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病床機能報告 病床ユニット

2024年度改定で「実効性のある医療・介護連携」重視、介護サイドから連携の求めがあった場合、医療機関は相談にのってほしい—厚労省

2024.7.9.(火)

2024年度の診療報酬・介護報酬改定では「実効性のある医療・介護連携」に向けた報酬見直しが行われた。医療機関においては、介護施設・事業所等から連携の求めがあった場合には、積極的に相談にのってあげてほしい—。

厚生労働省は7月5日に事務連絡「令和6年度介護報酬改定等における高齢者施設等と医療機関との連携等に係る内容の周知及び協力について」を示し、医療機関にこうした点を依頼しました。

介護サイドからの連携の求めがあった場合、医療機関は積極的に相談にのってほしい

2024年度の診療報酬改定介護報酬改定では「医療・介護連携」促進に向けた手当が行われました。例えば介護報酬側で「地域包括ケア病棟などを持つ医療機関を連携先医療機関とし、必要な往診・訪問診療・入院体制を構築する」ことが運営基準に定められ、診療報酬側で「連携先施設への往診等を別途評価する」などの手当てが行われました(関連記事はこちら)。



医療・介護連携の重要性・必要性については改めて述べるまでもなく、こうした報酬上の手当てが強力なインセンティブになると期待されます。厚労省は、報酬上の手当ても活用しながら、実効性のある医療・介護連携が進むよう、次のような点を医療機関等に要請しています。

(1)高齢者施設等と協力医療機関との連携
▼2024年度介護報酬改定で、介護保険施設等(介護老人福祉施設、地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護、介護老人保健施設、介護医療院)について、施設内で対応可能な医療の範囲を超えた場合に、協力医療機関との連携の下でより適切な対応を行う体制を確保する観点から、入所者の病状の急変時等に、相談や診療を行う体制を常時確保した協力医療機関及び緊急時に原則入院できる等の体制を確保した協力医療機関を定めていただくこととした(2027年3月末までに定めることを義務化)。また、特定施設入居者生活介護、地域密着型特定施設入居者生活介護、及び認知症対応型共同生活介護については、同様の対応を努力義務とした

▽医療機関(在宅療養支援病院、在宅療養支援診療所、地域包括ケア病棟を持つ200床未満医療機関、在宅療養後方支援病院などの在宅医療を支援する地域の医療機関)は、高齢者施設等が早期に協力医療機関との連携体制を構築できるよう、高齢者施設等から「協力医療機関としての連携の求め」があった場合には、これらの内容を理解し、可能な限り協議に応じてほしい

▽2024年度介護報酬改定では、高齢者施設等と協力医療機関との間で入所者の急変時等に備えた平時からの連携を強化するため、入所者の病歴等の情報共有や急変時等における対応の確認等を行う会議を定期的に開催することを評価する【協力医療機関連携加算】を創設している。これらも活用して、高齢者施設等と協力医療機関との間で実効性のある連携体制を構築してほしい

【2024年度介護報酬での主な対応】
▽(地域密着型)特定施設入居者生活介護、認知症対応型共同生活介護について、施設等での対応可能な範囲を超えた医療ニーズに対し「協力医療機関との連携の下で適切な対応が行われる」よう、在宅医療を担う医療機関や在宅医療を支援する医療機関等と実効性のある連携体制を構築するための対応を求める(関連記事は(関連記事はこちら
▼「利用者の病状急変が生じた場合等に医師・看護職員が相談対応を行う体制を常時確保している」「診療の求めがあった場合に、診療を行う体制を常時確保している」ことを満たす協力医療機関を定める努力義務を課す
▼1年に1回以上、協力医療機関との間で「利用者の病状急変が生じた場合等の対応」を確認するとともに、協力医療機関名などを保険者に提出する義務を課す
▼利用者が協力医療機関等に入院した後に病状が軽快し、退院が可能となった場合には「速やかに再入居させる」努力義務を課す

▽介護老人福祉施設、介護老人福祉施設入所者生活介護、介護老人保健施設、介護医療院について、施設等での対応可能な範囲を超えた医療ニーズに対し「協力医療機関との連携の下で適切な対応が行われる」よう、在宅医療を担う医療機関や在宅医療を支援する医療機関等と実効性のある連携体制を構築するための対応を求める(関連記事は(関連記事はこちら
▼「利用者の病状急変が生じた場合等に医師・看護職員が相談対応を行う体制を常時確保している」「診療の求めがあった場合に、診療を行う体制を常時確保している」「入所者の病状急変が生じた場合等に、施設の医師、協力医療機関その他の医療機関の医師が診療を行い、入院を要すると認められた入所者の入院を原則として受け入れる体制を確保している」ことを満たす協力医療機関(3つ目の要件は病院のみ)を定める義務を課す
▼複数の医療機関を定めることにより要件を満たすこととしても差し支えない
▼3年間の経過措置を置き、併せて連携体制に係る実態把握を行うとともに必要な対応を検討する
▼1年に1回以上、協力医療機関との間で「利用者の病状急変が生じた場合等の対応」を確認するとともに、協力医療機関名などを保険者に提出する義務を課す
▼利用者が協力医療機関等に入院した後に病状が軽快し、退院が可能となった場合には「速やかに再入居させる」努力義務を課す

介護施設等と医療機関との連携関係構築(社保審・介護給付費分科会(6)11 240122)



▽認知症対応型共同生活介護、介護老人福祉施設、地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護、介護老人保健施設、介護医療院について、「入所者の現病歴等の情報共有を行う会議」を定期的に開催することを新たに設ける【協力医療機関連携加算】として評価する(関連記事はこちら

▽(地域密着型)特定施設入居者生活介護について、【医療機関連携加算】を【協力医療機関連携加算】と名称変更し、要件に「入所者の現病歴等の情報共有を行う会議」の定期的開催を追加する(関連記事はこちら

【(地域密着型)介護老人福祉施設、介護老人保健施設、介護医療院】
▼協力医療機関が3要件((1)入所者等の病状が急変した場合等に医師・看護職員が相談対応を行う体制を常時確保している(2)施設等からの診療の求めがあった場合に診療を行う体制を常時確保していること(3)入所者等の病状が急変した場合等で、入院を要すると認められた入所者等の入院を原則として受け入れる体制を確保している—、以下同じ)を満たす場合:2024年度は1か月あたり100単位、2025年度以降は同じく50単位(新設)
▼それ以外の場合:1か月あたり5単位(新設)

【(地域密着型)特定施設入居者生活介護】
▼協力医療機関が3要件を満たす場合:1か月あたり100単位(現在は同じく80単位)
▼それ以外の場合:1か月あたり40単位(現在は同じく80単位)

【認知症対応型共同生活介護】
▼協力医療機関が3要件を満たす場合:1か月あたり100単位(新設)
▼それ以外の場合:1か月あたり40単位(新設)

介護施設等と協力医療機関と定期会議を評価する【協力医療機関連携加算」(社保審・介護給付費分科会(6)12 240122)



▽介護老人保健施設、介護医療院の【退所時情報提供加算】について、▼「入所者が医療機関へ退所した際、生活支援上の留意点や認知機能等に係る情報を提供した場合」を評価する新区分を設ける▼入所者が居宅に退所した際に「退所後の主治医に診療情報を情報提供することを評価する」区分について、医療機関への退所の場合と同様に「生活支援上の留意点等の情報提供を行う」ことを算定要件に加える—(関連記事はこちら

▽介護老人福祉施設等、特定施設入居者生活介護等、認知症対応型共同生活介護について、「入所者または入居者が医療機関へ退所した際、生活支援上の留意点等の情報提供を行う」ことを新たに設ける【退所時情報提供加算】(1回あたり250単位)で評価する(関連記事はこちら

介護施設等から医療機関への入院における情報連携の評価充実(社保審・介護給付費分科会(6)13 240122)



▽介護老人福祉施設、地域密着型介護老人福祉施設入居者生活介護について、「施設等があらかじめ定める緊急時等における対応方法」を配置医師・協力医療機関の協力を得て定めることを義務化する。また、1年に1回以上、配置医師・協力医療機関の協力を得て、必要に応じて緊急時等における対応方法の変更を行うことを義務化する(関連記事はこちら

特養ホームの緊急時対応(社保審・介護給付費分科会(6)14 240122)



▽介護老人保健施設の【初期加算】について、地域医療情報連携ネットワーク等のシステムや、急性期病床を持つ医療機関の入退院支援部門を通して「当該施設の空床情報の定期的な情報共有等を行い、入院日から一定期間内に医療機関を退院した者を受け入れる」ことを評価する新区分を設ける(関連記事はこちら

【加算(I)】(新設、1日につき60単位)
(要件)
次に掲げる基準のいずれかに適合する老健施設において、急性期医療機関の一般病棟への入院後30日以内に退院し老健施設に入所した者について、1日につき所定単位数を加算する(加算(II)を算定している場合は算定不可)
▼空床情報について、地域医療情報連携ネットワーク等を通じ地域医療機関に定期的に情報共有している
▼空床情報について、自施設のウェブサイトに定期的に公表するとともに、急性期医療を担う複数医療機関の入退院支援部門に定期的に情報共有を行う

【加算(II)】(現行どおり、1日につき30単位)
(要件)
入所日から起算して30日以内の期間、1日につき所定単位数を加算する(加算(I)を算定している場合は算定不可)

老健施設での医療機関からの患者受け入れ推進(社保審・介護給付費分科会(6)15 240122)



(2)高齢者施設等における感染症対策の向上に向けた医療機関の協力
▼高齢者施設等で感染症が発生した場合は、感染者の対応を行う医療機関と連携しながら感染者の療養を行うこと、他の入所者への感染拡大を防止することが求められるため、2024年度介護報酬改定では▼新興感染症等の発生時等に感染者の診療等を行う第2種協定指定医療機関と連携し、新興感染症発生時等における対応を取り決めることの努力義務化▼高齢者施設等における平時からの感染対策の実施や、感染症発生時に感染者の対応を行う医療機関との連携体制を評価する【高齢者施設等感染対策向上加算】創設—などを行った

▽第2種協定指定医療機関として都道府県と協定を締結した医療機関においては、高齢者施設等から連携の求めがあった際には、可能な限り協議に応じてほしい

▽診療報酬の【感染対策向上加算】を届け出た医療機関等においては、高齢者施設等から研修への参加や感染制御等に係る実地指導の求めがあった場合には、当該高齢者施設等と合同での実施や、現地に赴いての感染対策に関する助言に協力してほしい(関連記事はこちら

高齢者施設等感染対策向上加算の概要



(3)リハビリテーションにおける医療介護連携の推進
▼リハビリにおける退院時の情報連携を促進し、退院後早期に連続的で質の高いリハビリテーションを実施できるようにするために、2024年介護報酬改定で▼リハビリ事業所において、医療機関のリハビリテーション実施計画書等の入手義務化▼医療機関の退院前カンファレンスに、リハビリ事業所の医師等が参加した場合の評価(退院時共同指導加算)創設—を行った。

▽医療機関でリハビリを受けた者が、退院後、介護保険リハビリを利用する際には、リハビリ事業所へリハビリ実施計画書を提供するとともに、退院前カンファレンス開催の際には、リハビリ事業所へ積極的に声かけをしてほしい

【2024年度介護報酬改定での主な対応】
▽訪問リハビリ、通所リハビリの【リハビリテーションマネジメント加算】について、▼口腔アセスメント・栄養アセスメントを行う▼ リハビリ計画等のリハビリ・口腔・栄養情報を関係職種の間で一体的に共有(必要に応じてLIFE情報を活用)▼共有した情報を踏まえ、リハビリ計画の必要な見直しを行い、見直し内容を関係職種で共有する—ことを評価する新区分を設けるなど、加算区分を整理する(関連記事は(関連記事はこちらこちら

訪問・通所リハ【リハビリマネジメント加算】の見直し1(社保審・介護給付費分科会(7)1 240122)

訪問・通所リハ【リハビリマネジメント加算】の見直し2(社保審・介護給付費分科会(7)2 240122)

訪問・通所リハ【リハビリマネジメント加算】の見直し3(社保審・介護給付費分科会(7)3 240122)

訪問・通所リハ【リハビリマネジメント加算】の見直し4(社保審・介護給付費分科会(7)4 240122)



▽訪問リハビリ・通所リハビリにおいて、「入院中にリハビリを受けていた利用者に対し退院後の介護保険リハビリ計画を作成するに当たり、入院中に医療機関が作成したリハビリ実施計画書を入手し、内容を把握する」ことを義務付ける(関連記事はこちらこちら

医療・介護リハビリ連携確保1(社保審・介護給付費分科会(6)2 240122)



▽訪問リハビリ・通所リハビリにおいて、「医療機関からの退院後に介護保険リハビリを行う際、リハビリ事業所の理学療法士等が医療機関の『退院前カンファレンス』に参加し、共同指導を行う」ことを新たに設ける【退院時共同指導加算】(1回600単位)で評価する(関連記事はこちらこちら

医療・介護リハビリの連携確保2(社保審・介護給付費分科会(6)3 240122)



▽居宅介護支援、介護予防支援(訪問リハビリ、通所リハビリ)について、ケアマネジャーがケアプランに通所・訪問リハビリを位置づける際に意見を求める「主治の医師等」の中に「入院中の医療機関の医師」を含むことを明確化する(関連記事はこちらこちら

リハビリを含むケアプラン作成において、主治医に「入院中の医療機関の医師」が含まれることを明確化(社保審・介護給付費分科会(7)13 240122)



この点について日本在宅療養支援病院連絡協議会の鈴木邦彦会長は「介護サイドからのアクションは難しい部分もあり、医療サイドから介護施設等へ連携を持ち掛けることが重要である」との考えを示しています(関連記事はこちら)。



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