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CT・MRIなどの高額機器、地域の配置状況を可視化し、共同利用を推進―地域医療構想ワーキング(2)

2019.2.4.(月)

 CTやMRIなどの高額医療機器について、性・年齢構成を勘案して地域の配置状況を可視化し、その情報をもとに地域で「共同利用推進」等の協議を進めてほしい―。

 1月30日に開催された「地域医療構想ワーキンググループ」(「医療計画の見直し等に関する検討会」の下部組織、以下、ワーキング)では、こういった方針も固められました。

1月30日に開催された、「第18回 地域医療構想に関するワーキンググループ」

1月30日に開催された、「第18回 地域医療構想に関するワーキンググループ」

 

人口当たりのCT・MRI検査数は多くないが、1台当たり検査数は少なく非効率

 医師偏在対策を議論する厚生労働省の「医師需給分科会」では、「医師が不足している地域がある一方で、都市部では診療所の新規開業が事実上、自由に認められている。これが医師配置の不均衡是正を阻害しているのではないか」という問題意識の下、まず「外来医療提供体制の在り方を地域で議論してもらう」「外来医師が多数の地域において、新規開業する場合には在宅医療等の機能を担ってもらう」方向を固めています(関連記事はこちらこちら)。

前者の、「外来医療提供対の在り方」に関する協議においては、「医療機器の効率的な活用」、より端的に言えば「高額機器の共同利用をどう推進していくか」も重要議題の1つとなります。厚労省の調査によれば、高額医療機器の配置状況が地域でバラついており、「高額機器の台数が多い地域では、1台当たりの検査数が少なく、非効率な利用状況にある」ことが分かっているためです。

人口当たりCT等台数が多い地域では、1台当たりの検査数が少なく、「非効率な利用」となっている可能性が高い

人口当たりCT等台数が多い地域では、1台当たりの検査数が少なく、「非効率な利用」となっている可能性が高い

地域医療構想ワーキング(2)の1 190130
地域医療構想ワーキング(2)の2 190130
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そこで1月30日の地域医療構想ワーキングでは、協議の基礎データを提供するために「高額医療機器の配置状況を可視化する指標」を設定しました。

具体的には、高額医療機器ごとに、地域の性・年齢構成を調整した「人口あたり台数」を指標とします。性・年齢によって検査ニーズが一定程度異なる(CT・MRI検査は後期高齢者でニーズが高く、マンモグラフィ検査は40-50代女性でニーズが高いなど)ためです。
地域医療構想ワーキング(2)の5 190130
 
この指標によって、「●●地域は、全国平均よりも高額医療機器の配置が多い(少ない)」といった評価が可能になります。あわせて、高額医療機器を配置している医療機関をマッピング(地図表示)するなどした情報も提供されます。こうした情報をもとに、高額医療機器ごとに「医療機関が購入する場合には、その機器の『共同利用計画』を作成し、定期的に、地域の協議の場(地域医療構想調整会議などを活用)で、その計画の妥当性などを確認する」ことが求められます。この協議の結果は公表することが必要です。

なお、ここで言う「共同利用」には、「高額機器のない診療所等から、画像診断等が必要な患者を、高額医療機器を持つ病院・診療所に紹介する」ことも含まれ、厚労省は「地域で高額医療機器の配置情報を共有し、効率的な共同利用を進めてほしい」と期待しています。

 
なお、我が国においては、諸外国に比べてCTやMRIなどの高額医療機器が数多く配置されています。しかし、「人口1000人当たりの検査数」に目を移すと、諸外国と比べて突出して多いわけではありません。CT検査数はドイツよりも少ない状況です。

人口当たりのCT等検査数を見ると、我が国が諸外国と比べて突出して多いという状況にはない

人口当たりのCT等検査数を見ると、我が国が諸外国と比べて突出して多いという状況にはない

 
医療被曝などを考えれば、実施可能な検査数には自ずから上限が定まってくるため、決して、我が国において「CT・MRI検査が過剰に実施されている」わけではない点には留意が必要でしょう。織田正道構成員(全日本病院協会副会長)や伊藤伸一構成員(日本医療法人協会会長代行)も、この点を強調しています。

ただし「1台当たりの検査数」を見ると、先進諸国の中では最下位に甘んじており、「共同利用などによる効率的な活用」を進めていくべきでしょう。

我が国(水色)のCT等1台当たり検査数は、諸外国に比べて少なく、非効率であると指摘されている

我が国(水色)のCT等1台当たり検査数は、諸外国に比べて少なく、非効率であると指摘されている

 
 
 この点について中川俊男構成員は、「我が国の健康水準が高い背景には、高額医療機器が多く整備され、疾病の早期発見・早期治療が可能な環境もあると考えられる。また、必要のない(ニーズの小さい)CT・MRIを導入して困るのは、医療機関である(単なるコスト増になってしまう)」とコメントしています。

 
 
 

 

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