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経皮吸収型鎮痛剤「ジクトルテープ」、がん疼痛緩和でなく腰痛等緩和に使う場合は「63枚制限」の対象—疑義解釈47【2022年度診療報酬改定】

2023.4.7.（金）

厚生労働省は4月5日に、2022年度の診療報酬改定の疑義解釈（その47）を公表しました（厚労省サイトはこちら）。

今回は、次のように注射薬・外用薬の請求に関する医療現場の疑問に答えています。

▽気管支喘息や季節性アレルギー性鼻炎など治療に用いる▼ゾレア皮下注用150mg▼同皮下注 75mgシリンジ▼同皮下注150mgシリンジ—について、「既存治療で効果不十分な重症または最重症の季節性アレルギー鼻炎患者」に用いる場合は、「投与前に、既存治療を行ってもコントロール不十分な鼻症状が1週間以上持続することを同一医療機関で確認する」こととされている（「ヒト化抗ヒトIgEモノクローナル抗体製剤に係る最適使用推進ガイドラインの策定に伴う留意事項について」）
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▼この規定は、「シーズンごとに投与前に確認を求める」ものではなく、「当該医療機関において本製剤による治療歴のない患者に初めて投与する際の規定である」と理解して差し支えない

▽湿布薬について「1 処方につき63枚の上限枚数」規定が設けられている（医科点数表「第5部投薬」の通則5）
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▼「ジクトルテープ75mg」は、既存製剤と異なり「製剤上の工夫により全身作用を有する経皮吸収型製剤」であり、薬効分類が「解熱鎮痛消炎剤」となっているが、上記の取り扱いに該当する医薬品と同様の効能・効果も有している貼付剤であることから、「腰痛症、肩関節周囲炎、頸肩腕症候群および腱鞘炎における鎮痛・消炎」の目的で使用する場合は上記取り扱いの対象となる
▼ジクトルテープ75mgを含め「処方された湿布薬全体の合計上限枚数が63枚」である
▼医師が疾患の特性等により必要性があると判断し「やむを得ず63枚を超えて投薬する」場合には、その理由を処方箋・レセプトに記載することで63枚を超えて算定可能である
▼ジクトルテープ75mgを「各種がんにおける鎮痛」の目的で使用する場合は、上記取り扱いの対象とならない

また3月31日には、2022年度の診療報酬改定の疑義解釈（その46、厚労省サイトはこちら）が示され、次のような薬局における調剤報酬に関する解釈も明らかにされています。

▽「調剤報酬点数表における『連携強化加算』の施設基準等の取扱いについて」では、「『新型コロナウイルス感染症・季節性インフルエンザ同時期流行下における新型コロナウイルスに係る抗原定性検査キットの販売対応の強化について』に対応した取り組みを実施していること」を求めているが、「地域で薬局・店舗販売業や自治体と連携・協力し、夜間休日などにも新型コロナウイルスに係る抗原定性検査キットを地域住民が入手できるような販売体制を取る」ことで、本要件を満たすと理解してよい
→開局時間、時間外対応（対応方法・連絡先等）等の抗原検査キット販売体制を、自治体や関係団体等（都道府県薬剤師会、地区薬剤師会等）のホームページ、広報誌等で広報することや、薬局の見やすい場所に掲示を行うことなど、広く周知することも求められる

▽電子版のお薬手帳について、新たに通知「電子版お薬手帳ガイドラインについて」が示された
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▼服薬管理指導料における電子版お薬手帳の扱いは次のように考える
・上記ガイドライン通知の別添「2．運営事業者等が留意すべき事項」を満たしていれば、紙媒体の手帳と同様の取り扱いとする
・保険薬局では、別添「3．提供薬局等が留意すべき事項」を満たす必要がある
・2024年3月末までは、従前の「お薬手帳（電子版）の運用上の留意事項について」の「第三運営事業者等が留意すべき事項」を満たした手帳であれば、紙媒体の手帳と同様の取扱いとするが、引き続き、保険薬局においては、同通知の「第二提供薬局等が留意すべき事項」を満たす必要がある