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一般病棟用の看護必要度、必要度IIのA項目を2023年10月1日から一部修正—厚労省

2023.10.10.(火)

厚生労働省は9月29日に通知「『基本診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて』の一部改正について」を示し、「一般病棟用の重症度、医療・看護必要度」(以下、看護必要度)の必要度II(レセプト電算処理システムコードを用いる評価)について、評価項目を一部修正しました(厚労省サイトはこちら)。

看護必要度は、急性期一般病棟などの極めて重要な評価指標です。(1)従前からの評価票を用いた必要度I(2)レセプト電算処理システムコードを用いた必要度II—の2種類がありますが、医療現場の負担軽減を図るため、また評価のブレを可能な限り小さくするために「必要度IIの推進」が図られており、2022年度の前回診療報酬改定では「許可病床200床以上の急性期一般1」「許可病床400床以上の急性期一般2-5」については、必要度IIによる評価の義務化(ただし、2022年12月31日までの経過措置あり)が行われています。

このように大規模な急性期病棟で「必須」となっている看護必要度IIですが、今般、その内容に一部修正が行われ、10月1日から適用されています。A項目について「薬剤の入れ替え」「10月以降のコロナ診療報酬臨時特例」に関する見直しが行われるもので、古い必要度IIを用いる場合「看護必要度の基準値」(200床以上の急性期一般1では28%以上、200床未満の急性期一般1では25%以上など)をクリアできなくなることも考えられ、急ぎの対応が求められます。

●主な修正点
【輸血や血液製剤の管理】

▽削除:「621151601 献血ベニロン-I静注用1000mg」、「621154301OOSB-HT静注用2000単位『ニチヤク』200国際単位溶解液付」など

▽追加:「622885801 コンファクトF静注用250単位」、「621157607 ガンマグロブリン筋注450mg/3mL『タケダ』250単位」など

【専門的な治療・処置】
▼「抗悪性腫瘍剤の使用(注射剤のみ)」

▽削除:「622507301 オクトレオチド皮下注50μg『SUN』」、「622507401 オクトレオチド皮下注100μg『SUN』」など

▽追加:「622344303 ゾレドロン酸点滴静注液4mg/100mLバッグ「VTRS」、「622344203 ゾレドロン酸点滴静注液4mg/5mL『VTRS』」など

▼「抗悪性腫瘍剤の内服の管理」
▽削除:「620536524 クロルマジノン酢酸エステル錠25mg『KN』」、「620004566 フトラフールカプセル200mg」など

▽追加:「620006986 デカドロン錠0.5mg」、「622087503 ビカルタミド錠80mg『VTRS』」など

▼「麻薬の使用(注射剤のみ)」
▽追加:「621208403 ペチロルファン配合注HD」、「621208503 ペチロルファン配合注LD」

▼「麻薬の内服・貼付、坐剤の管理」
▽削除:「610462034 コデインリン酸塩散1%」、「620000568 リン酸コデイン散1%『フソー』」など

▼「免疫抑制剤の管理(注射剤のみ)」
▽削除:「620518605 ヒドロコルチゾンコハク酸エステルNa注射用100mg『武田テバ』」など

▽追加:「620518606 ヒドロコルチゾンコハク酸エステルNa注射用100mg『NIG』」、「622944201 アトガム点滴静注液250mg」など

▼「昇圧剤の使用(注射剤のみ)」
▽削除:「620005804 ドパミン塩酸塩点滴静注100mg『アイロム』」、「620002179 塩酸ドパミン注キット200」など

▽追加:「620244702 ドパミン塩酸塩点滴静注100mg『ツルハラ』」、「620247905 ドブタミン点滴静注液200mgキット『VTRS』」など

▼「抗不整脈剤の使用(注射剤のみ)」
▽追加:「621555003 ベラパミル塩酸塩静注5mg『NIG』」

▼「抗血栓塞栓薬の持続点滴の使用」
▽削除:「620006213 オザグレルNa点滴静注20mg『MEEK』」、「640463048 キサンボン注射用20mg」など

▽追加:「622944501 アルガトロバンHI注10mg/2mL『フソー』」、「620005700 ヘパリンNa透析用150単位/mL『フソー』20mL」など

▼「緊急に入院を必要とする状態」
▽追加:「190300550 救急医療管理加算2(中等症以上)(特例)(10月以降)」、「190300650 救急医療管理加算2(中等症以上・呼吸不全管理)(特例)(10月以降)」



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【2022年度診療報酬改定総点検5】在宅医療の裾野を広げ質を高めることで、増大・複雑化する在宅ニーズに応える
【2022年度診療報酬改定総点検4】訪問看護の質向上にとどまらず、地域包括ケアシステムの要としての機能にも期待
【2022年度診療報酬改定総点検3】新たに受診時負担課せられる200床以上紹介受診重点病院、診療報酬でどうサポートするか
【2022年度診療報酬改定総点検2】各種加算充実し、医療従事者全体の働き方改革を診療報酬でサポート
【2022年度診療報酬改定総点検1】充実した急性期一般1で検討される新加算、財源は急性期入院料引き下げに求めるのか
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大病院の紹介状なし患者、「患者負担は増えるが病院収益は増えない」点を国・保険者が周知せよ―中医協総会(4)
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質の高いリハ提供に向け、回復期リハ5・6の期間制限、第三者評価導入、管理栄養士配置など議論―中医協総会(2)
自院のpost acute受け入れに偏る地域包括ケア病棟、診療報酬上の評価をどう考えるべきか―中医協総会(1)
小児特性踏まえた緊急往診加算・在宅がん医療総合管理料の評価、重症者救急搬送の特別評価など実施へ―中医協総会(4)
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救急患者受け入れ・手術実施などが充実した急性期一般1の新評価、診療側が一部難色を示す―中医協総会(2)
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リハビリ専門職による訪問看護の実態明確化、専門性の高い看護師による訪問看護評価の充実等進めよ―中医協総会
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急性期病棟から地ケア病棟への転棟患者、自宅等から患者に比べ状態が安定し、資源投入量も少ない―入院医療分科会(6)
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DPC外れ値病院、当面は「退出ルール」設定でなく、「診断群分類を分ける」等の対応検討しては―入院医療分科会(3)
心電図モニター等を除外して試算し、中医協で「看護必要度から除外すべきか否か」決すべき―入院医療分科会(2)
2022年度改定で、どのように「ICU等設置、手術件数等に着目した急性期入院医療の新たな評価」をなすべきか―入院医療分科会(1)
2022年度の入院医療改革、例えば救急医療管理加算の基準定量化に踏み込むべきか、データ集積にとどめるべきか―中医協
看護必要度等の経過措置、今後のコロナ拡大状況を踏まえて、必要があれば拡大等の検討も―中医協総会(2)
看護必要度やリハビリ実績指数などの経過措置、コロナ対応病院で来年(2022年)3末まで延長―中医協・総会(1)
看護必要度見直し、急性期入院の新評価指標、救急医療管理加算の基準定量化など2022改定で検討せよ―入院医療分科会
回リハ病棟ごとにADL改善度合いに差、「リハの質に差」か?「不適切な操作」か?―入院医療分科会(5)
心電図モニター管理や点滴ライン3本以上管理など「急性期入院医療の評価指標」として相応しいか―入院医療分科会(4)
一部のDPC病棟は「回復期病棟へ入棟する前の待機場所」等として活用、除外を検討すべきか―入院医療分科会(3)
ICUの看護必要度においてB項目は妥当か、ICU算定日数を診療実態を踏まえて延長してはどうか―入院医療分科会(2)
救急医療管理加算、加算1・加算2それぞれの役割を踏まえながら「対象患者要件」の明確化・厳格化など検討していくべき―入院医療分科会(1)
高齢化・コロナ感染症で在宅医療ニーズは増大、量と質のバランスをとり在宅医療提供を推進―中医協総会(2)
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【経過措置】の療養病棟、あたかも「ミニ回リハ」のような使われ方だが、それは好ましいのか―入院医療分科会(2)
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2022年度診療報酬改定に向け「入院医療改革」で早くも舌戦、「看護必要度」などどう考えるか―中医協総会
大病院の地ケアでpost acute受入特化は是正されているか、回リハ病棟で効果的リハ提供進む―入院医療分科会(3)
適切なDPC制度に向け、著しく「医療資源投入量が少ない」「自院の他病棟への転棟が多い」病院からヒアリング―入院医療分科会(2)
看護必要度II病院で重症患者割合が増、コロナ対応病院よりも「未対応」病院で重症患者割合増が顕著―入院医療分科会(1)
不妊治療の方法・費用に大きなバラつき、学会ガイドライン踏まえ「保険適用すべき不妊治療技術」議論へ―中医協総会(3)
2022年度診療報酬改定論議、コロナ感染症の影響など見据え7・8月に論点整理―中医協総会(1)

医療部会も2022年度改定基本方針案を了承、12月10日の中医協に報告されるが正式諮問は年明けに—社保審・医療部会(1)
2022年度改定基本方針を了承、医療提供体制改革・医師働き方改革が重点課題—社保審・医療保険部会
2022年度診療報酬改定の基本方針策定は目前、オンライン資格確認稼働から1か月間の状況は―社保審・医療保険部会
2022年度診療報酬改定、「強固な医療提供体制の構築」「医療従事者の働き方改革」が重点課題―社保審・医療部会
かかりつけ医制度化を検討すべきか、感染症対策と医療提供体制改革はセットで検討を―社保審・医療保険部会(1)
平時に余裕のない医療提供体制では有事に対応しきれない、2022年度診療報酬改定での対応検討を―社保審・医療部会(1)
コロナ感染症等に対応可能な医療体制構築に向け、2022年度診療報酬改定でもアプローチ―社保審・医療保険部会(2)
「平時の診療報酬」と「感染症蔓延時などの有事の診療報酬」を切り分けるべきではないか―社保審・医療部会
診療報酬で医療提供体制改革にどうアプローチし、医師働き方改革をどうサポートするか―社保審・医療保険部会(1)

中小規模医療機関の標準準拠電子カルテ導入、基金や診療報酬活用して支援へ―医療情報ネットワーク基盤WG