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「臨床研究医を目指す専攻医」養成に向け、7月にPR動画作成し、9月頃から募集開始予定―日本専門医機構・寺本理事長

2021.6.29.(火)

新専門医制度に新たに設けられた「臨床研究医コース」について、より多くの医師が応募する子を期待し、▼7月に日本専門医機構で臨床研究医コースの詳細(趣旨、プログラムの概要、メリット、身分など)に課するPR動画を公開する▼9月頃から各大学院等で募集を開始する▼10月中旬に採用決定をする―。

日本専門医機構の寺本民生理事長は、6月28日の定例記者会見でこういった考えを明らかにしました。ただし、日程は「現時点の予定」であり、今後、若干の修正がなされる可能性もあります。

6月28日に定例記者会見に臨んだ、日本専門医機構の寺本民生理事長

我が国の医学研究水準を高めるため、臨床研究医の養成が必要不可欠

2018年度から「新専門医制度」が全面スタートしました。従前の専門医制度には、「各学会が独自の基準で専門医を認定しており、国民に分かりにくく、質が担保されていない」との批判があったことを踏まえ、日本専門医機構と各学会が共同して研修プログラムを作成し、統一基準で認定を行う仕組みへと改められたものです。現在は、19の「基本領域」(1階部分)と「サブスペ領域」(2階部分)の2層構造となっています。

【基本領域】(1)内科(2)外科(3)小児科(4)産婦人科(5)精神科(6)皮膚科(7)眼科(8)耳鼻咽喉科(9)泌尿器科(10)整形外科(11)脳神経外科(12)形成外科(13)救急科(14)麻酔科(15)放射線科(16)リハビリテーション科(17)病理(18)臨床検査(19)総合診療—の19領域

新専門医制度の大枠(医療情報提供内容検討会(1)1 210624)



しかし、従前の新専門医制度の枠組みには「研究医養成」の仕組みが存在せず、「我が国の将来の医学水準が低下してしまう」ことが懸念されています。そこで今年度(2021年度)から、新たに次のような「臨床研究医コース」が設置されました(関連記事はこちらこちらこちらこちらこちら)。

▽通常の専門研修と同様に、臨床研修(初期研修)を修了した医師を対象とし、7年間の臨床研鑽および研究(エフォートの50%以上)に携わる(研修期間は7年間)

▽大学病院等で研鑽する(例えば2年間)中で臨床を学び(主にカリキュラム制となる)、その後、大学院等に進学し、研究に携わる。研究期間中に、First author(主筆)として、SCI(Science Citation Index)論文を2本以上執筆する義務を負う(case reportは除く)

▽研修修了後は、大学等で臨床教官となることなどが考えられる

▽研修期間中は、身分保障がなされ、所属大学病院や大学院等の規定に沿った給与支給を受けられる

臨床研修医コースの概要1(医師専門研修部会1 200717)

臨床研修医コースの概要2(医師専門研修部会2 200717)



当初は「定員40名」でスタートし、徐々に拡大していく(寺本理事長は「個人的には100名程度の臨床研究医コースが必要である」と考えている)ことになり、124の臨床研究医コースが各大学院等に設置されましたが、昨年(2020年)秋の応募は27名・採用は26名にとどまりました(関連記事はこちら)。

いわば「定員割れ」となった格好ですが、寺本理事長はその背景として▼周知期間があまりにも短すぎた(7月にコース概要が示され、9月から専攻医募集を開始し、10月に採用決定)▼大学病院や国の研究機関などの受け入れ体制が十分に整備できなかった(少なくとも7年間、臨床研究医として身分保障をするなど)—の2点があると分析。

そこで、この秋(2021年秋)に募集・採用される2022年度スタート分については、▼7月に日本専門医機構で臨床研究医コースの詳細(趣旨、プログラムの概要、メリット、身分など)に課するPR動画を公開する▼9月頃から募集を開始する▼10月中旬に採用決定をする―という、ゆとりのあるスケジュールで進める考えが寺本理事長から明らかにされました。ただし、現時点の予定であり、今後、若干の修正がなされる可能性もある点に留意が必要です。

また、臨床研究医コースのプログラムについては、各大学院や研究機関で「先行事例」(例えば東京医科歯科大学大学院の臨床研究医コードなど)を参考に、準備が進められています。

2022年度専門研修プログラム関連スケジュール(現時点の予定であり、修正される可能性もあります)



来春に臨床研修(医師免許取得から2年間の初期研修)を修了した医師のうち、新専門医資格の取得を目指す医師は、この秋に「専攻医」募集に応募することになります。その際、「仮に臨床研究医コースの採用が適わなかった場合でも、通常枠の新専門医研修に応募できる」スケジュールが組まれます。上述のとおり、臨床研究医コースについては一足早く募集・採用が決定し(採用決定は10月中旬)、その後に通常枠の新専門医研修の募集が始まります。

寺本理事長は、我が国の臨床研究水準向上のため、多くの医師が「臨床研究医コース」に応募し、研究医としての成果を上げ、将来は「研究医を育てる立場に就く」ことに期待を寄せています。

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