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GemMed塾 病院ダッシュボードχ 病床機能報告

高血圧症治療薬の「エパデール」や高脂血症治療薬の「ロトリガ」など、心房細動、心房粗動の発生に留意せよ—厚労省

2024.11.14.(木)

一般用医薬品を含めた高血圧症治療薬の「イコサペント酸エチル」(販売名:エパデールほか)、高脂血症治療薬の「オメガ-3脂肪酸エチル」(販売名:ロトリガ)において、新たに「心房細動、心房粗動」の重大な副作用が生じる恐れがある—。

厚生労働省は11月13日に通知「『使用上の注意』の改訂について」を発出し、こうした点について製薬メーカーに改訂を指示するとともに、医療現場に対し注意喚起を行いました(医薬品医療機器総合機構(PMDA)のサイトはこちら)。



●精神神経用剤の「炭酸リチウム」(販売名:リーマス錠100、同錠200、ほか後発品あり)

▽新たな【重大な副作用】:薬剤性過敏症症候群(初期症状として発疹、発熱が見られ、さらに肝機能障害、リンパ節腫脹、白血球増加、好酸球増多、異型リンパ球出現等を伴う遅発性の重篤な過敏症状が現れることがある。なお、ヒトヘルペ スウイルス6(HHV-6)等のウイルスの再活性化を伴うことが多く、投与中止後も発疹、発熱、肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意する)



●硝子体手術時の硝子体可視化などに用いる「トリアムシノロンアセトニド」(眼科用注射剤)(販売名:マキュエイド眼注用40mg)

▽【重要な基本的注意】の「テノン嚢下投与」の項に、「感染性強膜炎が発現する恐れがあるので、本剤投与後、十分な観察を行う。『異常が認められた場合には直ちに連絡する』よう患者に指導する」旨を追記する

▽新たな【重大な副作用】
▼硝子体内投与(硝子体手術時の硝子体可視化):眼障害眼内炎が現われ、外科的処置を必要とすることがある
▼テノン嚢下投与:感染性強膜炎



●縁取り空胞を伴う遠位型ミオパチーにおける筋力低下の進行抑制に用いる「アセノイラミン酸」(販売名:セノベル徐放錠500mg)

▽次の事項を削除する
▼【重要な基本的注意】における「本剤には遺伝毒性の有無が明確になっていない不純物が含まれていることを患者に十分に説明し、理解を得た上で投与する」

▼【その他の注意】における「非臨床試験に基づく情報遺伝毒性の評価が必要な不純物に対する遺伝毒性試験が実施されていない」



●高血圧症治療等に用いる「イコサペント酸エチル(300mg・600mg・900mg)(販売名:エパデールS300、同S600、同S900、ほか後発品あり)

▽新たな【重大な副作用】心房細動、心房粗動(イコサペント酸エチル(4g/日※)の海外臨床試験で「入院を要する心房細動または心房粗動のリスク増加が認められた」との報告がある。また、イコサペント酸エチルを含むオメガ-3脂肪酸の国内外臨床試験で「心房細動のリスク増加が認められた」との報告がある)
※)高脂血症において本剤の承認された1日最高用量は2700mg(2.7g)である点に留意



●高血圧症治療等に用いる「イコサペント酸エチル(2g)(販売名:エパデールEMカプセル2g、ほか後発品あり)

▽新たな【重大な副作用】心房細動、心房粗動(イコサペント酸エチル(4g/日)の海外臨床試験で「入院を要する心房細動または心房粗動のリスク増加が認められた」との報告がある。また、イコサペント酸エチルを含むオメガ-3脂肪酸の国内外臨床試験で「心房細動のリスク増加が認められた」との報告がある)



●高脂血症の治療に用いる「オメガ-3脂肪酸エチル」(販売名:ロトリガ粒状カプセル2g、ほか後発品あり)

▽新たな【重大な副作用】心房細動、心房粗動(イコサペント酸エチル(4g/日)の海外臨床試験で「入院を要する心房細動または心房粗動のリスク増加が認められた」との報告がある。また、イコサペント酸エチルを含むオメガ-3脂肪酸の国内外臨床試験で「心房細動のリスク増加が認められた」との報告がある)



●皮膚エリテマトーデス、全身性エリテマトーデスの治療に用いる「ヒドロキシクロロキン硫酸塩」(販売名:プラケニル錠200mg、ほか後発品あり)

▽【重要な基本的注意】の項に、新たに「リン脂質の蓄積に関連する症状が心臓、腎臓、筋肉、神経系等の臓器・組織に現われることがある。観察を十分に行い、リン脂質の蓄積に関連する副作用が疑われる場合は本剤の投与中止を考慮する」旨を追記する



●真菌感染症治療等に用いる「ボリコナゾール」(販売名:ブイフェンド錠50mg、同錠200mg、ほか後発品あり)

▽【重要な基本的注意】の項において、新たに「高カリウム血症が現われる恐れのある」こと、本剤投与に際して定期的に「血中電解質検査を行う」べきことを追記する

▽新たな【重大な副作用】:高カリウム血症



●一般用医薬品で「血清高コレステロール改善薬」として販売されている「イコサペント酸エチル」(一般用医薬品)(販売名:エパデールTほか)

▽服用後に「心房細動、心房粗動」が生じる恐れがあり、「動悸、胸の不快感、めまい、脈がとぶ、などの症状が現われた際には、直ちに医師の診療を受ける」旨を注意喚起する



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