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「同姓」「姓名類似」患者の取り違えが散発、院内の「患者確認ルール」の再確認等の徹底を―医療機能評価機構

2025.9.30.(火)

本年(2025年)4-6月に報告された医療事故は1186件、ヒヤリ・ハット事例は1797件であった。医療事故のうち5.8%では患者が死亡しており、13.9%では死亡にこそ至らないまでも「障害残存」の可能性が高い—。

こういった状況が、日本医療機能評価機構が9月29日に公表した「医療事故情報収集等事業」の第82回報告書(本年(2025年)4-6月が対象)から明らかになりました(機構のサイトはこちら)(前四半期(2025年1-3月)を対象にした第81回報告書に関する記事はこちら)。

また報告書では「患者の取り違え」に関連した医療事故事例を詳細に分析し、改善策を提示しています。取り違えしやすい患者として「「同姓」「姓名類似」といった特徴があります。また医療提供サイドには「院内の患者確認ルールがあるにもかかわらず、それを遵守していなかった」という共通点があります。「院内ルールの再確認、遵守徹底」などの機構提言を踏まえて、各医療機関で「自院にマッチした再発防止策」を構築・周知する必要があります。

重大な医療事故(死亡、障害残存事例など)も発生している点に留意を

日本医療機能評価機構は、全国の医療機関から医療事故やヒヤリ・ハット事例(事故には至らなかったものの担当医療スタッフ等が「ヒヤリ」とした、「ハッ」とした事例)の報告を受け、背景等を詳しく分析して「事故等の再発防止に向けた提言」等を定期的に行っています【医療事故情報収集等事業】(国立病院や特定機能病院などでは事故等の報告が義務付けられている)。

本年(2025年)4-6月に報告された医療事故は1186件でした。

事故の程度別に見ると、▼死亡:69件・事故事例の5.8%(前四半期に比べて1.4ポイント減)▼障害残存の可能性が高い:165件・同13.9%(同0.4ポイント増)▼障害残存の可能性が低い:400件・同33.7%(同4.7ポイント増)▼障害残存の可能性なし:309件・同26.1%(同1.1ポイント増)―などとなりました。中長期的に眺めていく必要があります。

医療事故の概要を見ると、最も多いのは「治療・処置」の411件・34.7%(前四半期に比べて0.6ポイント増)。次いで、「療養上の世話」の394件・33.2%(同2.5ポイント増)、「薬剤」の108件・同9.1%(同1.6ポイント増)、「ドレーン・チューブ」の80件・同6.7%(同0.2ポイント減)、「検査」の60件・同5.1%(同0.2ポイント減)などと続きます。多くの医療行為で「事故」が生じており、確認手順などを常に検証・改善することが重要です。

医療事故の状況(医療事故情報収集等事業第82回報告書1 250929)

ヒヤリ・ハット事例、依然として「様々な場面で発生」しており、最大限の留意を

ヒヤリ・ハット事例に目を移すと、本年(2025年)4-6月の報告件数は1797件。内訳を見ると、依然として「薬剤」関連の事例が最も多く710件・ヒヤリ・ハット事例全体の39.5%(前四半期と比べて5.5ポイント増)を占めています。次いで「療養上の世話」408件・同22.7%(同2.6ポイント減)、「ドレーン・チューブ」209件・同11.6%(同0.9ポイント減)などと続いています。報告件数が激減(前四半期の27.8%)している点が気になります。

ヒヤリ・ハット事例を「仮に実施してしまっていた場合の患者への影響度」を見ると、「軽微な処置・治療が必要、もしくは処置・治療が不要と考えられる」事例が93.5%(前四半期から3.3ポイント減)と、大部分を占めている状況にも変化はありません。

しかし、「濃厚な処置・治療が必要と考えられる」ケースも5.6%(同2.7ポイント増)、さらに「死亡・重篤な状況に至ったと考えられる」ケースも0.8%(同0.4ポイント増)あります。一部にとどまってはいますが、「一歩間違えば重大な影響が出ていた」事例が生じている点を重く見て、「すべての医療機関において院内のチェック体制を早急に点検しなおす」必要があります。

ヒヤリ・ハット事例の状況(医療事故情報収集等事業第82回報告書2 250929)



なお、その際には、Gem Medで繰り返しお伝えしているように「個人の注意だけで医療事故やヒヤリ・ハット事例を防止することはできない」点に留意しなければなりません。どれだけ注意深く業務を行っても、人は必ずミスを犯します。とりわけ、極めて多忙な業務環境にある医療従事者はミスが生じやすい状況に置かれており、こうした中では、「ペナルティの導入」などには意味がなく(効果がない)、かえって弊害のほうが大きくなると危機管理の専門家は指摘します。

「人は必ずミスを犯す」という前提に立ち、「必ず複数人でチェックする」「ミスが生じる前に、あるいは生じた場合には、すぐに気付ける仕組みを構築する」「また包み隠さず報告できるような、院内のルールを遵守し、医療安全を確保し、医療の質を向上させようという、風土を作り上げる」など、医療機関全体で対策を講じることが必要です。

もっとも「複数人でのチェック」には大きな落とし穴がある点にも留意が必要です。A・Bの2人でチェックをする際に、Aさんは「Bさんがチェックをするので『だいたい』で良かろう」と、Bさんは「Aさんがチェックをしているので『だいたい』で良かろう」と考えてしまうことが少なからずあります。この場合には「1人でのチェック」よりも甘くなってしまいます。こうした点も十分に認識したうえで、慎重に「複数チェック」を導入する必要があるでしょう(関連記事はこちらこちらこちら)。

「同姓」「姓名類似」患者の取り違えが散発、院内の「患者確認ルール」再確認を

報告書では毎回テーマを絞り、医療事故の再発防止に向けた詳細な分析を行っています。今回は▼ペン型インスリン注入器を他の患者に使用した事例▼電話での呼び出し時に職員間で患者を取り違えた事例—を詳細に分析し、改善策を提示しています。

本稿では、後者の「電話での呼び出し時に職員間で患者を取り違えた事例」に注目してみます。例えば、入院中の患者に放射線検査や外来診察室での処置などを行う際、患者を呼び出すために病棟などに電話で連絡した際に「電話をかけた側が別の患者の情報を誤って伝えてしまう」「電話を受けた側が聞き間違えて別の患者だと誤認してしまう」といった事例です。

事例の背景には「同姓(苗字が同じ)であった」「「姓(苗字)が一文字違いで、名前が同じであった」「漢字は異なるが、音が同姓同名であった」ことなどが大きく影響しています。

また、医療者サイドには▼院内で「2種以上の情報(氏名、生年月日、リストバンド)で患者確認をする」ルールがあったが、それを守らなかった▼院内で「患者が名乗ったフルネームや、リストバンドを用いて確認する」ルールがあったが、それを守らなかった▼処置等にあたって「医師と看護師で患者確認を行う」ルールがあったが、医師は「看護師が確認済と思った」、看護師は「医師が確認済と思った」という具合に、ルールを守らなかった▼院内で「患者に氏名を名乗ってもらう、名乗れない場合はリストバンドで確認する」ルールがあったが、それを守らなかった—などの「院内ルールを遵守しなかった」という問題があります。

機構では、こうした状況を踏まえて次のような対策を提言しています。
【電話をかける際の患者確認】
・患者氏名だけではなくID番号や生年月日などの情報により、患者を特定してから目的を伝える
・先方が復唱した場合は「ヒアバック」を確実に行う

【電話を受けた際の患者確認】
▽復唱の実施
・呼び出しの連絡があった際は、患者の名前をフルネームで復唱する
・検査依頼の電話を受けた時、対象患者のフルネーム、検査の種類を復唱してチェックバックする

ヒアバック・チェックバックのイメージ(医療事故情報収集等事業第82回報告書3 250929)



▽メモの実施
・電話での呼び出し時は、患者氏名や行先をメモに記載する
・医師から電話で指示があった際、看護師は口頭指示受けメモを使用して指示受けをし、処置などの目的も併せて記載する
・口頭指示受けメモに記載できないような状況では、電話による医師の指示は受けない

【類似した患者氏名の共有】
・電話を受けた際「同じ病棟に同姓同名の患者がいることを伝達」してから患者情報を共有する
・リハビリテーションセンター内で把握している同一病棟の同姓同名の患者の情報をセンター内で共有する。

【搬送前の確認】
・外来や検査の呼び出しを受けた際、電話を受けた看護師は患者のスケジュールやオーダを確認する

【到着した患者の確認】
・検査室に案内した際、受付で患者にフルネームを名乗ってもらい、その後、リストバンドのバーコードを読み取り、照合する
・患者の確認は、氏名以外に生年月日・リストバンドなどの2種の情報で行う。
・検査室へ到着後、病棟看護師は検査スタッフとともに患者のフルネームと検査部位を確認する
・内診前の[行為確認]では、医師が内診の目的を患者に伝え、看護師が「口頭指示受けメモ」の患者氏名と患者識別バンドで照合する。

【その他】
・同日に「同姓の患者」それぞれに手術の予定がある場合は、病棟内で共有する
・医師は内診する患者をリストアップして処置シートに記載し、リーダー看護師に渡して共有する
・ワイヤレスのバーコードリーダーを取り入れ、バーコードリーダーが設置されていないCT検査室でも使えるようにする
・MRI検査室でもバーコード認証システムの運用ができるシステムを構築することを検討する



これらを参考に各医療機関で「自院にマッチした防止策」を検討・情報共有・実行することが重要です。なお「患者取り違え」防止については、過去の報告書でも分析等がなされており参考にしてください(関連記事は



病院ダッシュボードχ ZEROMW_GHC_logo

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