Generic selectors
Exact matches only
Search in title
Search in content
Search in posts
Search in pages
2020 診療報酬改定セミナー 2020 診療報酬改定セミナー 運営会社 GLOBAL HEALTH CONSULTING

がん遺伝子パネル検査、米国病理医協会(CAP)の第三者認定を受けた病院・検査機関で実施を―疑義解釈15【2018年度診療報酬改定】

2019.6.6.(木)

 厚生労働省は6月4日に「疑義解釈資料の送付について(その15)」を公表しました(厚労省のサイトはこちら)。

 今般、新たに保険収載された、がんゲノム医療提供のための「遺伝子パネル検査」や、人工椎間板を使用した頸椎椎間板置換について、医療現場の疑問に答えています。

【2018年度診療報酬改定・疑義解釈に関する関連記事】
疑義解釈1の1
疑義解釈1の2
疑義解釈1の3
疑義解釈2
疑義解釈3
疑義解釈4
疑義解釈5
疑義解釈6
疑義解釈7
疑義解釈8
疑義解釈9
疑義解釈11
疑義解釈12
疑義解釈13
疑義解釈14

がん患者に最適な治療法選択するため、遺伝子変異を一括検出する検査を保険収載

 ゲノム(遺伝情報)解析技術が進んでおり、「Aという遺伝子変異の生じているがん患者にはαという抗がん剤投与が効果的、Bという遺伝子変異のある患者にはβとγという抗がん剤の併用投与が効果的である」などといった情報が明らかになってきています。こうしたゲノム情報に基づいた治療法選択が可能になれば、個々のがん患者に対し「効果の低い治療法を避け、効果の高い、最適な治療法を優先的に実施する」ことが可能となり、▼治療成績の向上▼患者の経済的・身体的負担の軽減▼医療費の軽減―などにつながると期待されます。

 我が国においても、産学官が一体的に「がんゲノム医療」を推進すべく、「がんゲノム医療推進コンソーシアム」(共同体)を構築。次のような流れで、がんゲノム医療を提供する仕組みが整ってきています(関連記事はこちらこちらこちら)。

(1)がんゲノム医療を希望する患者に対し、がんゲノム医療中核拠点病院等が十分な説明を行い、同意を得た上で、検体を採取する

(2)検体をもとに、当該病院や衛生研究所などで「遺伝子情報」(塩基配列など)を分析し、その結果を「がんゲノム情報管理センター」(C-CAT)に送付する

(3)中核拠点病院等は、患者の臨床情報(患者の年齢や性別、がんの種類、化学療法の内容と効果、有害事象の有無、病理検査情報など)もあわせてC-CATに送付する

(4)C-CATでは、保有するがんゲノム情報のデータベース(がんゲノム情報レポジトリー・がん知識データベース)に照らし、当該患者のがん治療に有効と考えられる抗がん剤候補や臨床試験・治験情報などの情報を中核拠点病院の専門家会議(エキスパートパネル)に返送する

(5)中核拠点病院等の専門家会議(エキスパートパネル)において、C-CAの解析結果を踏まえて当該患者に最適な治療法を選択し、十分な説明を行った上で、これに基づいた医療を提供する
がんゲノム医療拠点病院等指定要件ワーキンググループ1 190527
がんゲノム医療推進コンソーシアム運営会議2 190308
がんゲノム医療拠点病院等指定要件ワーキング2 190426
 
 
 
 このようにがんゲノム医療を提供するためには、まずがん患者の遺伝子情報を解析し、それをデータベースに照らして、最適な抗がん剤選択等を行う必要があります。今般、複数の遺伝子変異を一括して検出できる検査手法「がん遺伝子パネル検査」が2種類、保険収載されました(6月1日から保険収載)(関連記事はこちらこちらこちら)。

(A)FoundationOne CDx がんゲノムプロファイル

(B)OncoGuide NCC オンコパネル システム

 遺伝子パネル検査を保険診療の中で実施するにあたっては、厚労省がさまざまな「留意事項」を規定していますが(関連記事はこちらこちら)、今般の疑義解釈では、さらに次のような点が明確にされました。

▽遺伝子パネル検査の実施に当たっては、検査の品質・精度確保のために必要な措置を講ずることとし、▼適切な第三者認定を受けた保険医療機関▼適切な第三者認定を受けた衛生検査所(医療機関からの委託)―で実施することが必要であり、「適切な第三者認定」とは、現時点では「米国病理医協会(CAP:College of American Pathologists)の第三者認定」が該当する。今後、新たに適切な認定制度が確認された場合には、改めて厚労省から周知する

▽遺伝子パネル検査で「コンパニオン検査が存在する遺伝子の変異」等が確認された場合には、遺伝子パネル検査後のエキスパートパネル(専門家会議)が、添付文書・ガイドライン・文献等を踏まえて「コンパニオン検査が存在する遺伝子の異常に係る医薬品投与が適切」と判断した場合には、改めてコンパニオン検査を行うことなく当該医薬品を投与してよい

▽遺伝子パネル検査に用いる検体は、3学会ガイダンス(日本臨床腫瘍学会・日本癌治療学会・日本癌学会合同の次世代シークエンサー等を用いた遺伝子パネル検査に基づくがん診療ガイダンス)で▼生検等が可能である場合には、遺伝子パネル検査実施のために必要な検体を採取する▼採取困難な場合は診断時等の保存検体を使用しても良い―とされており、「再生検が困難な場合には、保存検体を使用」してもよい

▽▼遺伝子パネル検査の実施に当たっては、関連団体が定める「インフォームド・コンセント手順書」を遵守し、適切に患者からの同意を取得する▼臨床情報等の提出にあたっては、関連団体が定める「がんゲノム情報レポジトリー臨床情報収集項目一覧表」に則って提出する―ことが求められるが、ここでいう「関連団体」とは、いずれも「がんゲノム医療中核拠点病院等連絡会議」を指す

▽遺伝子パネル検査を実施する医療機関は、「患者の求めに応じて遺伝情報(当該患者のシークエンスデータ(FASTQまたはBAM)および解析データ(VCFまたはXML)等)を患者に提供できる体制を整備する」ことが求められる。ただし、「検査を外部検査機関に委託し、医療機関が当該データを保有していない」など、医療機関から患者へ当該データ等を提供できない場合があるが、この場合、「当該患者へのデータ等提供を外部機関等に委託する」ことが可能である。なお、患者に対し、医療機関が「外部機関等から直接データ等が提供され」点について同意を得なければならない

 新たな検査であり、今後も現場で疑義等が生じると考えられ、都度、厚労省から解釈が示されることになるでしょう。

人工椎間板を使用した頸椎椎間板の置換、K142の1前方椎体固定(3万7240点)を算定

 頚椎症や頚椎椎間板ヘルニアなどの頚椎変性疾患に伴う神経障害に対し、我が国でも「人工椎間板」を用いた治療を行うことが保険診療上、可能になっています。

 この点について今般の疑義解釈では、日本脊椎脊髄病学会・日本脊髄外科学会が定める「頚椎人工椎間板置換術適正使用基準」に従って「人工椎間板を使用し頸椎椎間板置換」を実施した場合には、K142【脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(多椎間又は多椎弓の場合を含む)】の「1前方椎体固定」(3万7240点)を準用して算定することが明確にされています。

 

MW_GHC_logo

 

【関連記事】

がん遺伝子パネル検査等、保険診療上の留意事項を整理―厚労省
がんゲノム医療の推進に向け、遺伝子パネル検査を6月から保険収載―中医協総会(1)
遺伝子パネル検査の保険収載に向けた検討進む、C-CATへのデータ提出等を検査料の算定要件に―中医協総会(1)

新設される【がんゲノム医療拠点病院】要件固まる、3年で100人以上の治験等実績が「望ましい」―がんゲノム医療拠点病院等指定要件ワーキング
新設される「がんゲノム医療拠点病院」、中核病院なみの診療体制を敷きゲノム医療を自院で完結―がんゲノム医療拠点病院等指定要件ワーキング
がんゲノム医療、自分に最適な抗がん剤見つかる可能性は10-20%にとどまることなど説明を―がんゲノム医療推進コンソーシアム運営会議

 
維持期リハビリの介護保険への移行に伴い、リハビリ点数の解釈を明確化―疑義解釈14【2018年度診療報酬改定】
腹腔鏡下子宮悪性腫瘍手術、日本産婦人科学会等の最新指針を遵守せよ―疑義解釈13【2018年度診療報酬改定】
急性白血病等の治療法選択するNUDT15遺伝子検査、例外的に治療開始後にも算定可能―疑義解釈12【2018年度診療報酬改定】
ベンゾジアゼピンの1年処方、全日病研修修了者も通常の処方料・処方箋料を算定可能―疑義解釈11【2018年度診療報酬改定】
【看護夜間体制加算】、夜間の看護補助4時間以上配置は「週3日以上」でよい―疑義解釈9【2018年度診療報酬改定】
看護必要度II、「一覧に記載された薬剤」の後発品も評価対象―疑義解釈8【2018年度診療報酬改定】
看護必要度II、3月・9月中に切り替える場合は実績期間も前倒し可能―疑義解釈7【2018年度診療報酬改定】
一般の病床が満床で差額ベッドのみ空床の場合、懇切丁寧な説明と同意あれば差額ベッド代徴収は従前通り可能―疑義解釈6【2018年度診療報酬改定】
看護必要度II、一覧に記載された薬剤の「類似薬」も評価対象に―疑義解釈5【2018年度診療報酬改定】
看護必要度II、投薬・注射・手術・麻酔の薬剤のみ評価対象―疑義解釈4【2018年度診療報酬改定】
自院で介護保険訪問看護を実施していれば、地域包括1・3の選択基準満たす―疑義解釈3【2018年度診療報酬改定】
7対1病院が急性期一般1を算定する場合、9月までは特段の届け出不要―疑義解釈2【2018年度診療報酬改定】
保険診療上の【オンライン診療料】、実施指針よりも厳格に運用―疑義解釈1【2018年度診療報酬改定】(3)
医療安全のピアレビュー、抗菌薬の適正使用推進を評価する加算を新設―疑義解釈1【2018年度診療報酬改定】(2)
看護必要度IIの詳細、入院時支援加算における専従・専任看護師の規定など解説―疑義解釈1【2018年度診療報酬改定】(1)

外来から入院、退院後の在宅医療までをマネジメントするPFM、さまざまなメリットが!
鈴木医務技監・迫井医療課長がGHC改定セミナーに登壇!「重症患者受け入れ」に軸足を置いた入院報酬に!

200床以上で看護必要度II要件を満たさない場合、急性期一般入院料2・3は届出可能か―厚労省
DPCのEF統合ファイル用いる看護必要度II、選択可能な病院の条件を提示―厚労省

2018年度診療報酬改定、答申内容を一部訂正―厚労省
【2018年度診療報酬改定答申・速報6】がん治療と仕事の両立目指し、治療医と産業医の連携を診療報酬で評価
【2018年度診療報酬改定答申・速報5】在総管と施設総管、通院困難患者への医学管理を上乗せ評価
【2018年度診療報酬改定答申・速報4】医療従事者の負担軽減に向け、医師事務作業補助体制加算を50点引き上げ
【2018年度診療報酬改定答申・速報3】かかりつけ機能持つ医療機関、初診時に80点を加算
【2018年度診療報酬改定答申・速報2】入院サポートセンター等による支援、200点の【入院時支援加算】で評価
【2018年度診療報酬改定答申・速報1】7対1と10対1の中間の入院料、1561点と1491点に設定

ロボット支援手術を、胃がんや肺がん、食道がんなど12術式にも拡大―中医協総会 第384回(1)
2018年度改定、入院料の再編・統合、かかりつけ機能の評価拡充などが柱に―中医協総会 第382回(3)
かかりつけ機能持つ診療所など、初診料の評価アップへ―中医協総会 第382回(2)
7対1・10対1を再編し7つの急性期入院料を新設、重症患者割合が争点―中医協総会 第382回(1)
【2018年度診療報酬改定総点検3】複数医療機関による訪問診療をどこまで認めるべきか
【2018年度診療報酬改定総点検2】ICTの利活用を推進、オンライン診察等の要件はどうなる
【2018年度診療報酬改定総点検1】入院料を再編・統合、診療実績による段階的評価を導入
2018年度改定、年明けからの個別協議に向け各側がスタンスを表明―中医協総会
麻酔科医の術前術後管理の重要性を勘案し、麻酔管理料の評価充実へ―中医協総会 第379回
「専従」要件の弾力運用、非常勤リハビリスタッフの「常勤換算」を認める―中医協総会 第378回
かかりつけ薬剤師の推進目指すが、「かかりつけ」を名乗ることへの批判も―中医協総会 第377回(5)
介護施設を訪問して入所者を看取った場合の医療機関の評価を拡充―中医協総会 第377回(4)
腹膜透析や腎移植、デジタル画像での病理診断などを診療報酬で推進―中医協総会 第377回(3)
療養病棟入院料も再編、20対1看護、医療区分2・3割合50%がベースに―中医協総会 第377回(2)
「入院前」からの外来で行う退院支援、診療報酬で評価―中医協総会 第377回(1)
薬剤9.1%、材料7.0%の価格乖離、診療報酬本体プラス改定も―中医協総会 第376回(3)
退院支援加算2でも、地域連携診療計画加算の算定を可能に―中医協総会 第376回(2)
7対1から療養までの入院料を再編・統合、2018年度は歴史的大改定―中医協総会 第376回(1)
抗菌剤の適正使用推進、地域包括診療料などの算定促進を目指す—第375回 中医協総会(2)
退院支援加算1、「ICT活用した面会」などを弾力的に認める—第375回 中医協総会(1)
安定冠動脈疾患へのPCI、FFR測定などで「機能的虚血」確認を算定要件に—中医協総会374回(1)
地域包括ケア病棟の評価を2分、救命救急1・3でも看護必要度を測定—中医協総会(2)
7対1・10対1基本料を再編・統合し、新たな入院基本料を創設へ―中医協総会(1)
内科などの有床診療所、より柔軟に介護サービス提供可能に―中医協総会(2)
療養病棟入院基本料、2018年度改定で「療養1」に一本化—中医協総会(1)
訪問看護ステーション、さらなる機能強化に向けた報酬見直しを—中医協総会(2)
病院に併設する訪問看護ステーション、手厚く評価をすべきか—中医協総会(1)
診療報酬でも、「同一・隣接建物に住む患者」への訪問で減算などを検討—中医協総会(1)
紹介状なしに外来受診した場合の特別負担、500床未満の病院にも拡大へ—中医協総会(3)
非常勤医師を組み合わせて「常勤」とみなす仕組みを拡大へ—中医協総会(2)
2016年度改定後に一般病院の損益比率は▲4.2%、過去3番目に悪い—中医協総会(1)
保湿剤のヒルドイド、一部に「極めて大量に処方される」ケースも―中医協総会(3)
生活習慣病管理料、エビデンスに基づく診療支援の促進を目指した見直し―中医協総会(2)
ICT機器用いた遠隔診察、対象疾患や要件を絞って慎重に導入を―中医協総会(1)
臓器移植後の長期入院、患者からの「入院料の15%」実費徴収禁止の対象に―中医協総会
要介護者への維持期リハ、介護保険への完全移行「1年延期」へ―中医協総会(2)
回復期リハ病棟のアウトカム評価、次期改定で厳格化すべきか—中医協総会(1)
統合失調症治療薬クロザピン使用促進に向け、精神療養の包括範囲を見直し—中医協総会(2)
向精神薬の処方制限を2018年度改定で強化、薬剤種類数に加え日数も制限へ—中医協総会(1)
医療安全管理部門への「専従医師」配置を診療報酬で評価すべきか―中医協総会(2)
医療体制の体制強化で守れる命がある、妊婦への外来医療など評価充実へ―中医協総会(1)
抗菌薬適正使用に向けた取り組みや医療用麻薬の投与日数をどう考えるか—中医協総会(2)
小児入院医療管理料、がん拠点病院加算と緩和ケア診療加算を出来高評価に—中医協総会
レセプトへの郵便番号記載、症状詳記添付の廃止、Kコードの大幅見直しなど検討—中医協総会
認知症治療病棟でのBPSD対策や入退院支援の在り方などを検討—中医協総会
2018年度から段階的に診療報酬請求事務の効率化や、診療データ活用などを進める—中医協総会
地域包括ケア病棟、「病院の規模」や「7対1の有無」などと関連させた議論に—中医協総会(1)
医療療養2、介護医療院などへの移行に必要な「経過措置」を検討—中医協総会
オンラインでのサービス担当者会議などを可能にし、医療・介護連携の推進を—中医協・介護給付費分科会の意見交換
要介護・維持期リハビリ、介護保険への移行を促すため、診療報酬での評価やめるべきか—中医協・介護給付費分科会の意見交換(1)
複数医療機関による訪問診療を認めるべきか、患者の状態に応じた在宅医療の報酬をどう考えるか—中医協(1)
かかりつけ薬剤師指導料、対象患者は高齢者や多剤処方患者に絞るべきか—中医協総会(2)
生活習慣病の重症化予防、かかりつけ医と専門医療機関・保険者と医療機関の連携を評価―中医協総会(1)
訪問看護、2018年度同時改定でも事業規模拡大などが論点に―中医協・介護給付費分科会の意見交換(2)
医療機関での看取り前の、関係者間の情報共有などを報酬で評価できないか―中医協・介護給付費分科会の意見交換(1)
7対1・10対1入院基本料、看護配置だけでなくパフォーマンスも評価する報酬体系に―中医協総会(1)
主治医機能に加え、日常生活から在宅までを診る「かかりつけ医機能」を評価へ―中医協総会(1)
2018年度診療報酬改定に向け、臨床現場でのICTやAIの活用をどう考えるか―中医協総会(1)
2018年度改定に向け入院医療の議論も始まる、機能分化に資する入院医療の評価を検討―中医協総会(1)
2018年度改定に向けた議論早くも始まる、第1弾は在宅医療の総論―中医協総会