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GemMed塾 病院ダッシュボードχ 病床機能報告

小児のA群連鎖球菌感染を発症初期にも高感度に診断可能な、新たな「A群β溶血連鎖球菌核酸検出」を保険適用—厚労省

2023.8.2.(水)

小児のA群連鎖球菌感染を、発症初期にも高感度に細菌を検出できる新たな検査法(A群β溶血連鎖球菌核酸検出)を保険適用し、204点の算定を認める—。

厚生労働省は7月31日に通知「検査料の点数の取扱いについて」を発出し、こうした点を明らかにしました。8月1日から適用されています(厚労省のサイトはこちら)。

特徴的な臨床症状が少ないA群連鎖球菌感染の発症初期にも、高感度な診断が可能

7月5日の中央社会保険医療協議会総会で、「A群連鎖球菌感染」の診断補助を行う新たな体外診断用医薬品の保険適用が承認されました。

咽頭ぬぐい液を検体として、核酸検出法の一種である等温核酸増幅検出法によりA群β溶血連鎖球菌核酸を検出するもので、既存の抗原検査法には「臨床症状が乏しく細菌量が少ない場合に感度が低下してしまう」という課題がありますが、新たな検査法では「発症早期などA群β溶血連鎖球菌感染に特徴的な臨床症状の数が少ない場合にも高い感度が維持される」という特性があります。

日本感染症学会では、「▼A群β溶血性連鎖球菌感染は、特に小児で発症頻度が高く、かつ重症化リスクが高い▼小児は明確に症状を伝えることが難しい場合があり、臨床診断が難しく、かつ追加検査がしにくい—ために精度の高い検査で確実に診断を確定することが重要である」「A群β溶血性連鎖球菌核酸検査の感度は高く抗菌薬適正使用に有用であり、臨床的にA群β溶血性連鎖球菌による急性咽頭・扁桃炎が疑われる小児患者に対して重要性が高く、積極的な活用が推奨される」旨が提言されており、中医協でその有用性が高く評価されたものです。

今般、この中医協決定を受け、新たな手法でA群連鎖球菌感染の診断補助を保険診療の中で行う際のルール(「A群β溶血連鎖球菌核酸検出」の検査料を算定するためのルール)が定められたものです。

【対象患者】
▽15歳未満のA群β溶血連鎖球菌感染が疑われる患者

【検査法】
▽等温核酸増幅法

【算定点数】
▽204点(D023【微生物核酸同定・定量検査】の「3 淋菌核酸検出」(204点)を準用)

【実施・算定上の留意事項】
▽検査当日中に結果を説明すること

▽本検査(A群β溶血連鎖球菌核酸検出)を、D012【感染症免 疫学的検査】の「18 A群β溶連菌迅速試験定性」(124点)、またはD018【細菌培養同定検査】(1:口腔、気道又は呼吸器からの検体170点、2:消化管からの検体190点、3:血液又は穿刺液220点、4:泌尿器又は生殖器からの検体180点、5:その他の部位からの検体170点、6:簡易培養60点)を同時に実施した場合には「主たるもの」のみ算定する



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