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パーキンソン病症状改善薬剤を24時間持続皮下投与する新技術、輸液セット個数に応じ2330-4820点を算定可—厚労省

2023.5.26.(金)

パーキンソン病の症状改善目的の薬剤を、持続皮下投与する新たな医療機器が保険適用された。この機器を用いた診療を、新たに【持続皮下注入シリンジポンプ加算】として評価し、月当たりに使用する輸液セットの個数に応じ2330-4820点の算定を可能とする—。

厚生労働省は5月23日に通知「『診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について』の一部改正について」を発出し、こうした点を明確にしました(厚労省サイトはこちら)。同日(2023年5月24日)より適用されています。

パーキンソン病の症状改善薬剤を持続皮下投与する機器を保険適用、技術料で評価

5月10日に開催された中央社会保険医療協議会・総会で新たな医療機器「パーキンソン病の症状改善に用いる薬剤(ヴィアレブ配合持続皮下注)を持続皮下投与するための皮下投与システム」の保険適用が承認されました(関連記事はこちら)。薬物療法で十分な効果が得られないパーキンソン病の治療法として「L-ドパ持続経腸療法」がありますが、▼胃瘻造設手術をしなければならない▼夜間の投与が出来ないため、約半数の患者に朝の無動(オフ症状)が生じる—などの課題がありました。新機器は、パーキンソン病治療薬を皮下に持続投与することが可能で、「24時間の薬剤持続投与により朝の無動(オフ症状)等の改善が可能である」といった有用性が認められたものです。

この機器の経済的評価については、特定保険医療材料としての償還価格設定ではなく、「技術料の中で評価する」(本製品を使用した医療行為を実施する場合に、加算(持続皮下注入シリンジポンプ加算)こととなりました。

厚労省は、この中医協決定を受け、今般の通知で診療報酬算定ルールを明らかにしました(C152【間歇注入シリンジポンプ加算】の中に新ルールを設定)。

まず、新たな【持続皮下注入シリンジポンプ加算】の算定要件としては、▼パーキンソン病の患者に対し「ホスレボドパ・ホスカルビドパ水和物配合剤」(販売名:ヴィアレブ配合持続皮下注)を持続皮下投与する▼医師が、患者または患者の看護者に対して、当該療法の方法、注意点、緊急時の措置等に関する指導を行い、当該患者の医学管理を行う—ことが求められます。



また、本製品を使用した場合の算定点数は、輸液セットの使用個数(月あたり)に応じて以下のように設定されました。

▽5個以上の場合:2330点
→C150【血糖自己測定器加算】の「4 月60回以上測定する場合」(830点)+C152【間歇注入シリンジポンプ加算】の「2 1以外のシリンジポンプ」(1500点)を合算した所定点数を準用

▽10個以上の場合:3160点
→C150【血糖自己測定器加算】の「4 月60回以上測定する場合」(830点)×2回分+C152【間歇注入シリンジポンプ加算】の「2 1以外のシリンジポンプ」(1500点)を合算した所定点数を準用

▽15個以上の場合:3990点
→C150【血糖自己測定器加算】の「4 月60回以上測定する場合」(830点)×3回分+C152【間歇注入シリンジポンプ加算】の「2 1以外のシリンジポンプ」(1500点)を合算した所定点数を準用

▽20個以上の場合:4820点
→C150【血糖自己測定器加算】の「4 月60回以上測定する場合」(830点)×4回分+C152【間歇注入シリンジポンプ加算】の「2 1以外のシリンジポンプ」(1500点)を合算した所定点数を準用



なお、新たな【持続皮下注入シリンジポンプ加算】には、「シリンジポンプを使用する際に必要な輸液セット、その他療養上必要な医療材料の費用」が含まれており、別に算定することはできません。



病院ダッシュボードχ 病床機能報告MW_GHC_logo

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