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GemMed塾 病院ダッシュボードχ 病床機能報告

看護必要度、A項目に一部後発品を追加し、C項目から一部内視鏡手術を除外―2020年度診療報酬改定の関連通知訂正

2020.5.1.(金)

厚生労働省は4月30日に、事務連絡「令和2年度診療報酬改定関連通知の一部訂正について」を発出しました(厚労省のサイトはこちら)。

訂正が行われるのは、2020年度診療報酬改定に関する次の6本の通知です。
(1)診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について(3月5日付、保医発0305第1号)
(2)基本診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて(3月5日付、保医発0305第2号)
(3)特掲診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて(3月5日付、保医発0305第3号)
(4)訪問看護ステーションの基準に係る届出に関する手続きの取扱いについて(3月5日付。保医発0305第4号)
(5)「『療担規則及び薬担規則並びに療担基準に基づき厚生労働大臣が定める掲示事項等』及び『保険外併用療養費に係る厚生労働大臣が定める医薬品等』の実施上の留意事項について」の一部改正について(3月5日付、保医発0305第5号)
(6)「診療報酬請求書等の記載要領等について」等の一部改正について(3月5日付、保医発0327第1号)

誤字・脱字等の訂正や表記の統一などに関する訂正が多くなっていますが、「一般病棟用の重症度、医療・看護必要度」など、届け出や請求内容に関連する項目もありますので、留意が必要です。



このうち(2)では、一般病棟用の重症度、医療・看護必要度について次のような訂正が行われました。

●「一般病棟用の重症度、医療・看護必要度A・C項目に係るレセプト電算処理システム用コード一覧」を次のように見直す

▽A項目の「7 専門的な治療・処置」の「6 免疫抑制剤の管理 注射剤のみ)」のうち「注射用プレドニゾロンコハク酸エステルナトリウム」に関するコードを「642450171」から「642450117」に訂正する

▽A項目の「7 専門的な治療・処置」の「7 昇圧剤の使用 注射剤のみ」に、次の後発医薬品を追加する
▼ドパミン塩酸塩点滴静注液200mgキット「ファイザー」
▼ドパミン塩酸塩点滴静注液200mgバッグ「武田テバ」
▼ドパミン塩酸塩点滴静注液600mgキット「ファイザー」
▼ドパミン塩酸塩点滴静注液600mgバッグ「武田テバ」
▼ドブタミン点滴静注液200mgキット「ファイザー」
▼ドブタミン点滴静注液600mgキット「ファイザー」

▽C項目の「20 胸腔鏡・腹腔鏡の手術」(5日間)から、次の内視鏡手術を削除(除外)する
▼腹腔鏡下小切開膀胱悪性腫瘍手術(全摘、腸管等利用尿路変更なし)
▼腹腔鏡下小切開膀胱悪性腫瘍手術(全摘、回腸等利用尿路変更あり)
▼腹腔鏡下小切開膀胱悪性腫瘍手術(全摘、代用膀胱利用尿路変更あり)
▼腹腔鏡下膀胱悪性腫瘍手術(全摘(腸管等を利用して尿路変更を行わないもの))
▼腹腔鏡下膀胱悪性腫瘍手術(全摘(回腸又は結腸導管を利用して尿路変更を行うもの))
▼腹腔鏡下膀胱悪性腫瘍手術(全摘(代用膀胱を利用して尿路変更を行うもの))
▼腹腔鏡下膀胱悪性腫瘍手術(全摘(腸管等を利用して尿路変更を行わないもの))(内視鏡手術用支援機器を用いて行った場合)
▼腹腔鏡下膀胱悪性腫瘍手術(全摘(回腸又は結腸導管を利用して尿路変更を行うもの))(内視鏡手術用支援機器を用いて行った場合)
▼腹腔鏡下膀胱悪性腫瘍手術(全摘(代用膀胱を利用して尿路変更を行うもの))(内視鏡手術用支援機器を用いて行った場合)―を削除する

▽C項目の「24 別に定める手術」(6日間)から、「膀胱腸瘻閉鎖術(その他のもの)」を削除(除外)する



●「一般病棟用の重症度、医療・看護必要度に係る評価票 評価の手引き」を次のように見直す(内容の実質的な変更はない)

▽看護必要度Iにおける「アセスメント共通事項」の「8.評価の根拠」のうち
(誤)「A項目(A7「専門的な治療・処置等」の5、10および11に限る。)の評価においては、後日、第三者が確認を行う際に、記録から同一の評価を導く根拠となる記録を残しておく必要があるが、項目ごとの記録を残す必要はない。

(正)「A項目(A7「専門的な治療・処置等」の1から4まで及び6から9までを除く。)の評価においては、後日、第三者が確認を行う際に、記録から同一の評価を導く根拠となる記録を残しておく必要があるが、項目ごとの記録を残す必要はない。

▽看護必要度Iにおける「A モニタリング及び処置等」の「8.救急搬送後」の「入院判断に際しての留意点」について
(誤)救急搬送後の患者が、直接、評価対象病棟に入院した場合のみを評価の対象とし、救命救急病棟、ICU等の治療室に一旦入院した場合は評価の対象に含めない。

(正)救急搬送後の患者が、直接、評価対象病棟に入院した場合のみを評価の対象とし、救命救急入院料、特定集中治療室管理料等の治療室に一旦入院した場合は評価の対象に含めない。

▽看護必要度IIにおける「アセスメント共通事項」の「A モニタリング及び処置等」について
(誤)(前略)なお、当該患者が、直接、評価対象病棟に入院した場合のみ、当該コードを評価対象とし、救命救急病棟、ICU等の治療室に一旦入院した場合は評価対象に含めない。

(正)(前略)なお、当該患者が、直接、評価対象病棟に入院した場合のみ、当該コードを評価対象とし、救命救急入院料、特定集中治療室管理料等の治療室に一旦入院した場合は評価対象に含めない。



●【脳卒中ケアユニット入院医療管理料】および【特定一般病棟入院料】について、「一般病棟用の重症度、医療・看護必要度IまたはIIのいずれを用いるかは、入院料等の届け出時に併せて届け出る。なお、評価方法のみの変更は切替月(4月または10月)のみ可能で、切替月の10日までに別の様式に沿って届け出る」旨を追加する



このほか、▼2020年3月31日時点でB005-9【排尿自立指導料】に係る施設基準の届け出を行っている医療機関で、2020年4月1日以降も引き続き【排尿自立支援加算】を算定する場合には、新たな施設基準の届け出は不要である▼地域一般入院料1・地域一般入院料2を算定する病棟、または13対1入院基本料の【看護補助加算1】については、、2020年3月31日において現に当該点数を算定していた保険医療機関であっても、2020年3月31日時点で算定していた場合であっても、2020年4月以降も引き続き算定するためには新たな施設基準の届け出が必要である―旨に訂正が行われています。



また(4)では、▼2020年3月31日時点でB005-9【排尿自立指導料】に係る施設基準の届け出を行っている医療機関で、2020年4月1日以降に引き続き【外来排尿自立指導料】を算定する場合には、新たな施設基準の届け出は不要である▼【廃用症候群リハビリテーション料(II)】について、「言語聴覚療法のみを実施する医療機関で、『専任の常勤医師1名以上勤務(週3日以上・週22時間以上の非常勤職員2名での常勤換算可能)』、『専従の常勤言語聴覚士2名以上勤務(1名については週3日以上・週22時間以上の非常勤職員2名での常勤換算可能)』」『遮蔽等に配慮した専用の個別療法室(内法8平米以上)あり』『言語聴覚療法に必要な聴力検査機器、音声録音再生装置、ビデオ録画システム等の器械・器具あり』をすべて満たすことで【脳血管疾患等リハビリテーション料(II)】の基準を満たしたものについては、言語聴覚療法のみについて【廃用症候群リハビリテーション料(II)】を算定できる」旨を追加する―といった訂正が行われています。



一方、(6)では【救急医療管理加算】に関する「具体的な患者の状態」の内容記載に関して、【救急医療管理加算1】のうち「ア 吐血、喀血又は重篤な脱水で全身状態不良(救急医療管理加算1)」(レセプト電算処理システム用コード:820100394)を削除するなどの事務的な見直しが行われます(関連記事はこちら)。



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【2020年度診療報酬改定答申3】400床以上病院の地ケア病棟、「急性期病棟からの転棟」6割以上で、入院料1割減額のペナルティ
【2020年度診療報酬改定答申2】救急2000件以上で勤務医負担軽減図る病院、【地域医療体制確保加算】(520点)でサポート
【2020年度診療報酬改定答申1】重症患者割合、特定機能病院は看護必要度IIで28%、急性期1は必要度Iで31%、必要度IIで29%に

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急性期一般1の「重症患者30%以上」等の施設基準、中医協の支払側委員は「低すぎる」と強調
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入院患者のポリファーマシー対策、減薬の成果だけでなく、減薬に向けた取り組みも評価してはどうか―中医協総会(1)
かかりつけ医機能を評価する【機能強化加算】、要件を厳格化すべきか―中医協総会
小規模な急性期一般1で認知症患者が多い背景、回復期リハの実績評価の妥当性など検討を―中医協・基本小委
2020年度診療報酬改定に向けた議論整理、地域医療構想の実現・働き方改革・オンライン診療などで意見対立―中医協総会
スタッフの8割以上が理学療法士の訪問看護ステーション、健全な姿なのか―中医協総会
2040年にかけて人口が70%減少する地域も、医療提供体制の再構築に向け診療報酬で何ができるのか―中医協総会
CT・MRIの共同利用、医療被曝防止に向けたガイドライン活用などを診療報酬でどう進めるか―中医協総会(2)
ポリファーマシー対策を診療報酬でどう進めるか、フォーミュラリの報酬評価には慎重意見―中医協総会(1)
新規の医療技術、安全性・有効性のエビデンス構築を診療報酬で促し、適切な評価につなげよ―中医協総会(2)
オンライン診療、「有効性・安全性のエビデンス」に基づき算定要件などを議論―中医協総会(1)
医師の働き方改革、入院基本料や加算の引き上げなどで対応すべきか―中医協総会(2)
がんゲノム医療の推進に向け、遺伝子パネル検査を6月から保険収載―中医協総会(1)
外来医療の機能分化に向け、「紹介状なし患者の定額負担」「かかりつけ医機能の評価」など議論―中医協総会(2)
画期的な白血病治療薬「キムリア」を保険収載、薬価は3349万円―中医協総会(1)
高齢者へのフレイル・認知症・ポリファーマシ―対策、診療報酬でどうサポートすべきか―中医協総会(3)
診療報酬で生活習慣病の重症化予防、治療と仕事の両立をどう進めていくか―中医協総会(2)
遺伝子パネル検査の保険収載に向けた検討進む、C-CATへのデータ提出等を検査料の算定要件に―中医協総会(1)
「院内助産」「外来での妊産婦対応」を診療報酬でどう支援していくべきか―中医協総会(2)
2020年度改定論議スタート、小児疾患の特性踏まえた診療報酬体系になっているか―中医協総会(1)
2020年度診療報酬改定に向け、「医師働き方改革」等のテーマ別や患者の年代別に課題を議論―中医協総会



中医協・基本小委、支払側が「看護必要度や地域包括ケア病棟などの厳格化」を強く要望
2020年度診療報酬改定に向け、「看護必要度」「地域包括ケア病棟」などの課題を整理―入院医療分科会
ICU、看護必要度とSOFAスコアを組み合わせた「新たな患者評価指標」を検討せよ―入院医療分科会(2)
A項目1点・B項目3点のみ患者、療養病棟で該当患者割合が高いが、急性期の評価指標に相応しいか―入院医療分科会(1)
病院病棟への「介護福祉士配置とその評価」を正面から検討すべき時期に来ている―入院医療分科会(3)
ICUの「重症患者」受け入れ状況、どのように測定・評価すべきか―入院医療分科会(2)
DPC病棟から地域包括ケア病棟への転棟、地ケア病棟入院料を算定すべきか、DPC点数を継続算定すべきか―入院医療分科会(1)
総合入院体制加算、地域医療構想の実現や病床機能分化を阻害していないか?―入院医療分科会(3)
救命救急1・3は救命救急2・4と患者像が全く異なる、看護必要度評価をどう考えるべきか―入院医療分科会(2)
「急性期一般2・3への移行」と「看護必要度IIの義務化」を分離して進めてはどうか―入院医療分科会(1)
【短期滞在手術等基本料3】、下肢静脈瘤手術などは外来実施が相当数を占める―入院医療分科会(4)
診療データ提出を小規模病院にも義務化し、急性期病棟にも要介護情報等提出を求めてはどうか―入院医療分科会(3)
資源投入量が少なく・在院日数も短いDPC病院、DPC制度を歪めている可能性―入院医療分科会(2)
看護必要度の「A1・B3のみ」等、急性期入院医療の評価指標として妥当か―入院医療分科会(1)
回復期リハ病棟でのFIM評価、療養病棟での中心静脈栄養実施、適切に行われているか検証を―入院医療分科会(2)
入院で実施されていない「免疫抑制剤の内服」「膀胱脱手術」など、看護必要度の評価対象から除くべきか―入院医療分科会(1)
回復期リハビリ病棟から退棟後の医療提供、どのように評価し推進すべきか―入院医療分科会(3)
地域包括ケア病棟の実績評価要件、在宅医療提供の内容に大きな偏り―入院医療分科会(2)
点数が「DPC<地域包括ケア」時点にDPC病棟からの転棟が集中、健全なのか―入院医療分科会(1)
療養病棟に入院する医療区分3の患者、退院患者の8割弱が「死亡」退院―入院医療分科会(2)
入退院支援加算1の「病棟への入退院支援スタッフ配置」要件、緩和すべきか―入院医療分科会(1)
介護医療院の整備など進め、患者・家族の「退院後の介護不安」解消を図るべき―入院医療分科会(2)
急性期一般1では小規模病院ほど認知症入院患者が多いが、看護必要度への影響は―入院医療分科会(1)
看護必要度IとIIとで重症患者割合に大きな乖離、要因を詳しく分析せよ―中医協・基本小委
自院の急性期患者の転棟先として、地域包括ケア病棟を選択することは「問題」なのか―入院医療分科会(2)
7対1から急性期2・3への移行は3%強にとどまる、看護必要度IIの採用は2割弱―入院医療分科会(1)
2020年度改定、入院医療では「救急」や「認知症対策」なども重要論点に—入院医療分科会(2)
DPC対象病院の要件を見直すべきか、入院日数やDPC病床割合などに着目して検討―入院医療分科会(1)
2018年度改定で新設された【急性期一般入院料1】を選択する理由はどこにあるのか―入院医療分科会
2020年度の次期診療報酬改定に向け、急性期一般入院料や看護必要度などを調査―入院医療分科会