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「メトトレキサート製剤の過剰投与による骨髄抑制」事故が後を絶たず―医療機能評価機構

2020.10.16.(金)

抗リウマチ剤(メトトレキサート)の過剰投与をしてしまい、患者に骨髄抑制が生じてしまった―。

日本医療機能評価機構が10月15日に公表した「医療安全情報 No.167」から、こうした事例(医療事故)が2015年1月1日から2020年8月31日までの間に7件報告されていることが分かりました(機構のサイトはこちら)。このテーマについては、過去に2度、医療安全情報として注意喚起がなされていますが、類似の事故が後を絶ちません。医療現場において、再度、業務手順の点検などを行う必要があります(関連記事はこちら)。

メトトレキサート製剤の過剰投与による骨髄抑制事故が後を絶たない(医療安全情報167 201015)

メトトレキサート製剤の連日投与は極めて危険、医師・薬剤師は患者に確実な説明を

日本医療機能評価機構は、全国の医療機関から医療事故やヒヤリ・ハット事例(事故には至らなかったものの、「ヒヤリとした、ハッとした」事例)の報告を受け、その内容や背景を詳しく分析し、「事故等の再発防止に向けた提言」等を定期的に行っています【医療事故情報収集等事業】(国立病院や特定機能病院等では報告が義務付けられている)。

さらに事故事例などの中から、「特段の留意が必要と考えられる事例」(繰り返し発生している医療事故など)を毎月ピックアップ。その内容を簡潔にまとめて「医療安全情報」として公表し、医療現場に最大限の注意を払うよう強く呼びかけています。
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ガーゼの体内残存2
ガーゼの体内残存1



10月15日に公表された「医療安全情報No.167」では、「抗リウマチ剤(メトトレキサート)の 過剰投与に伴う骨髄抑制」がテーマとなっています。

ある医療機関において、関節リウマチの70歳代の患者に対しメトトレキサート製剤(リウマトレックスカプセル)が初めて処方されました。医師は、患者に「週1回服用する薬剤である」ことを説明したものの、処方入力時、コメントに「週1回●曜日内服」と記載し忘れてしまいました。保険薬局の薬剤師は、患者から「医師より服用方法の説明を受けた」と聞き、処方箋記載の用量のみを説明して薬剤を交付しました。その際、薬剤の包装シートに服用日の記載はありませんでした。患者はメトトレキサートを7日間連日服用してしまい、2週間後に「軽度の肝障害」と「汎血球減少」のために緊急入院となっています。



また別の医療機関では、関節リウマチのために12年前からメトトレキサート製剤を服用している70歳代の患者に対し、医師がメトトレキサート製剤(メトトレキサートカプセル2㎎週1回8週間分)を院内処方しました。その際、処方箋に「毎週日曜日、朝食後内服」とのコメントを記載しています。しかし、薬剤師が、院内のルールに則った薬袋への記載(赤色で「日曜朝」と記載する)を忘れてしまいました。この患者は認知症のため、家族が薬剤の管理をしていますが、薬袋に曜日記載がなかったため「毎日服用する」と思い込み、患者に連日服用させてしまいました。その後、患者は骨髄抑制を来して入院しています。



上述のとおり「メトトレキサート製剤の過剰投与」事故は従前から発生しており、機構では2007年・2010年にも医療安全情報で注意喚起をしていますが、類似の事故が後を絶ちません。

メトトレキサート製剤は連日服用すると危険性が高いことから、機構では事態を重くみて、▼薬剤師は患者に服用方法を毎回確実に説明する▼患者へ説明する際は、薬剤の服用方法に関する説明用紙等を活用する—ことを強く要請。さらにメトトレキサート製剤を処方・調剤する際、▼医師は「週●回、●曜日」を入力する▼薬剤師は、医師の指示を確認し「週●回、●曜日」を薬袋に記載する—などの取り組みも有効であることを紹介しています。



ぽんすけ2020 MW_GHC_logo

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