの第2期医師確保計画(第8次医療計画の一部となる)に向けて、地域医療構想・医師確保計画WGでは、次のような議論が行われてきています。

▽医師偏在指標について、受療率などの見直しを行ってはどうか(関連記事はこちら

▽医師少数スポットの設定方法などを見直してはどうか(関連記事はこちら

▽目標医師数の設定方法などを見直してはどうか(関連記事はこちら

▽医師確保方針・地域枠などについて、設定方法の工夫を行ってはどうか(関連記事はこちら

▽産科、小児科の目標医師数について精緻化を図るなどしてはどうか(関連記事はこちら

▽医師確保計画の効果測定方法について工夫を行ってはどうか(関連記事はこちら

▽医師の派遣調整、寄附講座を推進してはどうか(関連記事はこちら



こうした状況を踏まえて検討会では、▼病院・クリニック間の医師偏在解消もしっかりと進めるべき(加納繁照構成員:日本医療法人協会会長、大屋祐輔構成員:全国医学部長病院長会議理事)▼医師偏在指標には様々な問題点が指摘されており、これを金科玉条のごとく使用すべきではない。限定的に活用すべき(織田正道構成員:全日本病院協会副会長)▼医師確保と地域医療構想実現とをセットで進めていくべき(河本滋史構成員:健康保険組合連合会専務理事)▼専攻医をはじめとする若手医師に頼る偏在対策は限界に来ており、ベテラン医師をターゲットに据えた偏在対策を充実・強化すべき(山口育子構成員:ささえあい医療人権センターCOML理事長)—などの意見・要望が出ています。

今後、これらの意見も勘案して地域医療構想・医師確保計画WGで、より詳細な第2ラウンド論議を進めていきます。早ければ年内にも「医師確保計画の見直し内容」が固められる見込みです。



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新型コロナを契機に、地域医療構想の実現・医師偏在の解消・医師等の働き方改革を加速化せよ―社保審・医療部会

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75歳以上の医療費は2割負担、紹介状なし外来患者の特別負担を200床以上一般病院に拡大―全世代型社会保障検討会議



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2036年の医療ニーズ充足には、毎年、内科2946名、外科1217名等の医師養成が必要―医師需給分科会(3)
2036年には、各都道府県・2次医療圏でどの程度の医師不足となるのか、厚労省が試算―医師需給分科会(2)
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「将来においても医師少数の都道府県」、臨時定員も活用した地域枠等の設置要請が可能―医師需給分科会(3)
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将来、地域医療支援病院の院長となるには「医師少数地域等での6-12か月の勤務」経験が必要に―医師需給分科会
入試要項に明記してあれば、地域枠における地元の「僻地出身者優遇」などは望ましい―医師需給分科会(2)
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【GHCからのお知らせ】「ポストコロナに生き残る公立病院」となるためには

公立病院の新たな改革プラン策定は延期、ただし現行プラン進捗状況を2020年度中に点検・評価せよ―総務省

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