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「薬剤耐性の結核感染」、初発の単純ヘルペスウイルス感染」を迅速に診断できる検査方法を保険適用—厚労省

2023.2.2.(木)

1月18日に開催された中央社会保険医療協議会総会で、次の2つの新たな臨床検査について有用性が確認され、保険適用することが承認されました(関連記事はこちら)。

(1)喀痰中の結核菌群rpoB遺伝子、katG遺伝子、inhA遺伝子中の変異を検出(リファンピシン耐性結核菌感染またはイソニアジド耐性結核菌感染の診断を補助)する「結核菌群リファンピシン耐性遺伝子及びイソニアジド耐性遺伝子同時検出」(963点)

(2)皮疹(水疱・膿疱)の内容物、びらん・潰瘍のぬぐい液中の単純ヘルペスウイルス抗原の検出(単純ヘルペスウイルス感染の診断の補助)に用いる「単純ヘルペスウイルス抗原定性(皮膚)」(180点)

これを踏まえ、厚生労働省は1月31日に通知「検査料の点数の取扱いについて」を発出し、保険診療上のルールを明らかにしています(2月1日から適用)。

肝臓の線維化度合を診断補助する「オートタキシン」、検査方法を拡大

まず(1)の検査は、喀痰中の「結核菌群rpoB 遺伝子、katG 遺伝子、inhA 遺伝子中の変異」を検出することで、▼抗菌剤「リファンピシン」(販売名:リファジンカプセル150mgほか)に耐性のある結核菌に感染しているか▼抗菌剤「イソニアジド」(販売名:イスコチン注100mgほか)に耐性のある結核菌に感染しているか—を診断補助するものです。

従来の方法(培養法)では、結果が出るまでに1-5か月程度が必要ですが、この新検査法では「1週間程度」で結果が出るため、迅速に「診断→適切な治療法選択」につなげることが可能です。この有用性を認めた中医協が、保険適用を了承しました。

この中医協決定を受け、厚生労働省はD023【微生物核酸同定・定量検査】の中に、新たに「結核菌群リファンピシン耐性遺伝子及びイソニアジド耐性遺伝子同時検出」を位置付け、次のような検査点数算定ルールを設定しました。

【対象患者】
▽塗抹検査、またはその他の検査所見で「結核菌感染の診断が確定」し、薬剤耐性結核菌感染が疑われる患者

【算定点数】
▽D023【微生物核酸同定・定量検査】の「20 ウイルス・細菌核酸多項目同時検出」の所定点数(963点)を準用して算定する

【留意事項】
▽本検査と、D023【微生物核酸同定・定量検査】の「19 結核菌群リファンピシン耐性遺伝子検出」「19 結核菌群イソニアジド耐性遺伝子検出」(いずれも850点)を併用した場合は「主たるもののみ算定」可能とする



また、(2)の検査は皮疹(水疱・膿疱)の内容物、びらん・潰瘍のぬぐい液を検体として単純ヘルペスウイルスの抗原を測定することで「単純ヘルペスウイルスに感染しているか否か」の診断を補助するものです。単純ヘルペス感染症が疑われる皮膚病変がある初発患者において迅速な診断が可能になると期待され、中医協で保険適用が認められました。

この中医協決定を受け、厚生労働省はD012【感染症免疫学的検査】の中に、新たに「単純ヘルペスウイルス抗原定性(皮膚)」を位置付け、次のような検査点数算定ルールを設定しました。

【対象患者】
▽単純ヘルペスウイルス感染症が疑われる皮膚病変を認めた初発の患者

【実施方法】
▽イムノクロマト法により実施する

【算定点数】
▽D012【感染症免疫学的検査】の「37 単純ヘルペスウイルス抗原定性」(180点)を準用して算定する

【留意事項】
▽本検査を2回目以降行う場合は、本検査を実施した医学的な必要性をレセプトの摘要欄に記載する

▽本検査点数を算定する場合、▼D012【感染症免疫学的検査】の「37 単純ヘルペスウイルス抗原定性」(180点)▼同「44 単純ヘルペスウイルス抗原定性(角膜)」(210点)▼同「44 単純ヘルペスウイルス抗原定性(性器)」(210点)—は併算定できない



また、今般の通知ではD007【血液化学検査】の「48 オートタキシン」(194点)について、測定方法を、従来の「サンドイッチ法を用いた蛍光酵素免疫測定法」「化学発光酵素免疫測 定法」に加え、新たに「酵素法」による場合でも、保険診療の中で実施し、当該点数を算定できることを明らかにしました。

オートタキシンは酵素の1つで、肝臓の線維化が進むと代謝(分解)が阻害されて血中にたまってきます。このため、オートタキシンの量を測定することで「慢性肝炎、肝硬変の患者(疑い患者含む)に対し、肝臓の線維化進展の度合いの診断補助が可能」になります。検査方法の拡大に伴い、より広範に肝疾患の診断補助が可能になると期待できます。



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