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高脂血症治療薬のパルモディア錠、血清クレアチニン値でなく「eGFR値」に着目して対象患者や投与量などを考慮せよ—厚労省

2022.10.14.(金)

高脂血症治療薬の「ペマフィブラート」(販売名:パルモディア錠)について、これまでは「血清クレアチニン値」に着目して投与対象患者や投与量の調整が求められてきたが、今後は「eGFR値」に着目して投与対象患者・投与量調整などを行うこととする—。

厚生労働省は10月12日に通知「『使用上の注意』の改訂について」をもう1本発出し、こうした点について製薬メーカーに改訂を指示するとともに、医療現場に対し注意喚起を行いました(医薬品医療機器総合機構(PMDA)のサイトはこちら)。

腎機能を評価する血清クレアチニン値(高ければ問題あり、低ければ問題なしと判断)については「筋肉量の多い人では、腎機能に問題がなくとも高くなってしまう」、逆に「高齢者など筋肉量の少ない人では、腎機能に問題があっても、低く出てしまう」という課題あります。こうした課題を解消するために「eGFR値」を用いた腎機能判断が医療現場で一般的になってきており、こうした動きも踏まえた見直しと言えそうです。



●高脂血症治療薬の「ペマフィブラート」(販売名:パルモディア錠0.1mg)

▽【禁忌】から「『血清クレアチニン値が2.5mg/dL以上』または『クレアチニンクリアランスが40mL/min未満』の腎機能障害のある患者」〔横紋筋融解症が現れることがある〕を削除する

▽【慎重投与】について、次の旨の見直しを行う
(現行)
「血清クレアチニン値が1.5mg/dL以上2.5mg/dL未満」または「クレアチニンクリアランスが40mL/min以上60mL/min未満」の腎機能障害のある患者(横紋筋融解症が現れることがある)

(見直し後)
「eGFRが30mL/min/1.73m2未満の腎機能障害のある患者」(横紋筋融解症が現れることがある)

▽【用法・用量に関連する使用上の注意】について、次の旨の見直しを行う
(現行)
▼血清クレアチニン値が2.5mg/dL以上の場合:投与を中止する
▼血清クレアチニン値が1.5mg/dL以上2.5mg/dL未満の場合:「低用量から投与」を開始する、または「投与間隔を延長」して使用する

(見直し後)
▼eGFRが30mL/min/1.73m2未満の場合:「低用量から投与」を開始する、または「投与間隔を延長」して使用する

▽【重要な基本的注意】について、次の旨の見直しを行う
(現行)
▼血清クレアチニン値が2.5mg/dL以上の場合:投与を中止する
▼血清クレアチニン値が1.5mg/dL以上2.5mg/dL未満の場合:「減量」または「投与間隔の延長」などを行う

(見直し後)
▼eGFRが30mL/min/1.73m2未満の場合:「減量」または「投与間隔の延長」などを行う



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