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レムデシビル、アビガンの新型コロナ治療における「保険診療との併用」を確認―厚労省

2020.5.12.(火)

新型コロナウイルス感染症に対する効能・効果が初めて特例的に認められた「レムデシビル製剤」(販売名:ベクルリー点滴静注液100mg、同点滴静注用100mg)については、保険診療上、評価療養に該当するものとして取り扱い、保険診療との併用を認める―。

また新型コロナウイルス感染症に対する効果が期待されている「ファビピラビル製剤」(販売名:アビガン錠200mg)については、緊急かつ特例的に保険診療との併用を認める―。

厚生労働省は5月8日に、2020年度診療報酬改定に関する「疑義解釈資料の送付について(その10)」を示し、こうした点を確認しました(厚労省のサイトはこちら)。同日に開催された中央社会保険医療協議会・総会の決定を踏まえたものです。

アビガン投与に関する観察研究、アビガン投与開始後、事後的な参加も可能

新型コロナウイルスが猛威を振るう中では、「感染拡大の防止」(例えば外出の自粛など)と「医療提供体制の確保」の2つが大きな柱となります。後者では、例えば「新型コロナウイルス感染症患者を診療する重点医療機関の設定」「軽症者・無症候患者の宿泊施設・自宅での療養」「新型コロナウイルス感染症患者を受け入れる医療機関の診療報酬上の評価」などの対応が積極的にとられており、さらに「効果的な治療法」が切望されています。

この点、5月7日に、初めての新型コロナウイルス感染症治療薬として「レムデシビル製剤」(販売名:ベクルリー点滴静注液100mg、同点滴静注用100mg)が特例的に薬事承認されました。ただし、同製剤は、現時点で保険収載されることはなく(製薬メーカーが希望していない)、また本邦には無償提供されることになっています(関連記事はこちらこちら)。

こうした点を踏まえて、5月8日の中医協総会では「保険医療機関において、保険診療を受けている患者に、無償提供されたレムデシビルが使用される場合、時限的・特例的な対応として『承認後、保険適用前の医薬品の投与と類似する』ものとして評価療養に該当する」取り扱いとすることを決定(関連記事はこちら)。今般の疑義解釈において、その旨が確認されています。保険診療(入院医療)と、保険外診療(保険適用されていないレムデシビルの使用)との併用が認められることになりますが、「入院医療については感染症法に基づき、その費用が公費で補填」され、「レムデシビルについては製薬メーカーが無償提供」するために、入院患者については自己負担は発生しないことになります。



また、新型コロナウイルス感染症にこうかが期待される「ファビピラビル製剤」(販売名:アビガン錠200mg)については、厚生労働科学研究費補助金等による研究班で「臨床研究・観察研究」が行われています。この点について疑義解釈では、▼治療薬の無い感染症への有効性等を検証する治験に係る診療と類似していること▼別途、製薬メーカーが実施している企業治験に参加している患者との公平性に配慮する必要があること―を踏まえ、「緊急かつ特例的な取扱いとして、保険診療との併用が認められる」ものとして運用されていることが明確にされました(関連記事はこちらこちら)。

なお、ファビピラビル製剤(アビガン錠)の投与に関する観察研究については、「アビガンの投与開始後、事後的に参加しても差し支えない」ことが示されています(厚労省のサイトはこちら(事務連絡本体)こちら(Q&A))。



さらに、「新型コロナウイルス感染症に効果があるのではないか」と考えられる医薬品を保険診療で使用した場合(効能効果追加が行われるまでは適応外使用となる)の取り扱いについては、既に審査支払機関に対し「▼レセプトの摘要欄に記載されている投与の理由(「診療の手引き、ガイドライン等における現時点での知見▼治療上の有益性と危険性とを考慮した上で慎重に使用の適否が判断されたこと」など)―なども参考に、『個々の症例に応じて医学的に判断』する」(つまり医学的に妥当と判断されれば保険診療として認められる)旨が示されていることが、厚労省保険局医療課の田宮憲一薬剤管理官から明らかにされています(関連記事はこちら)。



なお、今般の疑義解釈では、3月6日に保険適用されている「新型コロナウイルス感染の鑑別を補助するPCR検査」(SARS-CoV-2(新型コロナウイルス)核酸検出)を実施する際に用いるものとして、2020年5月8日付で薬事承認された『Xpert Xpress SARS-CoV-2「セフィエド」』(ベックマン・コールター社)が、同日から保険適用されていることも明らかにされています。

2020年度診療報酬改定の疑義解釈(その8)、疑義解釈(その7)疑義解釈(その6)疑義解釈(その4)、疑義解釈(その3)疑義解釈(その2)、2018年度診療報酬改定の疑義解釈(その25)、疑義解釈(その24)疑義解釈(その23)疑義解釈(その22)疑義解釈(その21)と合わせてご確認ください。



新型コロナウイルス感染症に対する診療報酬上の措置・特例については、中央社会保険医療協議会・総会を持ち回りで開催することなどのより、「迅速かつ柔軟な対応を図る」こととなっています(関連記事はこちらこちらこちらこちらこちらこちらこちらこちらこちらこちら)。


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