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新型コロナ感染防止策とる訪問看護、訪看ステーションで特別管理加算、医療機関で在宅移行管理加算を算定可―厚労省

2020.4.27.(月)

小児の集中治療室においても、新型コロナウイルスに感染した重症患者を受け入れた場合には、入院料の点数を2倍とし、あわせて看護配置に応じて【二類感染症患者入院診療加算】の3-4倍の報酬算定を認める―。

ECMOが必要な患者等では、【特定集中治療室管理料】を15日を超えて算定することが可能となるが、その場合「8日以降14日以内」の点数を算定することになる―。

一般病棟等では、看護師の「月平均夜勤時間」要件が規定されているが、新型コロナウイルス感染症の影響で月の途中に病床数・病棟数を変更した場合には、夜勤時間の計算が困難となるため「勤務状況等について十分に把握し、勤務実績に係る記録を保管しておく」ことで差し支えない―。

訪問看護について、必要な新型コロナウイルス感染防止対策を行っている場合には、訪問看護ステーションでは【特別管理加算】(2500円)を、医療機関では【在宅移行管理加算】(250点)】を算定可能―。

厚生労働省は4月24日に事務連絡「新型コロナウイルス感染症に係る診療報酬上の臨時的な取扱いについて(その14)」を示し、こういった点を明確にしました(厚労省のサイトはこちら)。

一般病棟等で「夜勤時間算出が困難」な場合、勤務状況の把握・記録で差し支えない

新型コロナウイルスの猛威が衰えを知らない状況の中、政府は「感染拡大防止」と「医療の確保」「経済対策」などが重大な対策の柱となっています。

医療の確保に関しては、2月25日の「新型コロナウイルス感染症対策の基本方針」において、▼患者数増等を見据え、医療機関における病床や人工呼吸器等の確保を進める▼患者数が大幅に増えた状況では、一般医療機関の外来で、診療時間や動線を区分するなどの感染対策を講じた上で、新型コロナウイルス感染疑い患者を受け入れる▼高齢者や基礎疾患を有する者では、重症化しやすいことを念頭におき、より早期・適切な受診につなげる▼風邪症状がない高齢者や基礎疾患を有する者等に対する継続的な医療・投薬等については、感染防止の観点から、「電話による診療等により処方箋を発行する」など、極力、医療機関を受診しなくてもよい体制を構築する―などの考えを明確化し、患者数拡大に合わせて順次、この基本方針の具体化が進められています。

診療報酬上の柔軟措置・特例も行われてきており、例えば、新型コロナウイルス感染症患者等を受け入れた医療機関の負担を考慮した、次のような点数算定が可能となっています。

●外来、在宅医療で、新型コロナウイルス感染症患者および疑い患者を診療した場合
→通常の点数(初診料や再診料、外来診療料)に加えて【院内トリアージ実施料】を算定可能(1回につき+300点)
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●一般病棟等で、軽症の新型コロナウイルス感染症患者(確定患者のみ)を入院させた場合
→入院基本料等に加えて【救急医療管理加算】(1日につき+950点)・【二類感染症患者入院診療加算】(1日につき+250点)を算定可能(都合+1200点となる)
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●一般病棟で、中等症の新型コロナウイルス感染症患者(確定患者のみ)を入院させた場合
→入院基本料等に加えて【救急医療管理加算】×2(1日につき1900点)・【二類感染症患者入院診療加算】(1日につき+250点)を算定可能(都合+2150点となる)
(関連記事はこちら

●ICU等で、重症の新型コロナウイルス感染症患者(確定患者のみ)を入院させた場合
→ICU等の入院料×2+【二類感染症患者入院診療加算】×4(または2)(例えば【特定集中治療室管理料1】のユニットでは、都合+1万5211点となる)
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4月24日開催の中央社会保険医療協議会・総会では「在宅医療」や「臨時の医療施設」における診療報酬対応の方向も決定。これらも踏まえて、厚労省が医療現場の疑問に答える形で事務連絡を示したものです。「在宅医療」等に関する柔軟措置・特例の大枠はすでにGem Medでお伝えしており、本稿ではそれ以外の事項に注目してみます。

〇ICU等
▽重症の新型コロナウイルス感染症患者を受け入れる集中治療室等について、▼急性血液浄化(腹膜透析を除く)を必要とする状態、急性呼吸窮迫症候群または心筋炎・心筋症のいずれかに該当する患者については21日▼体外式心肺補助(ECMO)を必要とする状態の患者については35日―まで【特定集中治療室管理料等】を算定できることとされたが、この場合、15日目以降は「8日以上14日以内の期間」の点数を算定する

▽「新型コロナウイルス感染症患者の受入れ等のために【特定集中治療室管理料】等と同等の人員配置とした病棟」では、簡易な報告で【特定集中治療室管理料】等を算定できることとされたが、この場合、▼重症度、医療・看護必要度やSOFAスコアの測定は不要▼施設基準・算定要件を満たせば各入院料の「注」に規定する加算(例えば【特定集中治療室管理料】における【小児加算】など)が算定可能(簡易な報告で、施設基準を届け出る)▼入院基本料等加算について、それぞれの施設基準・算定要件を満たせば算定可能(通常どおり施設基準を届け出る)▼【ハイケアユニット入院医療管理料】については、特例的に「病床数の上限」超過を認める―こととする

▽重症の新型コロナウイルス感染症患者を受け入れる小児の集中治療室等について、次の点数を算定する(一般の集中治療室等と同じく2倍の点数算定が可能)こととし、【脳卒中ケアユニット入院医療管理料】【小児特定集中治療室管理料】【新生児特定集中治療室管理料】【総合周産期特定集中治療室管理料】【新生児治療回復室入院医療管理料】においても、算定可能日数を▼急性血液浄化(腹膜透析を除く)を必要とする状態、急性呼吸窮迫症候群または心筋炎・心筋症のいずれかに該当する患者については21日▼体外式心肺補助(ECMO)を必要とする状態の患者については35日―とする

小児の集中治療室等で重症の新型コロナウイルス感染症患者を受け入れた場合には入院料を2倍とする(新型コロナ診療報酬対応14 200424)



▽重症の新型コロナウイルス感染症患者を受け入れる小児の集中治療室等について、「医療従事者の感染リスクを伴う診療に係る評価」として、▼【脳卒中ケアユニット入院医療管理料】【新生児特定集中治療室管理料】【総合周産期特定集中治療室管理料】を算定する病棟では、【二類感染症患者入院診療加算】の100分の300(3倍)に相当する点数「750点」▼【小児特定集中治療室管理料】を算定する病棟では、同じく100分の400(4倍)に相当する点数「1000点」―をそれぞれ算定可能とする

▽【新生児治療回復室入院医療管理料】【小児入院医療管理料】でも、新型コロナウイルス感染症患者を受け入れる小児の集中治療室等について、「医療従事者の感染リスクを伴う診療に係る評価」として【二類感染症患者入院診療加算】を算定できる



〇入院基本料、入院基本料等加算関係
▽一般病棟入院基本料等の「月平均夜勤時間数」について、通常は「同一入院基本料を算定する病棟全体で算出する」こととなる。ただし、「新型コロナウイルス感染症に係る診療報酬上の臨時的な取扱いについて(その12)」(4月18日付事務連絡)によって、月の途中から「病床数」「病棟数」を変更した場合には、当該月における月平均夜勤時間数の算出は困難なことや、「新型コロナウイルス感染症に係る診療報酬上の臨時的な取扱いについて」(2月14日付事務連絡)等で、「当面、月平均夜勤時間数について1割以上の一時的な変動があった場合でも、変更の届け出を行わなくてよい」とされていることから、「勤務状況等について十分に把握し、勤務実績に係る記録を保管しておく」ことで差し支えない

▽新型コロナウイルス感染症患者の受入れ等のために、休棟していた病棟を改めて使用する場合であっても、【看護職員夜間配置加算】【病棟薬剤業務実施加算】などを取得するためには、各病棟において必要な人員配置等を行う必要がある。また新型コロナウイルス感染症患者の受入れ等により休棟となる病棟については、人員配置等要件を満たす必要はない。【病棟薬剤業務実施加算】における「病棟薬剤業務の実施時間の要件」についても同様

▽【病棟薬剤業務実施加算】について、新型コロナウイルス感染拡大防止のために薬剤師等の病棟での滞在時間を制限している場合に施設基準(直近1か月の実施時間が合算して1週間につき20時間相当に満たない病棟があってはならない)を満たせなくなったとして、当面の間、直ちに施設基準の変更の届け出を行う必要はない



〇電話・情報通信機器を用いた診療
▽【小児科外来診療料】【小児かかりつけ診療料】の施設基準を届け出ている医療機関において、6歳未満の乳幼児・未就学児に対して、初診から電話や情報通信機器を用いた診療により診断や処方をする場合には「214点」(初診料の注2)を算定する(参照「新型コロナウイルスの感染拡大に際しての電話や情報通信機器を用いた診療等の時限的・特例的な取扱いについて」(4月10日付事務連絡))。医薬品の処方、ファクシミリ等での処方箋情報を送付する場合は、【調剤料】【処方料】【処方箋料】【調剤技術基本料】【薬剤料】を算定できる(関連記事はこちら

▽医療機関で検査等を実施し、後日、電話や情報通信機器を用いて「検査結果等の説明」「療養上必要な指導」「今後の診療方針の説明」などを行った場合でも、電話等再診料を算定できる



〇在宅医療、訪問看護等
▽新型コロナウイルス感染患者、疑い患者に対して往診等を実施する場合に、必要な感染予防策を講じた上で当該患者の診療を行った場合には【院内トリアージ実施料】を算定できる。感染予防策として、「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き・第1版」に従うこと

▽新型コロナウイルスに関連して、自治体等の要請に基づき外出を自粛している者であって主治医の診察の結果、継続的な訪問看護が必要であるものとして指示書が発行され、訪問看護ステーションの看護師等が継続的に宿泊施設に訪問看護を行った場合に【訪問看護療養費】を算定できる。医療機関から訪問看護・指導を実施した場合についても同様に訪問看護・指導に係る報酬を算定できる

▽新型コロナウイルス感染症の利用者、疑い利用者に対して、利用者の状況を主治医に報告し、主治医から感染予防の必要性についての指示を受けた上で、必要な感染予防策を講じて当該利用者の看護を行った場合、訪問看護ステーションでは【特別管理加算】(2500円)を、医療機関では【在宅移行管理加算】(250点)を、1か月に1回算定できる
・【特別管理加算】を、新型コロナウイルス感染症の利用者、疑い利用者に対して「のみ」算定する訪問看護ステーションでは、施設基準を満たすものと見直し、届け出は不要とする。
・すでに【特別管理加算】【在宅移行管理加算】を算定している利用者については、当該加算を「別途、1か月に1回」算定できる
・こうした場合、訪問看護ステーションにおいて、訪問看護記録書に「主治医の指示内容」「実施した感染予防策」について記録を残す。またレセプトの「心身の状態」欄に、新型コロナウイルス感染症の対応である旨を記載する

▽介護保険の【居宅療養管理指導費】【介護予防居宅療養管理指導費】(医師や薬剤師による指導管理を評価する介護報酬)を算定している患者について、新型コロナウイルス感染を懸念した患者等からの要望等により、電話や情報通信機器を用いて必要な薬学的管理指導を行った場合には、▼同一月内に一度も【居宅療養管理指導費】【介護予防居宅療養管理指導費】を算定していない▼前月に、当該患者に【居宅療養管理指導費】【介護予防居宅療養管理指導費】を1回以上算定している―ことを条件に、医療保険の【薬剤服用歴管理指導料】の算定を、月4回(末期がん患者・中心静脈栄養法の対象患者では、週2回かつ月8回)まで認める



〇PCR検査関係
▽医療機関が「新型コロナウイルス感染症のPCR検査が必要である」と判断した患者について、患者の同意を得て、保健所(保健所等に設置される帰国者・接触者相談センターを含む)に必要な情報を文書で提供した場合には、B009【診療情報提供料(I)】(250点)を算定できる(注2の「市町村に準ずるもの」と解する)

▽医療機関が「新型コロナウイルス感染症のPCR検査が必要である」と判断した患者について、保健所(同)に必要な情報を文書で提供するに当たり、「行政検査を行う機関である地域外来・検査センターの都道府県医師会・郡市区医師会等への運営委託等について」(4月15日付事務連絡)の別紙2を用いた場合にも、B009【診療情報提供料(I)】を算定できる

▽宿泊療養・自宅療養をしている新型コロナウイルス感染症患者に対し、医療機関の医師等が往診等を行い「宿泊療養・自宅療養の解除が可能かどうか」の判断を目的として新型コロナウイルス核酸検出を実施した場合は、「退院可能かどうか」の判断を目的として実施した場合と同様に、新型コロナウイルス核酸検出に係る点数を算定できる


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